箕面の森の小さなできごと&四季の風景 *みのおハイキングガイド 

明治の森・箕面国定公園の散策日誌から
みのおの山々を歩き始めて三千余回、季節の小さな風景を綴ってます 頑爺<肇&K>

森で走る大型カメラ!

2020-08-26 | *編集・夏/6月

森で走る大型カメラ! 

 「EXPO90 みのおの森] に着きました。

今日はここから四反田谷、清水谷から高山、明ケ田尾山方面を散策の

予定です。

森の管理事務所脇のベンチで一休みをしているときでした。

 

一人の男性が大型カメラと大きな三脚を担いで私の前を駆けていきました。

そのまま森の中央にある展望塔の方へ走っています。

ここは丸太や木組みのやぐらがあり、塔の上からは遠く六甲山系まで見渡せ

ることができます。

するとまもなく今度はご夫婦かな・・・ ?   

女性が先頭になって走り、後ろから男性が同じように大型カメラと三脚を

担ぎ、先程と同じ方向へ走っていきます・・・

一体 何事・・・?

 

よく森の中で、大型の三脚の上に長いレンズのカメラをセットして しきりに

空を見上げている人達の光景を目にします。

 

(余談ですが・・・)

秋のはじめ頃、西江寺の裏山にある聖天展望台付近に行くと、沢山の

大型カメラが並んで空を見上げている時がありビックリします。

聞くと・・・夏鳥のタカが子育てを終えて南の国に帰る時、この付近にタカ柱が

できるのだそうです。

各地から集まったサシバ、ハチクマの鳥などが上昇気流に乗って大きな

螺旋を描きながら一万メートル付近まで上り六甲山のほうへ飛んでいき、

その数、数千羽以上とかで、その見事な光景を撮影しようと見上げているん

だ・・・ と 教えてもらった事があります。

 

この3週間ほどは、単独で何かの鳥を狙って撮影を試みている方々を、

森の随所で目にします。

でも、皆さん辛抱強い方々でよく長い間、何時間も小枝に停まる小鳥や

営巣地をにらめっこできるものだと・・・気の短い私などは感心して

しまいます。

同じ山や森の趣味でも、趣味が違うとこんなにも別の捉え方があるのだと

感じ入るばかりです。

 

話がそれてしまいましたが・・・・

またお一組・・・

今度は一眼レフの大きなカメラを持った男性と、ランチボックスを持った

女性が・・・ (ご夫婦の様子) やはり小走りに同じ方向へ向かわれました。

好奇心がいまだに旺盛な私としては,是非何なのか確かめねば・・・?  

そのとき・・・ 巡回から帰ってきた森の管理人さんと出合ったので聞いて

みました。

 

  今日は朝からカメラの競走ですね・・・?  何なんですか?

 

 「 そうなんですわ・・・ 今もそこを見てきたんですがね・・・ 

  あの展望塔の前に オオルリの営巣場所がありましてね・・・ 

  最近は密猟する人もいて・・・ 

  結構この森にはいろんな珍しい鳥もいますんでね・・・ 

  ですから皆さんには隠しているんですが、一人が見つけるとなぜか横の

  連絡網があるのか?  すぐ次の日には知れ渡ってしまってね・・・  

  どこから集まるのかすぐに来て荒らされてしまい・・・ 困るんですが・・・

  しかし、逆に人が多いと密猟がしにくいかもしれないから、まあいいか・・・ 

  と 思っているんですわ。

  でも、いま見てきたらオオルリの親鳥がなき騒いでいますわ・・・

  可哀想に! 」 と。 

 

なるほどね・・・

オオルリのオスは鮮やかな青い羽を持った小鳥で、スズメよりやや大きい

ぐらいだが、私は一度 箕面川の岩の上にいるのを見たことがある。

メスは知らないが、上面が赤みを帯びた褐色でやや大型で尾が赤みを

帯びています・・・ と 教えてもらった。

なんでもウグイスとコマドリとこのオオルリが、声も姿も良い日本の

三大鳴鳥とのこと。

 

そっとしておいて上げたらいいのに・・・

 

私はそこへ見に行くのを止めて予定の四反田谷へ向かったのです。

私はいつも小さな10倍の双眼鏡を首にかけて歩いています。

これで意外な森の光景や自然の美しさを見ることが出来ます。

 

四反田谷の森には20m前後の高いケヤキの大木が多くあります。

他にカエデ、モミジ、リョウブ、クヌギ・・・などの落葉樹が多くあり、冬には

葉が落ちて明るいのが、この季節になると新緑に覆われて緑のトンネルの

中にいるようです。

 私はこの谷を 「小鳥の楽園」 と呼んでいますが、箕面の森の中でも

ひときは小鳥が多くいて、私の大好きな森の一つなのです。

目を閉じて森の小鳥達のシンフォニーに心傾ける時・・・ どれだけ感動を

与えられて心を癒されてきたか分かりません。

 

鳥を追って上ばかり見上げていたら本当に首が痛くなってしまいました・・・

鳥の名前などほとんど分からないけれど、初めて見る珍しい鳥に出会うと、

我を忘れて見とれてしまいます・・・これも至福の一時です。

一度は知らぬ間にお猿さんが横にいて、一緒に上を見上げているのにはて

ビックリしましたが・・・ 人間を真似てみるんですね?

 今日、この谷では誰一人として人に出会うことなく、私は鳥たちのコンサート

を独占して楽しむことが出来ました。

 

出来うれば競走するカメラマンの方々には余り・・・  

この場所はお教えしたくありません・・・が!

ましてや密猟者なんてもってのほかですね !

 このブログをご覧になりませんように・・・!  

’13 6・24
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