平成うきよの覚え書き

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よみがえる千島学説から4

2009年07月17日 | Weblog
 第8原理の生命弁証法は、千島学説の集大成、白眉とでも言うべきものでしょう。著者の忰山さんは次の様に整理されています。
(1)全ての事物は時間の経過と場所に応じて絶えず流転する。
(2)全ての事物は矛盾対立を内包しその葛藤が進歩、変化の原動力となる。
(3)全ての事物は量の蓄積によって質的変化がおきる。
(4)生命の発展、進化はAFD現象(千島の造語でA:Aggregation集合 F:Fusion融合 D:Differentation分化発展)の過程による。
(5)全ての事物には経過途中の中間点がある。
(6)自然界は連続している。
(7)全ての現象は繰り返しを原則とする。
(8)自然界は共生で成り立っている。
(9)生命の形態はアシンメトリーである。asymmetry(非対称)
(10)生命現象は波動と螺旋運動として捉えるべきである。
ここで弁証法についてwikipediaより転載します。
弁証法(べんしょうほう、ギリシア語διαλεκτική、英語dialectic)とは、哲学の用語で、現代において普通にいわれるときには、ほとんどがヘーゲルやマルクスの弁証法を意味し、世界や事物の変化や発展の過程を本質的に理解するための方法、法則とされる(ヘーゲルなどにおいては、弁証法は現実の内容そのものの発展のありかたである)。しかし、この言葉を使う哲学者によって、その内容は多岐にわたっており、弁証法=ヘーゲル・マルクスとして全てを理解しようとするのは誤りである。転載以上
 
 余談になりますが弁証法=マルクス、エンゲレス、共産主義、という連想が働き現在は勿論、過去においても(これらの主義主張が世界的影響力を持っていた時代)敬遠されていたキライがあったのではないでしょうか。ちなみに私が若い頃読んだ本に、「自然の弁証法」がありました。(エンゲルス著)マルクス、エンゲレスの弁証法は「唯物論的弁証法」と言うものであり弁証法の一部であると思います。物質から全てを説明しようと言うのはかなり無理があるのではないかとも思っています。種々疑問を感じていたところある時心理学者のユングの次のような言葉に接し矢張りなと納得しました。「古代ギリシャ時代の原子論は決して顕微鏡などで原子の姿を見たから生まれたものではない」それゆえ、全て人間の観念や思想は現実世界の反映である、と言う唯物論は誤っている。概ねこんな文章であった。

本論に戻ります。1,2,3については通常の弁証法と言われるものに含まれますが、(1)は時間要素を長期にとれば十分納得のいくことでしょう。よく言われる近視眼的見方と言うのは時間を固定させ現在のみを見て物事を判断する、弁証法的見方に反する態度の事をいうのでしょう。又困難な問題や精神的悩みが生じたときなどに日常よく言われる「時間が解決する」と言う態度もある意味弁証法的解決法と言えるかもしれません。
 (2)は人間に関しては、理性対感情、男女、生死、貧富など自然の事物事象では大小、上下、陰陽が有りせめぎあって進んで行きます。
(3)はたとえば、熱エネルギーの量により水がその姿を氷や水蒸気に変わることを示しています。
(4)AFD現象は(3)の原理を発展させたもののようです。バクテリアが多数集まって、融合し進化発展してゾーリムシとなる。クロレラが集まり溶け合ってDNAを含む細胞核を持った海綿細胞となる。これらのことがDFA現象として例示されています。先日書いた「動物は多数のバクテリアが集まって生まれた」と言う私が以前読んだことと一致します。
(5)はたとえばある事物がA→Bと言う過程をたどるとき、現代の科学的見方はA,Bに着目し→の部分を無視あるいは重要視しない事に対して注意を促したものと思います。
(6)は(5)を更に深化発展させたものと思います。
(7)は自然界の根本法則と言われる「エントロピー増大の法則」を超えて、更に時間が逆に流れる世界の存在を意味しているようです。この著作を読んだ範囲では理解できません。A→B→A→Bと言う現象が観察されたからといって時間が逆行したとは認めらないと思うが如何でしょうか。尤もこれは時間を観察者の立場に固定した考え方であり、変化するものそれ自身の時間ではないかもしれません。アインシュタインの相対性理論によれば時間は観測者によって異なる、と言う事ですがこれは時間の長短を言ったものであり、逆行についてはなんら触れているものではないようです。(7)の説明に書かれていることは私がただちに了解できる内容では有りません。今後勉強したい。
 
長くなりすぎましたので(8)以降は明日書きます。

写真:キンカンの花とミツバチ
  とてもよいにおいがするので見ると金柑の花が咲いていました。花も実と同じ匂いがします。ミツバチも沢山集まっていました。自然界は共生です。
 



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