平成うきよの覚え書き

日々の出来事などを老化防止の為 書いてゆきます。

目に青葉誰か昭和をおもはざる(盗作、もしくは洒落?)

2008年05月04日 | Weblog
明治20年生まれの祖父は、私が小、中学生の頃(昭和30~40年)口癖のように「嫌な世だな--」と言っていた。(祖父60から70歳の頃)ラヂオから流れる流行歌の歌詞を聞いては「下品だなー」ニュウスを聞いてはいかにも不愉快と言うような顔をしていた。明治44年生まれの父は、80歳の頃(平成10年当時)、「今はいい世だ」が口癖であった。その父は昭和30~40年代には「この先大変な世の中になるだろう」と常に将来に対して悲観的なことを言っていた。私にとって昭和30から40年代は、とても懐かしい良い時代であったと思う。ここ数年、昭和30年代がかなり関心を集めているようである。 眠くなった 続きは明日
 世代が違う三人が同時代を生きていた時、祖父には悪い時代と思え、父は将来はともかく、当時ははまずまずの時代と思っていたのであろうし、私の場合は当時は良くも悪くも感じては居なかった。若い時は比較すべき過去を持たないためこれは当然かもしれぬ。
 祖父にとり何故当時は最悪の世に思えたのであろうか。これは全くの私の想像に過ぎないが、恐らく祖父にとっては敗戦後の日本が明治、大正、昭和初期の日本らしさを失い、アレほど敵対した米英を、一転して手本にし始めた世相に大いに反発を感じたのかもしれないし、あるいは父同様に行く末に大いに不安を持っていたのかも知れぬ。
祖父にとっては昔は良かったのであろうし、父にとってはあまり昔は良くなかったという事になろうか。当然二人の「昔」は同一ではなく20~40年の隔たりがあるが。
祖父は専業農家として72歳で病を得るまで、米麦を作り、山の植林、野菜の栽培をして農民として一生を全うした。
青葉の頃、故郷が田園風景であった頃が懐かしく、故人の言葉、表情とともに思い出される。昔(昭和30年代)は良かった。私は今つくずくそのように思うのであるが、これは私個人の単純な感想に過ぎないようである。厚生労働省の統計を見ると昭和30年と平成15年の自殺率(人口10万人に対する自殺者数)がほぼ同じである。昨今自殺者の急増が問題になっているが、同じような状況があの30年代に起こっていたのだ。この事実を知った時、祖父や父が感じていたことが、少しは分るような気がする。(多分...明日に続く)

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