青学大 3年連続総合優勝!史上初、箱根V3&大学駅伝3冠達成
第93回東京箱根間往復大学駅伝は3日、神奈川・箱根町から東京・大手町までの5区間、107・5キロに20校とオープン参加の関東学生連合の計21チームが参加して行われ、往路優勝の青学大が5時間30分25秒で復路も制し、11時間4分10秒で3年連続の総合優勝を果たした。3年連続総合優勝は史上6校目、大学駅伝3冠は史上4校目。箱根3連覇と大学駅伝3冠の同時達成は史上初の快挙となった。
2位早大と33秒差でスタートした復路。山下りの6区で小野田勇次(2年)が快走し、早大との差を一気に2分8秒に広げた。7区の田村和希(3年)は15キロ過ぎから突如ペースダウンも、トップを死守して8区の下田裕太(3年)にたすきリレー。下田は昨年と同タイムの1時間4分21秒を記録し、2年連続の区間賞を獲得。早大との差を1分21秒から5分32秒にまで広げた。9区は池田生成(4年)が安定した走りを披露。後続との差をさらに広げ、たすきは10区の安藤悠哉(4年)に。安藤も危なげない走りで23・0キロを駆け抜け、歓喜のゴールに飛び込んだ。
原晋監督(49)の掲げる“大作戦”が、もはや風物詩となった青学大。2015年は「ワクワク大作戦」、16年は「ハッピー大作戦」で総合優勝。今年は「サンキュー大作戦」を掲げて箱根3連覇の偉業に挑んでいた。
往路4位だった東洋大が7分21秒差の総合2位でフィニッシュ。往路で青学大と33秒差の2位だった早大は、後半に失速して総合3位だった。
4位順大、5位神奈川大、6位中央学院大の順でフィニッシュ。往路13位だった日体大が復路で追い上げ総合7位に入った。8位法大、9位駒大と続き、10位の東海大までがシード権を獲得した。
▼箱根3連覇と大学駅伝3冠 箱根の3連覇以上は中大の6連覇(59〜64年)、日体大の5連覇(69〜73年)、日大(35〜38年)、順大(86〜89年)、駒大(02〜05年)の4連覇がある。出雲、全日本、箱根を同一年度に優勝する大学駅伝3冠は90年度の大東大、00年度の順大、10年度の早大が達成。青学大は史上6校目の箱根3連覇と、史上4校目の3冠。同時達成は史上初の快挙。
青学大・原監督“サンキュー大作戦”実る 次の目標は「東京五輪出場選手を育てたい」
第93回東京箱根間往復大学駅伝は、青学大が史上6校目となる3年連続総合優勝。史上初の箱根3連覇と大学駅伝3冠を成し遂げた。チームを率いる原晋監督(49)は8区で快走を見せた下田裕太(3年)を「圧巻の走り」と称賛。「サンキュー大作戦、大成功!」と喜びを爆発させた。
史上初の箱根3連覇と大学駅伝3冠の同時達成という大偉業。原監督は「青山学院と原を信じて学生を送ってくれた高校の先生方に感謝を申し上げたい。それから、各年代の4年生が青山学院の歴史を作ってくれた。本当に感謝します」と感無量の面持ちで語った。
2位を走る早大との差を広げていた7区の田村和希(3年)が、15キロ付近でまさかのペースダウン。ここまで順調だったレース展開に暗雲が立ち込めた。原監督は「田村が10キロを通過したあたりでは『もう楽だな』と思っていたんですけど、箱根のあっと驚く“まさか”がありましたね」と振り返る。
だが続く8区で下田裕太(3年)が2年連続区間賞を獲得する走りを見せ、再び独走状態に。「圧巻の走り。後ろから見てほれぼれしましたね。そこである程度(総合優勝の)メドがたちましたね」と下田をたたえた。
今後の目標について聞かれると「我が青山学院軍団から、東京五輪を目指せるランナーを育成していきたい」と抱負を述べ、最後は「サンキュー大作戦、大成功!といったところでしょうか」と明るく締めくくった。
早大、笑顔の総合3位 区間賞ゼロも総合力で6年ぶりトップ3
逆転優勝を目指しトップと33秒差の2位で復路をスタートした早大だったが、9区で東洋大に逆転を許して総合3位でフィニッシュ。それでも6年ぶりのトップ3入りを果たし、箱根初出場で10区を任された清水歓太(2年)はとびきりの笑顔でゴールに飛び込んだ。
箱根初出場の6区・石田康幸(3年)は終盤にペースを落としてトップとの差は2分8秒に広がったが、続く7区では青学大が後半に失速したこともあり、井戸浩貴(4年)が区間3位の走りで1分21秒差に縮めて8区の太田智樹(1年)にたすきをつないだ。しかし太田が、区間記録ペースの快走を披露した青学大・下田裕太(3年)に差を5分32秒に広げられると、9区・光延誠(3年)は3位東洋大に17・5キロ過ぎで逆転を許す苦しい展開。10区の清水も順位を上げることはできず、総合優勝の青学大とは7分21秒差、2位東洋大とは55秒差の3位となった。
第87回大会で総合優勝を果たして以来、その後は4位、5位、4位、5位、4位とトップ3の壁を破れずにいた早大。昨年の全日本大学駅伝2位に続いて、今大会は区間賞ゼロながらも総合力で上位に食い込み、覇権奪回へ大きな足がかりとなった。
【箱根駅伝】神奈川大が12年ぶりシード 明大は28年ぶり繰り上げで復帰ならず
第93回東京箱根往復大学駅伝復路は3日、神奈川・箱根町から東京・大手町までの5区間、107・5キロに20校とオープン参加の関東学生連合の計21チームが参加して行われ、往路優勝の青学大が復路も制し、11時間4分10秒で3年連続の総合優勝。史上初となる、大会3連覇と大学駅伝3冠の同時達成を成し遂げた。
9区で3位から2位に順位を上げた東洋大が7分21秒遅れで総合2位に、往路2位からの逆転を狙った早大は3位だった。総合4位は順大、5位に神奈川大が入り12年ぶりとなるシード権を獲得した。6位中央学院大、7位日体大、8位法大、9位駒大、10位東海大で、ここまで10校がシード権を獲得。法大は4年ぶり、中央学院大は大学初となる3年連続のシード権獲得となった。
昨年10位の帝京大は11位で2年連続のシード権獲得ならず、2年ぶりのシード復帰を目指した古豪・明大は鶴見中継所で28年ぶりとなる繰り上げスタートとなり、総合17位、90年代前半に3度の大会優勝を飾った山梨学院大は17位でシードを失った。
守りに入った駒大 大八木監督「久しぶりにきつかった 危ないところだった」
7大会連続でトップ3を守ってきた駒大が9位に沈んだ。5位でスタートした復路は、山下りの6区で物江が区間18位と振るわず、9位に後退。その後も上位に浮上できなかった。優勝候補の一角に推されながら、シード権を失いかねない位置まで追い込まれ、大八木監督は「久しぶりにきつかった。危ないところだった」と胸をなで下ろした。
往路に主力を集めながら出遅れた。復路は5人全員が箱根初出場。うち4人は経験の浅い2年生で、監督は「守りに入る駅伝しかできなかった」という。10区区間6位だった2年の堀合は「来年はどの区間でも3位以内に入ることが目標。チームとしても3番以内を目指してやっていきたい」と巻き返しを期した。
(以上 スポニチ)
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青学大・原監督「『サンキュー大作戦、大成功!』といったところ」
第93回東京箱根間往復大学駅伝・復路(3日、神奈川・箱根町芦ノ湖駐車場-東京・大手町=109・6キロ) 青学大が11時間4分10秒で史上6校目の3年連続総合優勝と、同4校目の大学3大駅伝(出雲、全日本、箱根)3冠を達成した。同時達成は史上初の快挙となった。(タイムは速報値)
--レースを終えて
原晋監督 「13年前に強化がスタートして、青山学院、原を信じて学生を送ってくれた各高校の先生、各年代の4年生が毎年、毎年、青山学院の歴史を作ってくれた。感謝している」
--どこで総合優勝を確信した
「(7区の)田村和希が10キロを通過したあたりでもう楽だなと思ったけど、箱根のあっと驚くまさかがあってひやひやしたけど、8区の下田(裕太)の圧巻の走り、後ろから見てほれぼれした。素晴らしい走り、そこでめどがついた」
--今後の目標は
「箱根駅伝の舞台だけではなく、3年後には東京五輪が控えている。わが青山学院軍団から誰か1人でも目指せるランナーの育成を考えていきたい。『サンキュー大作戦、大成功!』といったところ」
青学大・安藤主将、アンカーの大役果たし「走りきって足が壊れた」
青学大が11時間4分10秒で史上6校目の3年連続総合優勝と、同4校目の大学3大駅伝(出雲、全日本、箱根)3冠を達成した。同時達成は史上初の快挙となった。(タイムは速報値)
◆1区(21・3キロ) 梶谷瑠哉(2年) 「しっかり役割を果たせた。安心して2日目を見ることができた。ずっと箱根駅伝は出たいと思った。優勝メンバーに入ることがうれしい」
◆2区(23・1キロ) 一色恭志(4年) 「東京五輪へ向けた通過点と自分で言い聞かせてきたけど、青春の詰まった2区。3月のびわ湖毎日マラソンで世界選手権の出場権をつかみとって、東京五輪へ向けてステップアップしたい」
◆3区(21・4キロ) 秋山雄飛(4年) 「自分にたすきが渡ったときは2位。力んで走り過ぎると、後半ばててしまうと思ったので、落ち着いて走った。先頭に立ったときは去年の感覚を思い出しながら、気持ちよく走った。レース前からみんなに不安といわれていたので、不安をくつがえす走りができてよかった」
◆4区(20・9キロ) 森田歩希(2年) 「秋山さんが最高の位置でもってきてくれて、そのおかげで余裕をもって走られた。秋山さんがラスト、笑顔で楽しそうに走っていたので、僕も楽しく走れた」
◆5区(20・8キロ) 貞永隆佑(3年) 「体が勝手に動いてくれた。前半は順調に走ることができた。自分のペースを心がけて走った。区間順位が悪くて納得する結果ではなかったので来年リベンジしたい」
◆6区(20・8キロ) 小野田勇次(2年) 「思ったよりタイムが伸びなかったけど、早大との差を広げられてよかった。もう1回、6区を走って、区間賞を狙えるような走りをしたい」
◆8区(21・4キロ) 下田裕太(3年) 「平常心で自分の走りができてよかった。今回は走りやすい区間で走らせてもらって結果を残せた。来年はエース区間といわれるところで結果を残せるようにしたい」
◆9区(23・1キロ) 池田生成(4年) 「とてもしんどかったけど、沿道の応援のおかげで走りきることができた。下田には朝にLINEで『(中継所の)戸塚で待ってる』といったけど、元気な姿でたすきをもってきてくれて、勇気をもらえた」
◆10区(23・0キロ) 安藤悠哉主将(4年) 「僕の前の9人がいい形でつないできてくれたので、楽に走らせてもらって、最後は余裕をもってゴールできた。思いというか汗がにじんだたすき。サポートしてくれた選手を含めていろんな思いがこもったたすき。一番にもってこられてよかった。走りきって足が壊れた」
【総合3連覇&3冠達成コメント集】
青学大・一色「僕の凡走を取り戻してくれた秋山、安藤、ほかの4年生に感謝」
青学大が11時間4分10秒で史上6校目の3年連続総合優勝と、同4校目の大学3大駅伝(出雲、全日本、箱根)3冠を達成した。同時達成は史上初の快挙となった。(タイムは速報値)
原晋・青学大監督の話
「非常に重圧を感じたが(監督就任から)13年間積み上げてきた伝統が花開き3連覇、3冠を達成できた。日頃から一般の学生では想像もつかない練習と寮生活をやってもらっている。全員に心からありがとうと言いたい」
1区・梶谷
「先頭から離されずにたすきを運ぶ役割は果たせた。優勝メンバーに入ることができてうれしく思う」
2区・一色
「感動している。僕の凡走を取り戻してくれた秋山、安藤、ほかの4年生に感謝。今回はチーム力で勝った」
3区・秋山
「メンタルが弱く、不調でくじけていたが、その度に励ましてくれたチームメートに感謝したい」
4区・森田
「初めての箱根を総合優勝で終われて良かった。来年は区間賞を取れるように頑張りたい」
5区・貞永
「自分のリズムで山を上っていけると思ったが、後半は体が動かなかった。総合優勝できて良かった」
6区・小野田
「7キロで脇腹の痛みを感じ、タイムが伸びなかった。山下りで休んだ分、ラストは動くことができた」
7区・田村
「最初は自分のペースだったが、12~13キロできつくなった。僕の走りは悪かったが、層の厚さで優勝できた」
8区・下田
「3冠を目標にやってきた。出雲、全日本と迷惑をかけた分、チームの歯車として走れて良かった」
9区・池田
「だいぶ貯金はあったが、飛ばしすぎて5キロくらいからつらかった。卒業しても強い青学でいてほしい」
10区・安藤
「3冠、3連覇が懸かった箱根でプレッシャーを感じていた。ほかのチームメートに支えられ、トップでゴールテープを切れた」
3冠達成は4校目…過去の3校は翌シーズン、1例を除き全て優勝逃しているというジンクスも
青学大の総合3連覇は日大、中大、日体大、順大、駒大に続く快挙だ。1959年から6大会連続で優勝した中大が最長。ほかの4校も全て、4連覇以上に伸ばしている。
出雲全日本選抜が初開催された89年以降、全日本(70年開始)と箱根を合わせた大学駅伝3大会を同シーズンに全て制覇するのは大東大、順大、早大に続いて4校目。過去の3校は翌シーズン、順大が出雲で勝ったほかは、全て優勝を逃している。
日体大・秋山、最優秀選手賞に感激「まさかこんな賞いただけるとは」
6区で日体大4年の秋山が58分1秒で山を下り、昨年樹立した自らの区間記録を8秒更新した。6人を抜いて7位に浮上し、シード権獲得に大きく貢献した。「後ろの選手のために、自分が余裕をつくろうと思った」と胸を張った。
昨年も候補に挙がった最優秀選手賞を獲得。コース変更で区間記録としては残っていないが、1983年に日体大の谷口浩美がマークした57分47秒に匹敵する好記録として評価された。「まさかこんな賞をいただけるとは」と感激に浸った。
卒業後は愛知製鋼で競技を続ける。91年世界選手権マラソンで金メダルを獲得した山下りの大先輩、谷口を目標に掲げ「自分も五輪などでマラソンに挑戦したい」と夢を描いた。
順大・長門監督、復活へ手応え「ことしの箱根で2番までは見えた」
往路3位と大健闘した順大は復路でも粘って4位に踏みとどまった。6、7区の1年生が流れに乗れず、6位まで順位を落としたが、8区以降の4年生の奮闘で盛り返した。10区では作田が区間賞を獲得。就任1年目の長門監督は「後半勝負は狙い通り」とうなずき、作田は「満足はしていないけど、及第点はつけられる」と笑みを浮かべた。
4連覇を含めて箱根制覇は通算11度。昨年は6位に入り、3年ぶりにシードに復帰した。今回はさらに順位を上げ、強豪復活への足場を築いた。監督は「ことしの箱根で2番までは見えた気がする。早ければ来年、優勝争いを演じたい。きっかけはつかめた」と手応えをのぞかせた。
神奈川大が大健闘 大後監督「出来過ぎなところあった」
予選突破組の神奈川大が大健闘した。5位に入り、12大会ぶりにシード権を獲得。大後監督は「出来過ぎなところがあった。せいぜい8~10位だと思っていた」と柔らかな笑みを浮かべた。
往路6位の勢いを、6区で鈴木祐が区間4位の走りで持続すると、7区の中平も区間4位でまとめた。8区の大塚は区間2位と好走し、監督は「6~8区があれだけ走れるとは思っていなかった」とたたえた。
今大会に出場した10人のうち、2区区間賞で主将の鈴木健ら7人が来季も残る。鈴木健は「ここからがスタート。上位を争えるようにやっていきたい」とさらなる飛躍を期
中央学院大・川崎監督、1年生の成長に期待「難しいことが分かったと思う」
中央学院大は6位に入り、3年連続でシード権を確保した。総合5位の目標にはあと一歩、届かなかったが、川崎監督は「想定内の順位。(実際は)厳しいと思っていた」と冷静だった。
将来を見据え、往路も合わせて3人の1年生を起用したものの、いずれも区間10位台にとどまった。「難しいことが分かったと思う」と上のレベルを体感したことを収穫とし、「2、3年後にもっと良くなる」と今後の成長に期待した。
4年ぶりシード獲得の法大指揮官、ルーキー佐藤の好走に「計算外」
8位の法大は4年ぶりにシード権を獲得した。往路は12位にとどまったが、6区に起用した1年の佐藤が区間3位と好走して順位を四つ上げ、その後も踏ん張った。坪田監督は「計算外」と笑い、殊勲のルーキーも「正直自分でも驚いている。狙い通りの走りができた」とはにかんだ。
復路は大きなミスなく乗り切った。監督は「取りこぼした大学があって、この順位。何年か時間はかかると思うが、上位を目指していければ」と実力アップを誓った。
7大会連続トップ3の駒大、シード落ち逃れる…大八木監督「危ないところだった」
7大会連続でトップ3を守ってきた駒大が9位に沈んだ。5位でスタートした復路は、山下りの6区で物江が区間18位と振るわず、9位に後退。その後も上位に浮上できなかった。優勝候補の一角に推されながら、シード権を失いかねない位置まで追い込まれ、大八木監督は「久しぶりにきつかった。危ないところだった」と胸をなで下ろした。
往路に主力を集めながら出遅れた。復路は5人全員が箱根初出場。うち4人は経験の浅い2年生で、監督は「守りに入る駅伝しかできなかった」という。10区区間6位だった2年の堀合は「来年はどの区間でも3位以内に入ることが目標。チームとしても3番以内を目指してやっていきたい」と巻き返しを期した。
東海大はシード権死守…7区・区間賞の石橋「4年生の意地見せることできた」
東海大は往路15位から巻き返し、10位に滑り込んでシード権を死守した。7区では数少ない4年の石橋が区間賞の走りで11位まで順位を上げ、流れを引き寄せた。「最後の最後で4年生の意地を見せることができた」と誇らしげに話した。
16人のメンバーに8人の1年生を登録。往路に4人、復路に1人を起用した。1区2位の鬼塚以外は期待したような実力を発揮できなかったが、大舞台を踏んだ経験は今後の財産となりそうだ。両角監督は「1年生をしっかり鍛えたい」と表情を引き締めた。
帝京大、2年連続のシード獲得ならず…創価大も初のシード逃す
往路11位の帝京大は2年連続のシード権獲得を狙ったが、11位とあと一歩だった。主将でアンカーを務めた4年の加藤は区間19位。「往路でいい流れをつくってもらったのに、役割を果たせなかった」と肩を落とした。
往路9位の創価大は復路13位、総合12位と後退し初のシード権を逃した。ただ、出場2度目のチームは10人中8人が3年生以下。8区の米満が区間3位になるなど手応えもつかみ、瀬上監督は「今後の浮上のきっかけになる。実りある大会だった」と満足げだった。
インフルで主力欠いた山梨学院大、17位に沈む
今季の大学駅伝は出雲全日本選抜で2位、全日本は3位と安定していた山梨学院大が17位に沈んだ。約1週間前に主力の佐藤、市谷、河村がインフルエンザを発症し、ベストメンバーを組めなかったことが大きく影響した。上田監督は「主要区間を任せる選手の多くを代えないといけなかった」と悔しそうだった。
3大会ぶりにシード権も逃し、来季は予選会からの出場になる。上村主将は「また強い山梨学院大をつくっていってほしい」と後輩に託した
古豪が低迷…日大監督「もう少し頑張ってくれると思った」 明大監督「悪い流れになってしまった」
古豪の明大と日大はともに低迷し、シード権を逃した。日大は往路を10位で折り返しながら、7~9区が区間最下位に沈んで順位を落とし、結局19位でゴール。武者監督は「もう少し頑張ってくれると思ったが…。無難につなげなかった」と声を絞り出した。
往路17位の明大は復路でも挽回できず、18位に終わった。故障者が出て十分な布陣が組めなかったことも影響していると言い、西監督は「悪い流れになってしまった。何が足りなかったのか、これからゆっくり考えたい」と話した。
関東学生連合・照井、10区で“幻の区間賞”
関東学生連合のアンカーで、東京国際大4年の照井が、全21選手中トップの1時間10分58秒で走った。オープン参加のため参考記録扱いとなり“幻の区間賞”となったが「区間賞(相当の記録)を狙い、最初から攻めた。想定内のタイムだった」と得意顔だった。
今季は課題だったスピード強化に取り組み、1万メートルで自己ベストを更新。大学で主将を務めたことで責任感が増し、結果へのこだわりが強くなったという。今後はマラソンに力を入れる考えで「東京五輪を狙い、世界と戦いたい」と大きな目標を掲げた。
東洋大・野村、初の箱根路で9区区間賞 「素直にうれしい」
9区(23・1キロ)は、東洋大・野村峻哉(3年)が1時間9分47秒で区間賞に輝いた。
「前が1分差だったので、しっかり1秒1秒、前を追っていこうと思って、その結果が逆転できた。素直にうれしい」
17・5キロで早大・光延誠(3年)を抜き、2位に浮上した。初の箱根路で結果を残し、「来年は2区でしっかり区間賞を取れるように力をつけていきたい」と各校のエースが集う区間での活躍を誓った。
テレビ中継でゲスト解説を務めたOBの服部勇馬(現トヨタ自動車)から「1、2年間苦労してきたので、とりあえず区間賞を取れてよかった」と祝福されていた。
青学大・下田、8区で2年連続区間賞 「区間新が頭の中にあった」
8区(21・4キロ)は青学大・下田裕太(3年)が1時間4分21秒で2年連続となる区間賞に輝いた。
「最初、『ゆっくりいけ』と(原晋)監督にいわれていたけど、区間新が頭の中にあって、少し速いペースで入ってしまった。15キロまで攻めることができて、ラスト動かないのは単純に力不足だったと感じた」
7区(20・8キロ)の田村和希(3年)が終盤に失速し、2位の早大と1分21秒差でたすきを受け取ったが、区間新に迫る走りでその差は5分32秒まで広げた。「田村は3年間一緒にやってきて、暑い展開は苦手で、もしかしたらと考えていた。あの状態になってよく粘って、たすきをつないでくれた。自分がその分、取り返してやるつもりで走り始めた」と同級生の意地に刺激を受けていた。
東海大・石橋、佐藤悠基以来の7区区間賞 「タイムが全然追いついていない」
7区(20・8キロ)は東海大・石橋安孝(4年)が1時間4分42秒で区間賞を獲得した。「往路があまり良くなくて、シードとの差が2分ぐらいあると聞いたけど、後半は上級生がいるので詰められる。それを意識してがんばった」と胸を張った。
東海大としては同区で佐藤悠基(現日清食品グループ)以来、9年ぶりの区間1位となった。「喜ばしい。偉大な先輩だけど、タイムが全然追いついていない」と改めて尊敬のまなざしを向けた。チームの順位を4つ上げ、11位でたすきをつなぎ、10位以内に与えられるシード権獲得を期待していた。
日体大・秋山、2年連続の区間新 「走っているときは去年よりも遅いんじゃないかという感覚」
山下りの6区(20・8キロ)で、日体大の秋山清仁(4年)が58分1秒で区間新記録をマークし、前回大会で自身が打ち立てた記録を8秒更新した。
「去年の自分を超えないといけないという走りを、積極的に前半からいきたいと思って走った。スタート前から緊張していたけど、無事に走り切れて安心している」
「走っているときは去年よりも若干、遅いんじゃないかという感覚で途中、焦りもあった」という。それでも箱根湯本で沿道から「区間新ペースでいっている」と声がかかり、「ラスト3キロは自信を持って走ることができた」と胸をなで下ろした。
復路スタート時の13位から7位までチームの順位を上げ、「ここでシード権を後輩に残さないと、ここまで下ってきた意味がない。いいスタートを切ることを考えた」と7区以降の仲間たちに思いを託した。
(以上 サンスポ)
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箱根駅伝、青学大が総合3連覇 大学駅伝3冠、復路も優勝
第93回東京箱根間往復大学駅伝最終日は3日、神奈川県箱根町から東京・大手町までの5区間、109・6キロに21チームが参加して復路が行われ、青学大が11時間4分10秒で3年連続3度目の総合優勝を果たした。
2002~05年まで4連覇した駒大以来、史上6校目の総合3連覇を達成。出雲全日本選抜、全日本と合わせ、史上4校目となる大学駅伝3冠にも輝いた。復路も5時間30分25秒で、3年連続で制した。
東洋大が7分21秒差で昨年に続いて総合2位となり、早大が3位に入った。4位は順大、5位は神奈川大だった。
青学大が箱根3連覇、2位・東洋大に7分21秒差!シーズン3冠と同時達成は史上初
青学大が史上6校目となる総合3連覇を3年連続の完全優勝で達成した。復路は1度もトップを譲らず、合計タイム11時間4分10秒(速報値)でゴール。2位・東洋大に7分21秒差をつける圧勝だった。
青学大はまた、昨年10月の出雲駅伝、同11月の全日本大学駅伝での優勝に続く1シーズン大学駅伝3冠を達成した。史上4校目。3冠と3連覇の同時達成は初となった。
青学大の原晋監督は「13年前に強化がスタートして、青山学院、そして原を信じて学生を送ってくれた各高校の先生に感謝申し上げたいと思います。また、各年代の4年生が毎年毎年、歴史を作ってくれました。ホントに感謝します」などと語った。
大学駅伝史上に残る強豪校に加わり、原監督は、「箱根駅伝の舞台だけでなく、東京オリンピックを3年後に控えているので、わが青学軍団からだれか1人でも東京オリンピックを目指せるランナーの育成をこれから考えていきたい」と今後への指針を示すと、今季のスローガンにしてきた言葉で「サンキュー作戦、大成功といったところでしょうか」と語った。
★箱根駅伝歴代3連覇以上校
・6連覇=中大(1959~64年)
・5連覇=日体大(69~73年)
・4連覇=日大(35~38年)、順大(86~89年)、駒大(2002~05年)
・3連覇=青学大(14~16年)
☆シーズン3冠校=1990年度・大東文化大、2000年度・順大、10年度・早大、16年度・青学大
上位チーム指揮官たちも青学大に脱帽「図抜けている」
青学大が史上6校目となる総合3連覇を3年連続の完全優勝で達成した。復路は1度もトップを譲らず、合計タイム11時間4分10秒でゴール。2位・東洋大に7分21秒差をつける圧勝だった。青学大はまた、昨年10月の出雲駅伝、同11月の全日本大学駅伝での優勝に続く1シーズン大学駅伝3冠を達成した。史上4校目。3冠と3連覇の同時達成は初となった。往路2位の早大は3位。4位には順大、5位には神奈川大が続いた。
終わってみれば、青学大が他を圧倒する力を見せつけて圧勝。上位チームの指揮官たちも、その底力に脱帽した。往路4位から意地の2位をもぎとった東洋大の酒井監督は「青学さんは選手それぞれに見合ったフィジカルを作ってくる。それは他から見ても図抜けてる。誰が出てきても安定した走りをするし、後半になってもブレない」と、その育成能力を称賛。さらに勝ちを重ねている状況を「伝統が加わってきているし、選手も練習でしっかり走れれば、本番も走れるという自信になっている。追い抜くのはなかなか難しい。今までやってきたことに何かプラスしていかないと」と、危機感を強めた。
復路で1つ順位を下げた早大の相楽監督は「まだ勝っていないので…。何を足せば勝てるのか」と、頭を掻いた。「(7区の)田村くんにアクシデントがあっても、あのタイムで走れる。勝ち慣れ、レース慣れ、厳しいメンバー争い。いろんな要素があるんだと思う」と、選手層の厚さに舌を巻いた。
早大は3位、10位東海大まで来年のシード権を獲得
青学大が史上6校目となる総合3連覇を達成した。復路は1度もトップを譲らず、合計タイム11時間4分10秒(速報値)でゴール。2位・東洋大に7分21秒差をつける圧勝だった。3位には早大が入った。
4位は順大、5位は神奈川大、6位は中央学院大、7位は日体大、8位は法大、9位は駒大、10位には東海大が入り、上位10校が来年のシード権を獲得した。
(以上 デイリー)
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