村上佳菜子が首位発進 浅田真央は僅差の2位=全日本フィギュア・女子SP
フィギュアスケートの全日本選手権は24日、大阪府門真市のなみはやドームで行われ、女子ショートプログラム(SP)では、17歳の村上佳菜子(中京大中京高)が65.56点で首位スタートとなった。2年ぶり5度目の優勝を狙う浅田真央(中京大)は65.40点と僅差の2位、初優勝がかかる鈴木明子(邦和スポーツランド)は3位につけた。
村上は冒頭の3回転-3回転を着氷するなど、自己ベストを更新する会心の演技を披露。浅田は冒頭にダブルアクセルをきれいに決めると、続く3回転-2回転も着氷。やや慎重ながら確実な演技を見せたが、トップの村上にはわずかに届かなかった。
女子シングルのフリースケーティングは25日に行われる。
フィギュア 村上、笑顔のトップ発進「やっとほめてもらえた」
演技を終えた後のはじけるような笑顔が満足度を表していた。村上はノーミス発進に、右のこぶしをぐっと握りしめた。65.56点と、浅田、鈴木らを抑えてSPトップ。「60点を超えたらいいなと思っていたので、びっくり」と、17歳は表情豊かに喜んだ。
冒頭の2連続3回転ジャンプを確実に着氷し、「よしっと思った」。一度リズムに乗ると、突っ走れる。自ら“山”と考えていた、より難度の高い3回転ジャンプも成功し、スピンも全てで最高のレベル4の評価を得た。
伸び盛りの有望株だが、シニア2年目の今季は9月に新調した靴がなじまず、GPシリーズでは一度も表彰台に乗れなかった。靴を替えて臨んだ今年を締めくくる大会で文句なしの好スタート。いつも辛口な山田満知子コーチから「やっとほめてもらえた」と喜ぶ。
25日のフリーに向け、「理想はノーミス。でもあまり考えすぎずに落ち着いていきたい」と村上。興奮を抑えるかのような冷静な口調に、秘めた自信が感じられた。
佳菜子ガッツポーズ出た!3回転―3回転に「自信」
村上佳菜子(中京大中京高)は、冒頭の3回転―3回転をきっちり決めると、リズムに乗り、最後はガッツポーズも出る会心の演技。自己ベストの65・56で首位に立った。「スピードがあって良かった。練習からSPはミスしないでできた。3回転―3回転(ジャンプ)は絶対に失敗しない自信もあった」と語る顔にも、力強さがあふれた。「フリーも思い切り、最後まで滑りきりたい」と2年連続の世界選手権代表入りに照準を合わせていた。
首位発進の村上「元気よく思い切り滑れた」
(山田コーチのアドバイスは?)『ショートは練習からできてるから自信があるでしょう?』と言われたので、『はい!』と言ってリンクに出ました。だから元気よく思い切り、スピードに乗って滑れました。3回転-3回転は絶対跳べる自信があったけど、トリプルフリップがうまくいかないことがあるので、(跳んだ)あとの事を心配しました。
(昨年は『世界選手権に行けたらいいな』だったが、今年は『行きたい』に変化したが)昨シーズンの世界選手権では後悔があるから、それを挽回したいので。それには、やはり世界選手権に出ないと。(GPシリーズの苦しい戦いから立ち直れた理由は)諦めないで練習したことです。今季は靴や体調も自分で管理しています。
(フリーに向けては)構成は変えないです。3回転-3回転のコンビネーションの予定はないです。ただ、トリプルループジャンプが2回入っているので緊張します。理想はノーミスです。自信を持って、思い切り最後まで滑りたいです
真央ちゃんは、0.16点差の2位
真央「ほっとした」2位発進!佳菜子がSP首位
フィギュアスケートの世界選手権(来年3月・ニース=フランス)代表最終選考会となる全日本選手権第2日は24日、女子のショートプログラム(SP)が行われ、2年ぶり5度目の優勝を狙う浅田真央(中京大)は65・40で首位と僅差の2位につけた。
昨年3位で2年連続の世界選手権代表入りを目指す17歳の村上佳菜子(中京大中京高)が、自己ベストの65・56で首位。グランプリ・ファイナルで2位だった鈴木明子(邦和スポーツランド)は、ジャンプの乱れもあり3位発進となった。
浅田は、練習では回転不足が目立ったトリプルアクセル(3回転半)を回避し、ダブルアクセルでまとめたが「なぜかいつもと違う緊張感があった」と語った。それでも「滑ってない期間が長かった割にはスムーズに調子を戻せた。調整はうまくできた。ほっとした。しっかりと滑ることができて明日につながる」と、フリーでの逆転を見据えていた。
浅田真央「いつもと違う緊張感だった」
今日はダブルアクセルにしたので、プログラムの流れが良くできました。(SPを)終えて、ほっとしています。観客の方がたくさん応援してくれて、励ましていただき、元気づけられました。いつもと同じようにと(思って)やりました。
(手応えは?)エレメンツはまだ(得点の詳細を)見ていないので、レベルが取れているかどうか分からないですけど、入ってるエレメンツはプログラムの中でしっかりできました。演技を始める前は、なぜかいつもと違う緊張感でした。でも、練習もしてきているので、曲がかかるといつも通りできました。
(佐藤信夫コーチからは)『攻めの気持ちを忘れないで』と言われました。(5日間練習を休んだ影響は?)長く休んだ割に、スムーズに戻せました。明日(のFS)につながる良い滑りだったので、自分のできる事をしっかりとやりたいです
世界中が“真央頑張れ”! “同じ境遇”ロシェットも応援
みんなが真央を後押しする。世界選手権代表選考会を兼ねて開幕し、9日に母・匡子(きょうこ)さん(享年48)が亡くなった浅田真央(21=中京大)は、24日の女子ショートプログラム(SP)に向けて会場で調整した。
浅田の元には元コーチのタチアナ・タラソワ氏(64)、バンクーバー五輪の演技直前に母を亡くしながら銅メダルを獲得したジョアニー・ロシェット(25=カナダ)から応援のメッセージが届いていることが分かった。
悲しみを乗り越えて決戦に挑む浅田の背中を、世界中が優しく押した。9日に最愛の母・匡子さんが亡くなってから、まだ2週間。24日のSP、25日のフリーで5度目の優勝を目指す浅田の元に、世界のスケート関係者から応援のメッセージが届いていることが判明した。関係者は「いろんな方から、たくさんいただいています」と明かした。
メッセージの差出人には、今季SP「シェヘラザード」の振り付けを担当し、10年バンクーバー五輪のシーズンまで師事したタラソワ氏、フリー「愛の夢」の振り付けをしたローリー・ニコル氏の名前もあった。関係者は内容の詳細は明かさなかったものの「“頑張って”という趣旨のものです」と説明する。タラソワ氏は今年4月に夫のウラジミール・クライノフ氏を亡くしており、自身も深い悲しみに沈む中、浅田を激励したもようだ。
かつてのライバルも動いた。ロシェットは10年バンクーバー五輪の女子SP2日前に、母・テレーズさんを亡くした。当時、浅田は「凄く残念だけど頑張ってほしい」とエールを送り、ロシェットは魂の演技で銅メダルを獲得。今の浅田と酷似する状況を経験したカナダのヒロインはこのたび、「気持ちは分かる」と悲しみを共有するメッセージを届けた。匡子さんが亡くなった直後には、国際連盟のチンクアンタ会長も弔意の手紙を日本連盟の橋本会長に送っている。伊東フィギュア委員長は「会長が直接、そういう行動を取るのは異例のこと。世界のみんなが浅田選手のことを心配している」と話した。
浅田はこの日の公式練習で、落ち着いた滑りを披露。トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は転倒が1度あったものの、何とか4度着氷した。「たくさんの人にいい演技を見せられるように頑張りたい」。浅田は一人じゃない。支えてくれる世界のみんな、そして天国で見守ってくれる最愛の母へ。全力のスケーティングが、浅田からのアンサーだ。
鈴木明子ちゃんは3位!!
鈴木、ジャンプでのミスに「すごく悔しい」
(コンビネーションの連続3回転が1回転になったが?)今季から3回転-3回転は取り入れていて感覚もつかめているんですが、全日本という緊張感と、できることを見せたいという気持ちが強過ぎて焦ってしまいました。2回転を付けられれば良かったんですが、勢い余ってスケートカナダと同じような失敗をしたのが、すごく悔しいです。
最初のジャンプ以外は、自分をコントロールできたと思います。ただ、最初のジャンプは自分でも分からない緊張があったかもしれません。やはり全日本は、何回滑っても緊張します。
(昨年より成長してるシーズンだと思うが?)自分がやってきた事を信じるしかないので、(明日は)大きく一歩踏み出した自分を見せられるようなフリーにしたいです
結果を先に知ってしまうと、ドキドキの高揚感は少ないけど、
冷静に落ち着いて演技を見ることができる。
ある意味、それも悪くないっっd(=^ー^=)b
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