彦左衛門

2008-05-04 23:22:38 | Weblog
 世間ではゴールデンウィーク真っ只中、旅行やら遊びやらで
大賑わいのようである。つーか5月3日の東京競馬場、メイン
レースはテレビ東京杯青葉賞などというショボい重賞、おまけ
に小雨がちらつくという競馬観戦には不適当な天気であった
にもかかわらず、モノスゲーひとの数であった。元来、中山競
馬場近辺の千葉県民と異なり、府中競馬周辺地区の人間て
のは競馬自体にさほど熱狂的ではない。なのにこの結果であ
る。「GWだというのに、競馬くらいしかやることないのかお前
ら」と府中の中心で叫びたい気分であった。つーか、祝日に家
族連れで来るところじゃないと本気で思っている。

 脂ハゲは競馬については「娯楽」ではなく、すでに「日常生活
の一部」と化しているので、「祝日特有のハレの部分」にはなり
えない。あくまで「ケ」の世界なのである。んで、「なにをもってハ
レの気分を体験するか」としばしの間沈思黙考、結果は「買い物
でも行くか」という平凡極まりない答えであった。愚かといえばこ
んなに愚かな答えもない。

 ぼんやりと街中を散策。散策と行っても電車乗ってのさまよい
だからむしろ「彷徨」に近い。御徒町~中野~新宿~町田という、
なんか変な駅伝大会みたいなルートである。しかしアメ横、中野
ブロードウェイ、三平ストアという、「いかがわしい安物店」という
のを避けるわけにもいかぬのだ。

 御徒町でメンタイコとベルト(税込410円)を買い、メガネの激安
店でメガネ買おうと思ったら客が多すぎてギブアップ、そのまま
中野へ移動しブロードウェイ地下の韓国系激安メガネ店でメガネ
購入、屈折率1.67の薄型レンズ使って11,500円は安い。し
かし問題は、つい流行に乗って細形のメタルフレームを購入した
ことだ。メガネが細けりゃ細いほど、相対的に顔がデカく見えると
いうことに気づかなかった俺がアホウである。ただでさえジャイア
ントなマイヘッド、細めのメガネかけると頭の存在感がそれ以外
の俺の部分をすべて消し去りそうな勢いである。

 とりあえず買ったメガネかけて新宿へ出、三平ストア見るがめ
ぼしいものなし。そのまま小田急に乗って町田へと帰る。で、町
田のドンキをふらふらとしてたら、ありましたよ今日のベストヒット。
ペットボトルのお茶なんだが、◇形に茶の文字、静岡産茶葉使
用と小さく明記した横に大きく商品名が。その名も「彦左衛門」。
伊右衛門じゃなく彦左衛門なのだ。だれなんだ彦左衛門。メーカ
ー名見ると聞いたことのないメーカーで、価格も500mlで68円。
ドンキホーテはたまにこういう商品をぶちかましてくれるから楽し
い。

 これも商品名決定会議で、大学の商学部でマーケティングを専
攻したような営業部員が、「この商品のコンセプトはうんにゃらか
んにゃら、よって『彦左衛門』というネーミングがベストであろうか
と」なんてことを、パワーポイント使いつつ役員に説明した結果な
のだろうな。その場面をイマジンすると微苦笑を禁じえない。まあ
アレだ、ペットボトルの飲み物ならおいしくて安けりゃたぶん売れ
るし。まさか「サントリーのシェアを食ってやろう」とか思ってるわ
けでもなかろうし。

 しかしドンキホーテの食品売り場は侮りがたい。数ヶ月にいっぺ
んは必ず立ち寄るべき場所なんだろうな。