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2016.8.5 WBS・ワールドビジネスサテライト

2016年08月05日 23時59分59秒 | WBS
■マーケット

米雇用 ↑25.5万人koyou.JPG
米国で7月の雇用統計が発表されました。非農業部門の雇用者数は前月比25万5,000人増と、市場予想の18万人を大きく上回りました。5月には予想外に減速しましたが6月7月は一転、雇用拡大の目安とされる20万人を2ヵ月連続で上回ったことになります。平均時給も前月比0.3%増、前年比2.6%増。雇用統計は強かったのですが、これで一気に米国の利上げ時期が早まるとの見方は少ないようです。これは米中央銀行のFRBが「利上げ判断に重要なのは雇用と物価」と明言しているなかで、物価上昇が確認されていないからです。今後は物価が期待通りに上がるのかが焦点になりそうです。
《利上げ確立の変化(CME)》
      発表前   発表後
年内1回 34% → 40%
年内なし 63% → 54%

中継担当:平井裕子記者




為替に左右されない投資手法とは?
5日の午後9時半、都内でアメリカの雇用統計を見守るイベントが開かれました。集まったのはニューヨーク市場に上場する株式に投資していたり、投資を検討している個人投資家たちです。しかし、日本の投資家が外国の株式を買うと為替変動のリスクにさらされるのです。一方で、約4万円から購入できる「くりっく株365ニューヨーク・ダウ」という商品は、すべて「円」で売買できるため、円高・ドル安局面でもダウ平均株価が上昇すれば利益が得られるといいます。今年は為替の変動が激しい局面が続いていますが、投資家の注目を集めるのでしょうか。





■特集 リオに懸ける! 最新映像で熱狂を世界へ、いよいよ開会式 現地の様子は?

リオデジャネイロの開幕まで9時間を切りました。シリーズ企画「リオに懸ける!」。今夜は最新の映像技術で世界にアスリートの熱い戦いを伝える技術者の挑戦を負いました。

《中継:植田悠生記者》
ブラジル・リオデジャネイロ。
あと数時間で始まる開会式に向け、現地の雰囲気も最高潮になっている。五輪公式スポンサーのパナソニックは世界最高水準の画質を誇る巨大LEDモニターなど映像、音響機器を提供し、性能の高さを世界中にアピールする。アトランタ五輪の走り幅跳びでは超小型カメラを導入し踏切板を撮影するなど大迫力の映像を世界に届けた。パナソニックはこうした技術を応用して家庭用のウエアラブル端末を開発し、ヒット商品に結び付けた。現在、4年後の東京五輪に向け360度カメラを開発中だ。360度を撮影する技術は既にあるが、パナソニックは4年後までに生中継で8Kの高画質で提供する事を目指していて、世界が注目する五輪を今後の起爆剤にしたいと考えている。

いよいよリオデジャネイロ五輪が開幕する。開会式が行われるマラカナンスタジアムは、今から約8時間半後には全世界の注目を集める場所となる。今朝の地元紙は一面で五輪ムードの高まりを印象付けている。懸念されている治安問題については油断は禁物だ。昨日までと打って変わって道路などの規制は非常に厳しくなっている。しかし近くには自動小銃を手にした軍の姿もあり、町の中はお祭りムードと警戒ムードが混在している状況だ。ブラジル政府は威信をかけた警備態勢を敷いているが、それでも取材をしている1週間の間でも浜辺で日本人が拳銃を使った強盗に遭うなど被害が相次いでる。さらにメイン会場のすぐ近くには貧民街のファベーラがあり、貧しい暮らしの人達が五輪とは無関係の生活を今も続けているのが現状だ。いわば光と影の二面性が垣間見える象徴的なこの場所で南米初の五輪が間もなく開幕する。





■【コメンテーター】ロバート・A・フェルドマン氏(モルガン・スタンレーMUFG証券チーフエコノミスト)


・タクシー料金のあるべき姿・IT活用で最適化を!

--連日暑いですからちょっとした距離でも乗りたくなるという気持ちはわかるんですけれども、ちょい乗りが気軽にできるようになるとタクシー業界の活性化に繋がりますか。
「はい、つながる可能性もあるし、そうでもない可能性もあると思います。小さな一歩だと思いますが、ちょっと野心がない感じがしますね。」

--フェルドマンさんとしては物足りないですか。
「はい、そう思います。何故そう申し上げるかというと、この前あるタクシーの運転手さんにすごくいいことを教わりました。新しく運転手さんになった方ですけれども、『運転手ってポケモンGOをやっているようなものだ』と言っていた。どこにお客さんがいるか、を悟って行って捕まえる。ここで大事だと思った言葉は『悟る』ということですね。運転手さんの考えでどこへ行くかということですね。ただ今はIT時代なので、ITを使ってどこにいるかというのが分かるわけですね。だからもうちょっとITを駆使した形の料金体系の変革ができるのではないかと思います。タクシー会社がこまれで色々共通でやってきたことがありますね。例えば、キャブカードとかそういうことをやってきたんですけど、今度サイトを開発していますが、だいたい自分の会社あるいはグループだけのサイトです。だから利用者にとって非常に便利な共通サイトを開設すれば、グンと需要が上がっていく可能性があるんですけれども、これぐらいじゃちょっとそうはならないのかなと思いますね。もうちょっと今のIT時代に合った料金体系、場所や時間帯で料金を調整できるようにしたらグンと需要があがるのではないかと思いますね。」





・IoTで酪農活性化、後継者は「機械」!?
--これまではモノがどんどんインターネットにつながっていましたが、もう牛もつながりましね。
「これは活性化のチャンスだと思います。やっぱりいろんな既に存在している部品を新しく組み合わせて、新しいことができるという典型的な例ですけれども、
今の業界の一番大きな問題は後継者ですね。後継者の代わりになる新しい人に入ってもらうには、この機械がすごいサポートになりますよね。反対するのはやっぱり既得権益ですけれども、ITの波に乗らない会社、組織は消えてしまう例がいっぱいありますから、この歴史を考えて、この技術に反対しないでほしいね。」
--酪農もIT化は避けて通れないということですね。





・【質問】イギリスのEU離脱などの影響があるなか就職活動はこれからどうなりそうですか?

「日本は労働者不足で売り手市場で問題ないです。でも楽だからいいなあと思うのは大間違いですね。なぜかというと、成功する就職をどう考えればいいかということですけれども、私の考え方にすぎませんけれども、やっぱりやりたいことから逆算すべきだと思いますね。やりたいことが分かったら、一つしかない人生をどう使うかが分かりますよね。じゃあそのためにどのスキルが必要か、どの能力が必要か、やりたい仕事をやるためのスキルと能力をスキルアップできる就職先を選ぶ。そうすると仮にその会社がおかしくなってしまった場合、自分のやりたいスキルを持っているわけだから全く問題ないですね。だからむしろ逆算したほうが就職先の選び方にはいいんじゃないかと思いますね。」

--働き方改革が進んでいった場合、この就職活動に影響はありますか。
「大きいですね、やっぱりスキルを中心にして、どこに行くかというのじゃなくて、どういうスキルを持って回れるのかということになりますから、これは生産性がアップして日本経済が良くなっていくということではないかと思いますね。」

--同い年の人がライバルでしたけれども、それだけではなくて中途採用の即戦力の人もライバルになっていくのか。
「なりますし、学生もその人たちのライバルになるということですから、みんなスキルアップですね。」





■ニュース特集

民進党代表戦 蓮舫氏 立候補を表明
民主党時代のマイナスイメージをなかなか払拭しきれない民進党。代表代行を務める蓮舫氏が9月の代表選に立候補すると表明しました。「政権選択選挙において綱領や政策が違うところとは一緒に政権を目指さない」。蓮舫氏は共産党との連立政権は否定しましたが、野党共闘の枠組みは維持すると語り、選挙での協力については含みを残しています。民進党の代表選には、すでに長島昭久議員が立候補の意向を表明しているほか、前原元外務大臣や長妻代表代行、玉木雄一郎議員も出馬を模索しています。



タクシー初乗り410円は得か?taxi.JPG
8月5日はタクシーの日。きょうから都内で、タクシーの初乗り運賃を引き下げる実証実験が始まりました。現在、東京地区のタクシーの初乗り運賃は、2kmで730円。実証実験では、初乗り運賃が1.059kmで410円です。タクシー事業者23社、40台が参加していて、都内4ヵ所の地点での実験になります。初乗り運賃を下げることで高齢者の病院への行き来や子育て中の買い物など“生活の足”として利用してもらいたいと言い、諸外国の都市と比べて高いイメージのあった東京のタクシーを安くすることで、外国人観光客の利用を促す狙いもあります。ただ運転手の中には、収入面での不安をもらす声もあります。すでに東京地区の265社のタクシー会社が国土交通省に初乗り運賃の改定を申請していて、早ければ12月にも初乗り410円のタクシーが正式に走り出します。





人工知能で酪農を効率化
政府系金融機関の日本政策金融公庫などは、帯広市のベンチャー企業「ファームノート」に3億円の融資をすると発表しました。政策金融公庫が、北海道のベンチャー企業に融資するのは異例だといいます。北海道・鹿追町の牧場「カントリーホーム風景」はファームノートの最先端技術を取り入れました。ファームノートが開発したウエアラブル端末が牛に付けられ、活動の量を測定します。端末で測定したデータは、インターネットのクラウド上に送られます。そして、得られたデータは発情を示しているのか、病気の状態を示しているのかなどを人工知能が瞬時に分析。その結果を牧場の従業員のスマートフォンなどに通知することで、従業員は牧場のどこにいても牛の変化を知ることができるのです。この仕組みを使えば、誰でも効率よく牧場経営ができるようになるといいます。

【人工知能で酪農を効率化】
牛の健康管理にAI(人工知能)を活用する事で効率の良い搾乳などに繋がるという取り組みが今日から本格的にスタートした。これは農業のITベンチャーが手掛けるもので、生産性が大幅にアップするという。ここ10年で4割も減っている酪農家だが、その救世主となるのか。

【牛500頭を一括管理!?いま酪農が大変貌】usi.JPG
今日、政府系金融機関の日本政策金融公庫などが北海道帯広市のベンチャー企業・ファームノートに3億円の融資をする事を発表した。政策金融公庫が北海道のベンチャー企業に融資するのは極めて異例という。ファームノートの取り組みで進化した牧場・カントリーホーム風景。ファームノートが開発したウエアラブル端末で牛の活動量を測定し、人工知能が発情や病気などを瞬時に分析する。その結果を牧場の従業員のスマートフォンなどに通知する事で従業員は牧場のどこにいても牛の変化を知る事ができる。これまでは牛の数が多くなればなるほど管理が難しくなり搾乳の機会を逃す事もあった。この仕組みを使えば誰でも効率よく牧場経営ができるようになるという。さらにこれまで手書きの台帳で牛の餌や体調管理をしていたが、クラウド上に自動的で情報を蓄積する事もできる。ファームノート・小林晋也社長は「この取り組みを続ける事でさらに牧場は進化する」と話した。




■ニュース

「お気持ち」8日午後3時に表明
生前退位の意向を示されている天皇陛下が、象徴としてのお務めについてのお気持ちを8日午後3時からビデオメッセージの形で公開すると宮内庁が発表しました。映像の長さは、10分程度だということです。宮内庁は、「陛下のお気持ちを確実に、正確に、分かりやすく伝える一番ふさわしい方法」としてビデオメッセージが望ましいと判断したということです。



小池都知事 待機児童 月内に緊急対策
東京都の小池知事は5日、就任後、初めての定例記者会見に臨み、待機児童解消に向けて月内に緊急対策をまとめ、関連する施策を盛り込んだ今年度の補正予算案を9月の都議会に提出する考えを示しました。また、リオデジャネイロオリンピックの閉会式に出席するため今月18日から24日まで出張すると発表しました。4年後の東京での開催に向けて大会の運営状況など視察する予定です。随行する職員はコストを抑えるため4人に絞り、出張費用の総額は1,000万円程度になるとしています。



川崎重工業 ロボット体験のショールーム
川崎重工業は5日、ロボットの性能を実際に体験できるショールームをオープンしました。東京・港区に開いたショールーム「カワサキロボステージ」。こちらでは、モノづくりの現場を支える産業用のロボットと触れ合うことができます。わずか20秒ほどで、積み木をプログラム通りに正確に積み上げられます。ほかにも、カメラで顔を認識して、わずか2分ほどで似顔絵を作成するロボットなどをそろえ、最先端の技術を体感できる施設にしました。





■【THE行列】「キッズピアあしかが」街の未来懸けた遊び場
栃木・足利市のショッピングモールの一角にある「キッズピアあしかが」は、屋内で遊べる巨大な遊び場です。週末には200人ほどが並び、オープン前に約1,000人分の入場券が売り切れてしまうことも。人気の理由は全身を動かして遊べる珍しい遊具がたくさん置かれている「アクティブゾーン」など、子どもが飽きずに楽しめる6つのゾーンが設けられていることです。さらに、床はクッション性の高いウレタンマットを敷くことで、転んでもけがをしにくいようになっています。そしてもう一つ大きな理由は、80分で1人100円という安さです。この安さの裏には、市民のニーズを反映した市の補助がありました。足利市は遊具の初期設置費用として1億円、運営費として年間3,000万円の補助をしています。施設ができたことにより周辺にも店が増え、地域の活性化の面でも手ごたえを感じていると市長はいいます。
取材先・キッズピアあしかが・足利市





■【トレたま】白黒が一瞬でカラーに!

早稲田大学は人工知能技術を使い自動でカラー化する技術を開発した。写真データを読み込むと自動的に色づける。ディープラーニングの技術を使い人工知能に230万枚の写真を読み込ませ画像を学習する。映像にも使える。

【商品名】白黒写真を人工知能でカラー化
【商品の特徴】ディープラーニングの技術を使って白黒写真をカラー化する
【企業名】早稲田大学基幹理工学研究科
【住所】東京都新宿区大久保3-4-1
【価格】未定
【発売日】未定
【トレたまキャスター】相内優香






2016.8.5 Newsモーニングサテライト

2016年08月05日 07時00分00秒 | MS
■マーケット

NYダウ 小幅に反落
イングランド銀行の利下げは予想通りで一定の安心感を与えました。ただあすの雇用統計とともに、FRBにとっては悩ましい結果かもしれません。イングランド銀行が利下げ、そして追加の国債購入を決定しポンドが下落。これを受けて主要通貨に対しドルが上昇しました。アメリカの企業活動に対するドル高の影響についてFRBも気をもみそうです。あすの雇用統計の結果次第で為替の動きが、さらに注目を集めそうです。製造業受注が冴えないなど指標はまだら模様の中、その雇用統計の結果待ちのムードがさらに強まり株価はこう着感の強い展開でした。ダウは2ドル安1万8,352ドル。ナスダックは続伸、6ポイント上昇5,166。S&P500も続伸、0.4ポイントプラスの2164でした。続いて4日のセクター別騰落率です。きのう、上昇していたエネルギーや金融には売りが出やすかったようです。一方、上昇トップは情報技術大手ハイテクがしっかりとした値動きでした。0 指標.jpg








【世界の株価】
4日の終値

























【NY証券取引所中継】米雇用は堅調か?
解説はマキシム・グループの久野誠太郎氏

--終日小動きでしたね。
イングランド銀行による金融緩和を受けて、欧州市場に連れ高し、しっかりと始まりましたが、7月の雇用統計を控えて動意は薄く、もみ合いに終始しました。
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--その雇用統計を前に今日はもうひとつ雇用関連の指標がありましたね。
はい、調査会社チャレンジャーグレイ・アンド・クリスマスによります7月の人員削減数が発表され、1年前に比べて57%減少と人員削減数に歯止めがかかっていることが分かりました。これで今年に入ってからの 削減数の合計は1年前に比べ、0:39て8.7%減少の35万9100人となっています。


--ということはやはり雇用環境は堅調のようですね。ny1-2.JPG
ただ前月比では19%増と2ケ月 連続の増加でした。エネルギー業界での人員削減が6月から1万5746人増加しまして、調査元も最近の原油価格の上昇や 労働力不足の可能性を考慮すると想定外だったとしています。全体の人員削減の理由を見ましても、2位に原油価格が入っていまして、雇用面でのエネルギー業界の底を打ちにはまだ先のこととなりそうです。







【NY証券取引所中継】米“出前”市場に注目ny2.JPG
解説はマキシム・グループの久野誠太郎氏

--ネット販売の勢いはますます加速しているみたいですね。
小売売上高が全体で一ケタ台前半の成長に対しまして、ネット販売は10%台なかばの高い伸びが続いています。小売全体にしめる割合も日を追うごとにその存在感を増してきております。消費者のオンラインショッピングへのシフトは長期的に継続していて、様々な業界がネット販売に参入しております。

--今後その注目の業界というのはあるんですか。
フードデリバリー市場です。テイクアウトやデリバリー市場は2450億ny2-2.JPGドル規模とされていますがそのうちネット経由は現在10%以下です。今後電話などではなく、スマートフォンなどを経由したオンライン注文が増えていくことが見込まれまして、伸び余地も大きいと見ております。

--実際、関連企業の業績もいいようですね。
消費者とレストランをオンラインで結ぶグラブハブという企業があります。消費者はサイトに加盟 している様々なレストランにデリバリーはネットで注文ができます。4-6がつき6月期決算では37%増、ユーザー数は24%増加の735万人、加盟店舗数も順調に伸びています。今年の業績見通しも情報修正し、株価も足下で大きく上昇しました。レストランにしてみれば客層の拡大が期待できますし、消費者にny2-3.JPGとっては選択肢が増えて迅速なサービスを受けられます。リピーターからの注文が90%以上と、一度を使うとその便利さが実感できるようです。










【為替見通し】注目ポイントは「米雇用統計」
解説は三菱UFJ信託銀行NYの湊基成氏

--まずNY市場を振り返っていかがでしょうか。
イギリスの中央銀行が発表した追加緩和策を受け急落したポンドは、 NY時間に入っても上値が重く、ポンドドル、ポンド円ともに小幅続落しました。また雇用統計を控えてドル円は 101円台前半で小動きとなりました。

--今日の予想レンジは、100.40円 - 101.60円、注目ポイントは「米雇用統計」です。wk1.JPG
4月以降の雇用統計では一時的な要因を背景に非農業部門新規雇用者数は大きく変動しました。今後は一時的要因が剥落していていく中で増加ペースの変化を見極める必要性があると思っています。雇用者数の増加ペースを 3か月移動平均でならしてみると、2014年半ば以降 20万人超で推移してきましたが、足下は 15万人程度まで落ち込んでいます。完全雇用に近づく中で増加ペースが増加していくことはこれまで市場でも指摘されてきましたが、実際にその状況になりつつあり、15万人程度の増加が今後も継続する可能性があります。本日発表分について現在市場では 18万人程度の増加が予想されていますが、それを下回る可能性があると言えます。

--その場合為替市場の反応はいかがでしょうか。
雇用者数の増加ペースの鈍化が確認され、FRB の年内追加利上げがないとの思惑が市場で一段と高まれば、ドル円は 100円に向けて再度売りが優勢になる展開を想定してます。0 為替.jpg
















【日本株見通し】注目ポイントは「為替動向と25日移動平均」
解説はインベストラストの福永博之氏


--今日の予想レンジは、16050-16400円です。まずイギリスの追加緩和がありましたけれども今日はどうですか。
昨日日中16000円を割り込む場面がありましたが、取引終了にかけて持ち直しております。いま仰いましたイギリスの追加緩和が発表されましたけれども、国内市場はNY市場の影響を受けやすいこともあって、今晩の米雇用統計の発表を控え、上向きの25日移動平均と下向きの5日移動平均線の間にはさまれた状態になっておりまして、この2本線の移動平均線の中で強弱が対立する展開になるのではないかと思われます。
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--注目ポイントは「為替動向と25日移動平均」です。
今晩の米雇用統計の結果をうけまして、円高が進行するかや日経平均株価が25日移動平均線上を維持できるかどうか、注目されます。円安に触れるようですと、東京市場の下支えや押し上げ要因になりそうですが、仮に円高に振れても、日銀の追加緩和によってETFの買い入れ額が6兆円に増額され、ドル円との連動性が崩れつつあります。またそうした中、昨日、日銀はこれまでの倍以上となる707億円のETFを購入しており、国内企業の業績の底固さも加わって、1万6000円近辺にある25日移動平均線上を維持したり、下げ渋ったりするようですと、東京市場の底堅さにつながりそうです。一方で、あっさり25日移動平均線を割り込むようですと、相場が崩れることも考えられるため、為替の動向と25日移動平均線を基準に値を保つことができるかどうか、要注目と思われます。







■【プロの眼】イングランド銀行の孤軍奮闘はいつまで?
4日夜にイングランド銀行は政策金利引き下げを発表。前回の政策会合で追加緩和を事実上予告していたが、その内容とに市場の注目が集まっていた。ニッセイ基礎研究所の伊藤さゆり氏の解説で今回の金融政策のポイントと評価、またその効果や見通しをEU離脱問題も絡めて見ていく。

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--先ほど昨日の金融緩和に関しては、積極的に本気度を見せたということで評価されていましたが、内容を見ていきましょう。具体的に出しますと、政策金利はまず引き下げた。あと銀行支援というものが入っていますがです。
(フリップ1:英中銀の金融緩和パッケージ)
やはり低金利になると銀行の収益への圧迫というのは、かなりくるということで、銀行の資金繰りを支援して融資が滞らないようにしようということで、こちら新たな枠組みとして入れてきたということですね。

--そして資産の買い入れは新たに社債を増やしましたね。
そうですね。やはり民間の信用という部分を拡張しよう、目詰まりを起こさないようという意図がうかがえます。

--ですから予想以上の包括的な内容だったわけですね。
そうですね。緩和自体は想定内、でもパッケージで出してくるのは想定を超えたということだと思います。

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--そしてもう1つ重要なのは経済見通しも改訂されましたね。見ていきましょうか。ここはどうブレグジットの前と後で変えてくるか、注目されました。まず全体でIMFや欧州委員会が引き下げてきましたね。
(フリップ2:実質GDP見通し)
そうですね。先月それぞれ見通しを出しているんですけれど、投票前と投票後で。特に17年について大きく下げた。欧州委員会はマイルドシナリオということで、控えめではあるんですけど、これだけの下げであったということですね。

--では今回どうだったかというと、イギリスの中央銀行、前回の5月からの引き下げということで、16年については割と年前半が良かったということで変わらなかったんですが、17年については0.8%(前回2.3%から1.5%)という大幅な値下げになったということです。

--ですからそのやはり離脱を選択したことによる経済への影響をかなり警戒している。

不確実性が高まったということですし、一方でインフレ見通しについては2%という目標を1年前倒しで達成しますということなんですが、これはポンド安が効いているということなんですね。必ずしも前向きではないし、失業率ははこの予測期間を通して5%下回るということだったものが、5.6%まで上がりますということですので、かなり厳しい認識を示しました。

--さてそうした中で今回はその追加緩和に踏み切りました。では緩和の効果というのはどう見ていますか。

やはりこれだけの大幅な見通しの修正の原因というのは、イギリスとEUの間のビジネス環境が不透明になったということですので、結局この問題を解決しないと効いてこないということではあるんですね。それともう一つ、この先どのくらいまでイングランド銀行が追加感をできるのか、ということなんですが、おそらく次の次ですね。また見通しを変えて11月に掘り下げの可能性というのもかなりにおわせたんですが、マイナス金利の可能性は排除ということでした。資産買い入れのプログラムの拡張の余地はあるよ、ということだったんですが、やはりどこまで踏み込めるか、というのも限界があるというのが本当のところだろうと思います。

--となるとやはり最大の焦点というのは、今後どういうふうにEUから離脱していくのか、その後の姿がどうなっていくのかというところだと思いますけど、今後の注目点は何ですか。pro3.JPG

いつ告知かというのが市場の専らの焦点ではあるんですが、16年中はないということなので、とりあえずあまり大きな材料にはなりづらくて、むしろ年内の注目点としてはこの秋に発表される17年度予算案の大枠というところに注目をしたいと思っています。
(フリップ3:どうなる?歳出削減)
実はこちらにお示ししているのは、イギリスの歳出を名目GDPで見たものなんですね。2010年にイギリスの保守党政権が発足してからなん ですが、一貫して歳出削減を中心とする緊縮財政をやってきましたし、実はその方針を20年までは継続しては20年の財政黒字化を目標としていたということなんですね。実はこの厳しい歳出削減というのが低所得者に負担をしいて今回の国民投票での離脱票を投じさせる要因になったとも言われています。そういう意味では今回国民投票で離脱を選択したということもあって、20年の黒字化目標というのは既に撤回ということになっているんですね。秋に実際に出てくる予算
案の部分でも、おそらくはこの歳出削減のペースを鈍らせるか、もしくは国内の格差対策的なものも盛り込んできて、拡張的な形を変えてくる可能性もあるかもしれません。そうなってくると今はもっぱらこのイギリスの中央銀行が孤軍奮闘という構図になっているんですけれど、背う府と足並みをそろえるという格好にもなるわけですし、そういう意味では、緩和的な金融政策と拡張的な財政政策 という運営になっていますけれど、イギリスも日本と足並みをそろえてくるという感じになるということですね。

--やはりあのイギリスにとってみると、EU離脱というものも3d出すというものもありますが、国内の分裂というものもかなり大きいということですね。

実は今回はわざわざ従来は総選挙などに足を運ばない有権者、特に低所得地域からの有権者が足を運んで投票したと言われていますので、ここの部分に何らかの対策をたないと国民投票を行ったことがマイナスだけで終わってしまうということになります。

--ただこのいたしかゆしで、例えば先ほどインフレの話がありましたが、追加緩和をあまりに大規模にやると、ポンド安によるインフラというのがイギリスでは・・・

そういう意味ではやはり金融政策頼みという構図を変えていく必要があって、政府はこういう形で、財政面の対応も必要なんですけれど、やはりEUとの関係をどうするのか、より早くはっきりさせるということが一番重要ですね。

--ただし、それは来年ということですね。





■【中国NOWCAST】人民元下げ止まり(フリップ1)cnc1.JPG
人民元はドルに対して5月ころから下落を続けていましたが、ここのところ上昇傾向にあります。ニッセイ基礎研究所の三尾幸吉郎さん(中国マクロ経済専門)はドル高修正の影響と中国政府のスタンスが変わってきたということを理由に挙げています。



(1) 人民元下げ止まり(フリップ2)cnc2.JPG
--人民元の動きを見てみますと、ドルに対して5月ごろから下げ始めましたが、ここの所戻しています。

《ニッセイ基礎研究所/三尾幸吉郎氏》
「ちょうど世界通貨の動きの中でドル高修正が起こった。そういう意味ではユーロも円も上昇してきているので、他の通貨と歩調を合わせる形で人民元も上昇してきた。もう一つは中国政府のスタンスが少し変わってきたと思う。」

--三尾さんはスタンスの変化は来月開催されるG20を意識してのことだと言います。

(三尾氏) 「(G20を前に)人民元安が進むと、議長国としては通貨安競争の元凶が中国なのではないかという議論になりやすい。そういう意味でやっているのが資金流出を抑制するために規制強化したり、介入を強化しているのではないかと思う。」cnc3.JPG


(2)製造業PMIが50割れ(フリップ3)
--1日に国家統計局が発表した7月の製造業PMI(購買担当者景気指数)は49.9でした。好不況の判断の節目となる50を割り込んだのは5か月ぶりです。一方で、2日の人民日報では、季節性の影響はあるが良い方向性は変わらず、と楽観的に報じています。三尾さんによりますと、下期は上期よりも特に鉄鋼で過剰生産の淘汰が大幅に進む、そのため下期は50を上回るのは難しいとしています。


(3)重要指標盛りだくさん(フリップ4)cnc4.JPG
8日(月)貿易収支
9日(火)消費者武器化指数
12日(金)鉱工業生産指数、小売売上高、固定資産投資、不動産開発投資

三尾さんはこの中でも一番注目する指標として、固定資産投資を挙げました。

(三尾氏) 「民間投資は去年10.1%伸びたのに、今年は2.8%ということで、やや失速気味になっている。全体としてなんで9%を維持したかというと、国有企業がかなり投資を増やしたからだ。国有企業の投資は上期23.5%伸びたが、そんな高い伸び率は今後持続できない。7月まず確認した後、民間投資が失速していないか、引き続き見ていく必要はあると思う。」





■【コメンテーター】ニッセイ基礎研究所/伊藤さゆり氏

・英7年ぶり利下げ、量的緩和も再開

--イングランド銀行は量・質・金利と3次元フルセットで追加緩和を出してきました。こうれはどう評価されますか。
緩和自体は前回に既に予告していたということで、大方の予想通りなんですけれど、フルセットで出してきたというところはやはり想定を超えるもので、それだけイングランド銀行の危機意識の強さと意思と能力を表明したかったというところを感じましたね。

--一方でここまで今やらなくてもいいのではないか、不透明感はもっと先から押し寄せてくるというふうにも言われていますけれども・・・
その先については政治の動きに期待する。いまはまだ政治が動けないので、金融政策が動いたということだと思いますね。

--さらに年もう一回の緩和もありうると・・・
そうですね。マイナス金利こそ否定したんですけれど、追加緩和はありうるというトーンでしたね。





・日経朝特急/設備投資10.9%増、鉄道など拡大
--設備投資はあくまでも計画なんですよね。
「そうですね。外部環境が不透明な中で非常に心強い数字とはいえると思いますし、それから金融政策が効いているともいえるかもしれないですけど、やはり下振れの可能性というのは見ておく必要があると思います。」



・日刊モーサテジャーナル/インドの税制改革について
--インドですけど、これは歴史的なことだそうですね。
「そうです。やはりインドは先進国が振るわず中国が減速して資源国にも不安があるという中で、成長のけん引役としての期待が高いんですね。ビジネスのしづらさというのが一つ大きなネックになっていました。そういう意味では税制改正でビジネスがしやすくなるというのは世界経済全体にとってもポジティブなニュースだと思います。」




・今日の経済視点 「ヘリコプター・マネー」
昨日イングランド銀行の決定があって、総裁の記者会見の中でも実はこのヘリコプターマネーに関する質問が出てきて、かなり苦笑されていて、その必要はないということではあったんですけれども、国民投票の前まではイギリスといえば緊縮財政とFRBに次ぐ出口戦略と予想されていたものが、かなり様変わりしたなという感じがしますね。

--カーニー総裁は先手先手で迅速に動かれますね。
これはイングランド銀行の伝統でもあるんですね。早めに動いて危機を早く・・・。マーケットメカニズムが効く国だからこそ、そういうやり方だということなんですが、ただ今回に関しては不確実性がやっぱり市場のメカニズムの妨げとなっていますので、かなり』どうなるかわからない中での政策の選択ということだったと思います。

--会見の中でもマイナス金利は考えていない、ヘリコプターマネーも考えていない、何となく日本を見て参考にしているのかなという感じがありますね。
マイナス金利に関してはかなりいろいろな国の経験を見て、あまりうまくいっていない、副作用が大きい政策だというふうに結論付けているようですね。





■今日の予定

6月景気動向指数
6月毎月勤労統計
米6月貿易収支
米7月雇用統計
リオデジャネイロ五輪開幕(~21日)





■ニュース

英中銀 利下げ決定 量的緩和再開
イギリスの中央銀行、イングランド銀行は4日、利下げに踏み切りました。また、量的緩和の再開もあわせて決めました。ロンドン支局の豊島記者の報告です。

イングランド銀行が利下げに踏み切るのはリーマンショック以来、ほぼ7年ぶりのことです。イギリスのEU離脱は金融政策にも大きな影響を与えています。イングランド銀行は今回、政策金利を0.5%から過去最低の0.25%に引き下げ、市場に資金を供給セ売るための量的緩和をほぼ4年ぶりに再開します。国債に加え9月からイギリス企業などの社債も最大100億ポンド買い入れる方針で、拡大される資産購入枠は日本円で合計9兆3000億円となります。EU離脱の方針が決まった後、イギリスでは景況感の悪化が目立っていて、中央銀行として何とか景気の底割れを防ぐ方針です。



米製造業受注 ↓1.5%
アメリカの商務省が発表した6月の製造業受注は、前の月に比べ1.5%減少のおよそ4,474億ドルでした。部門別でみると「自動車と関連部品」は3.2%増えましたが、輸送機器が10.5%の大幅なマイナスとなりました。このほか、設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財受注は0.4%増加しました。



チェサピーク・エナジー 赤字縮小
アメリカのシェール大手、チェサピーク・エナジーの4月から6月期の決算は、1年前に比べ最終赤字が大幅に縮小しました。しかし、1株損失が市場予想以上に悪かったほか、売上高も原油安を背景に54%減少しました。このほか、チェサピークは、これまで「12億ドルから17億ドル」としていた今年の資産売却の目標額を「20億ドル以上」に引き上げました。

《チェサピーク・エナジー 4-6月期決算(前年比)》
売上高  16億2200万ドル(-54%)
最終赤字 17億9200万ドル(赤字縮小)
1株損失  2ドル48セント(予想超)





米新規失業保険申請 ↑3,000人
アメリカの先週1週間の新規失業保険申請者数は、前の週から3,000人プラスの26万9,000人で、市場予想を超える増加となりました。中長期的な傾向を示す4週移動平均も、3,750人増加の26万250人でした。ただ歴史的な低水準を維持していて、雇用の伸びに著しい減速はないとエコノミストは見ています。



トヨタ 5年ぶり減収減益
トヨタ自動車が発表した、ことし4月から6月期の連結決算は、円高が影響し、この時期としては5年ぶりの減収減益となりました。トヨタが発表した、4月から6月期の連結決算は、売上高が1年前と比べて5.7パーセント減の6兆5,891億円で、純利益は14.5パーセント減の5,524億円でした。円高が進み、輸出の採算が悪化したことや熊本地震により車両生産が一時停止したことなどが影響しました。

《トヨタ 4-6月期連結決算》
売上高 前年比 -5.7% 6兆5891億円
純利益 前年比 -14.5%  5524億円





マック 7月売上高26%増
日本マクドナルドホールディングスが発表した7月の既存店売上高は、1年前と比べて26.6パーセント増と大幅に増加しました。7月に国内配信が始まったスマートフォン向けゲーム、「ポケモンGO」との連携効果が表れ来客数は9.8パーセント増でした。



夏のボーナス90万超え
経団連はきのう、大手企業の夏のボーナスの平均妥結額は90万5,165円で、1年前に比べ1.46%増えたと発表しました。増額は4年連続で、90万円を超えたのは、8年ぶりです。リーマンショック前の水準をほぼ回復した形ですが、伸び率は、この4年間で最も低い結果となりました。



楽天 純利益4%減
楽天がきのう発表したことし6月の中間連結決算は、純利益が1年前の同じ時期に比べ、4.3%減り、265億円となりました。アマゾンジャパンやヤフーなどとの競争が激化していることから、顧客に付与するポイントを大幅に増やすなど、「販売促進費」がかさみ、利益を押し下げました。



「床ふきロボット」に新製品
ロボット掃除機「ルンバ」で知られるアイロボットが、床拭きロボットの新機種、「ブラーバ・ジェット」を発表しました。新機種では、前面にある噴射口から吹き出した水で、汚れを浮かしたあと、洗剤を含んだシートを細かく振動させることで、こびりついた汚れも落とすことができるようになりました。また、日本の住宅事情を考慮し、従来のものよりボディをコンパクトにし、家具の隙間など狭い場所もきれいにふき取れるようになったということです。価格は2万9,880円(税別)で、今月26日の発売予定です。



「変なホテル」千葉に2号棟
長崎県の大型リゾート施設、「ハウステンボス」はロボットが接客するホテル、「変なホテル」の2号棟を千葉県浦安市に来年3月にオープンすると発表しました。1号棟は、去年7月にハウステンボス内に開業しています。「変なホテル」は今後、愛知県や関西にも展開し、アジアでの開業も視野に入れているということです。




対立関係に修復の動き
安倍総理大臣はきのう、東京都の小池百合子新知事と知事就任後、初めて会談しました。東京オリンピックの成功に向けて協力する方針で一致するなど、都知事選での対立関係に修復の動きが出ています。「(都知事選で)自民党は小池さんにきつい1本をとられましたが、東京五輪を成功させるためにも東京都と政府が協力してやっていきたい」安倍総理は、このように述べ、都知事選で自民党都連と対立した小池知事との関係改善をアピールしましたまた、その後小池氏と会談した自民党の二階幹事長は、小池氏らの処分問題について「ぎりぎりとやり合うことはあまり意味をなさない」と伝え、重い処分は見送る姿勢をにじませました。



児童虐待件数10万件超に
全国の児童相談所が2015年度に対応した児童虐待の件数は、前の年度より16%多い10万3,260件で集計を始めた1990年度以降25年連続の増加となりました。10万件超えは初めてです。虐待の種類別では「心理的虐待」が4万8,693件と最も多く、およそ半数を占めました。子どもの前で配偶者に暴力を振るうことなどを「心理的虐待」ととらえ警察が児童相談所に通告する事例が増えたということです。



ギュレン氏に拘束令状
トルコの最大都市イスタンブールの裁判所は4日、アメリカ滞在中のイスラム指導者、ギュレン師の拘束令状を出しました。トルコ政府はアメリカに対しギュレン師の身柄を引き渡すように求めていますが今回の拘束令状はより圧力を強める狙いがあると言えそうです。ギュレン師はクーデター未遂への関与を否定していて、アメリカ政府はトルコに対し、ギュレン師が関わったとする証拠を示すように求めています




■日経朝特急

①民泊2泊から容認
政府は国家戦略特区で一般住宅に旅行客を有料で泊める民泊を短期滞在客向けにも解禁する方針だ。同じ住宅に6泊7日以上滞在する客に限定した日数要件を秋にも2泊3日以上に短縮する。特区での需要動向や問題点などを見きわめたうえで、全国で通用するような法整備を検討する。



②設備投資10.9%増
日本政策投資銀行が発表した今年度の設備投資計画調査によると、全産業の国内投資は2015年度実績比10.9%増え、17兆5128億円になった。増加は5年連続。自動車や航空機など製造業は14.5%増。2020年の東京五輪を見据えた鉄道や不動産の投資が拡大する非製造業は8.8%増える計画。ただ製造業の想定為替レートが平均で1ドル=113円と足元より大幅な円安水準で、輸出減や業績悪化が投資意欲を冷やす恐れもある。



③大卒就職率上昇74.7%
大卒の就職率が6年連続で上昇した。文部科学省の学校基本調査で、今年春に大学を卒業した学生約55万9000人のうち、74.7%の約41万8000人が就職したことが分かった。リーマンショック前の2008年を上回った昨年からさらに改善し、6年連続の上昇だ。内訳を見ると、正規雇用は約39万9000人で、正規雇用の増加が全体の就職者数を押し上げた格好だ。





■日刊モーサテジャーナル

①インド間接税一元化「最重要な法案の一つ」
インド議会で3日に税制改革法案が可決した。これまでインドでは間接税の税率が州ごとにバラバラだったが、新たな法案でこれを一元化。フィナンシャルタイムズは、ビジネス界から歓迎の声が上がっている都とし、インド経済が自由化されて以来、最も重要な法案の一つになると報じている。記事は、州の間でモノの動きがかなりスムーズになるといった見方を掲載し、日米欧の自動車メーカーも恩恵を受けることができるとしている。エコノミストは、インドのGDPは最大2%増加の効果もあるとみている。



②ウォルマート、ネット通販と買収交渉(ウォールストリートジャーナル)
ウォルマートストアーズがネット通販大手・ジェットドットコムの買収交渉に入った。ジェットはアマゾンのライバルで、アマゾン並みの品ぞろえ。大量購入で値段が安くなるしくみを導入。ウォルマートはネット通販強化をねらう。ただ創業1年そこそこのジェットの買収額最大30億ドルは高すぎるのではないか、とみている。




③米国・高まるバイソン人気(ウォールストリートジャーナル)
米国でバイソンの肉が牛肉より脂肪が少なく甘いと人気が高まっている。ウォルマートなどもハンバーガーやステーキ用として注目。バイソンはタンパク質が多く、ホルモン剤なしでも育てられる。量産体制を整えようとする動きも広がってきた。バイソン協会は「肉牛を育てる農家と同規模の農場を」と呼びかけ、新規参入者が急増中。