
【按語】本案の病機は(肝)陰虚内燥である。
肝は目に開竅し,肝腎は同源であり,肝木は腎水の滋養に頼る。
本例の患者は肝腎陰虚に因って,肝血が不足し,目は其の所養を失ったのである;
陰虚すれば熱を生じ,血虚すれば燥を生じ,血燥は風を生じたからである。
腎には虚証が多く,肝には実証が多いが,肝虚者の多くは補腎をしなければならない,
いわゆる“滋水涵木”の理りである。
故に滋腎養肝、益陰補血を用いて其の本を治し,
清熱祛風を用いて其の標を治す。
処方は杞菊地黄丸合一貫煎加減とした。
肝木が能く腎水の滋養を得れば,目は肝の養を得て,
陰が復し血燥は除かれ,諸証は悉く退く。
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※ドライアイ治験, 済川煎, 目得血而視