MOONの似顔絵エッセイ

似顔絵師MOONです。
似顔絵よもやま話をぼちぼちと書いていきます。

似顔絵ウエルカム【サーフ】ボード

2006年02月14日 | ウエルカムボード
これまで何枚の似顔絵ウエルカムボードを描いてきたのだろう。
数えたことがないのだが、男女のどちらから依頼されるかというと、
たいがい花嫁となる女性の方から依頼されるケースが圧倒的に多い。
こういうものは、どうも女性がイニシアティブをもっているらしい。
作品は色紙に直接手で描くか、PCで合成しレーザープリントするか
いずれにしても、これまでの作品は紙を使ったものだった。

今回は、男性から電話での問い合わだった。
なんとなんと、紙ではなく、サーフィンの板に
直接手で描いてもらえないだろうか、というものだった。

難しい注文だが、描けない理由がないので
注文を受けることにした。

発注者であるKさんは、黄色がかった茶髪でがっしりした身体の
根っからのサーフィン好きの若者だった。
全長180センチ、幅60センチほどのサーフボードを持ってきた。
使い込んだサーフボードにラッカーで塗装しなおした
真っ白なサーフボードだ。

Kさんには、描いてもらいたいイメージがあった。
できたら、花嫁、花婿の衣装を着て、サーフィンに乗って
波乗りをしているシーンを描いて欲しいという。
その要望にお応えして、サーフボードの上部に
アクリルガッシュで描きはじめ、ようやく描き終えた。

アクリルガッシュはどんなところでも描けるが、水には弱い。
「もし海で使うのであればクリアラッカーを塗布して
皮膜で絵を保護しないと、絵が消えるよ」
とKさんいアドバイスしたところ、
「大丈夫です。海では使いません、部屋に飾っておきたいので」
という応えがかえってきたので、ホットした。

結婚披露パーティーの会場入り口に
こんなサーフボードが飾られると思うと
描いた本人である私も楽しい気分になる。
こんな個性の表現の仕方があってもいい。
パーティ会場に足を運んでくれる知人、友人に
「人生という荒波を、嫁さんと共に乗り切っていきます」
というお二人のメッセージともなっている。
自分たちらしさを多いに発揮して
心に残るハッピイなパーティにしてほしいものだ。

ちなみに、寒い冬でも海に出て
今でもサーフィンをしている、という話を聞いて驚いた。
私なんか、想像するだけで身震いをしてしまう。
本当にサーフィンが好きなサーフィン野郎だった。
その若さがうらやましい。

剣豪のウエルカムボード

2005年11月17日 | ウエルカムボード
本当に久しぶりの更新である。
秋のブライダルシーズンで大忙しで、息つく暇がなかったが
ようやく落ち着きをとりもどしたので、最近の作品をご紹介しよう。

この作品では、新婦がなんと剣道の竹刀を持っている。
一見「鬼嫁」のようなイメージがある、が、さにあらず。
新郎は小学1年生から剣道を始めて現在5段の腕前。
新婦はといえば、小学6年生から剣道を始めて現在4段。
剣道が二人を結びつける縁になったのだろう、と想像がつく。
剣豪同士の結婚にふさわしい、個性的な作品が完成した。

11月に新婦になるKさんが、似顔絵コーナーにやってきて、
「私たちは剣道をやってきたんです」と言ってイスに座った。
以前、ご要望により新郎新婦がなんとなんと、水着スタイルで
似顔絵ウエルカムボードを作成したことがある。
Kさんに、その作品を見てもらったところ、いたく刺激を受けたとみえて
「私たちを剣道のスタイルで似顔絵ウエルカムボードを描いてください」
迷いなく、毅然と注文を出していただいた。

Kさんは長年剣道をやってきた女性だけに、竹を割ったような人柄を感じた。
私が剣道のスタイルが分からないと言ったとたん、本屋から剣道の衣装の本を
買ってきてくれた。剣道の胴着の詳細が載っていたので助かった。
それにしても世界でただ一枚のユニークな作品が出来上がった。

新郎は剣豪を思わせる、強面(こわもて)の好青年。
新婦の方は、細身で長身、面長な顔の持ち主、一見ひ弱そうに見えるが
芯が強く、明朗活発と見た。お二人で明るい家庭を作っていくだろうと思う。
自分たちらしい結婚式をやろうとする意欲の現れとして
このような個性的な作品が出来上がった。この傾向は歓迎するところである。
作品をブログで紹介したい、と打診したところ快諾を得たので
ここでお二人の似顔絵のイラストのもをご紹介させていただくことにした。
お二人に幸多かれ!


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●掲示板にKさんから感謝のカキコがあったので、ここに転載させていただいた。

ウエルカムボードの作成ありがとうございました。
今ままで、結婚式に何回か出席した中でこのような似顔絵のウエルカムボードは
見たことがなく、MOON先生という素晴らしい方にお会いでき、
大変感謝しております。
わがままだらけの注文をして、何回も訂正していただき、
完成したウエルカムボードを見たときは本当に感動でした。
本当にステキな似顔絵ありがとうございました。

ウエルカムボード 仕事着編

2005年08月23日 | ウエルカムボード

彼女に見せたところ、彼女の顔がたちまち笑顔に。
「 O.K 」 即答でした(笑)
ということで、このままでお願いします。

彼女は大変気に入ったらしく、
暇さえあれば絵を観てニヤニヤしてます。
人を笑顔にさせる。幸せな気持ちにさせる。
MOON先生はすばらしい才能と仕事をお持ちですね。

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お二人の了解を得て、
作品と共に、メールで受信したコメントを紹介させていただいた。
お二人にメールで作品を送って見ていただいた。
修正要求があった場合は、要望にお応えしている。
今回は、お二人のつぼにはまったとみえて、修正なし。
一発回答でOKをいただいた。実に気持ちがいい!

ホームページ「似顔絵工房MOON」では
複数の似顔絵作家が参加していて、それぞれの似顔絵作家が
似顔絵ウエルカムボードの絵柄サンプルを多数用意している。
お客様は自由に好きな絵柄を選ぶことができるサイトとなっている。
私も似顔絵スタッフの一人として、
6種類の絵柄サンプルを用意している。
今回は、私が描いたサンプルの、基本編のご指名をいただいた。

ただし、意外な注文を受けてちょっと戸惑った。
「衣装を仕事着で」というリクエストであった。
新郎はタキシード、新婦は白のウエディングドレスが定番
ということで、憧れのスタイルであるのだが
しかし、「自分たちらしい結婚式をしたい!」という
お二人の思いは、定番を簡単に乗り越えてしまった(笑)
これは珍しい、ウエルカムボードのいわば仕事着編である。

新郎は歯医者さんの卵であり、新婦は保母さんである。
なんとも、ほほえましい、いい組み合わせである。
お二人のご要望である、職場での衣装の写真を
後日メールで送っていただき、それを参考にして
お二人の幸せの形を描きあげた。
こんなウエルカムボードがあってもいいと思う。
お二人の結婚式は3ヶ月も先である。
期間に余裕があるので、ご案内状や席次表などに
この画像を使うことができるので
楽しみながら自分たちの結婚式を演出してもらいたい。

ご両親への感謝の贈り物に花束は定番であるが
花束は短い命なので、残らない。
いつまでも残る贈り物として
「似顔絵サンクスボード」また「似顔絵サンクス色紙」
を作ってプレゼントすることをお勧めしたい。




めんそーれ

2005年08月11日 | ウエルカムボード
夏真っ盛りである。前回に引き続いて、
今回も似顔絵ウエルカムボードのご紹介をさせていただきたい。
沖縄出身の彼氏と新潟の彼女が
沖縄に観光旅行に行った時に撮った写真をもって
似顔絵コーナーにやってきたのは昨年の8月だった。

長身の彼氏はいかにも沖縄男児らしく
目鼻立ちがくっきりと大きく、整った顔した好青年だった、
彼女の方は小柄でキュートな女性だった。
この作品は、このお二人から依頼を受けて作った
オリジナルバージョンの似顔絵ウエルカムボードである。
彼氏の強烈な郷土愛がこの作品を作らせたといってもいいだろう。

タイトルは、ようこその意味の沖縄の言葉「めんそーれ」
背景は沖縄らしい風景にして
二人には民族衣装を着せて、という注文だったので
沖縄のエメラルドグリーンの海と抜けるような青い空の写真を使い、
ハイビスカスの写真をあしらい、南国の華やかさを添えた。

作品を依頼者に見てもらう方法として
インターネットが大いに役にたっている。
完成した作品を掲載したホームページを作って
お二人だけにメールでURLを教えてみていただいている。
修正の要求があった場合、極力対応している。
この作品については、
彼女の顔を少し丸顔に、という要望をいただいた。
直ちに修正した画像を再度みてもらいOKをいただいた。

インターネットを使わないでこのやりとりをするとすれば
郵送とか宅急便を使うことになるだろうが
とんでもない時間と費用がかかってしまうことになる。

ジェットプリンターでA3に印刷を依頼する場合も
メールでデータを業者に送る方法をとっている。
インターネットはここでも大いに役にたっている。

自分たちらしいウエルカムボード、
季節感、そして郷土色をばっちり盛り込んだ
世界でただ一枚だけのウエルカムボードが
こうして出来上がった。
お二人に喜んでもらったことは言うまでもない。

似顔絵ウエルカムボードのご注文は
こちらからどうぞ!
「似顔絵工房MOON」

似顔絵ウエルカムボード 水着編

2005年08月07日 | ウエルカムボード
今日お渡しした似顔絵ウエルカムボードの作品である。
ご本人たちのご了解をいただいたので、ここでご披露することとした。
それにしても、水着を着たウエルカムボードとは珍しい。

私は6種類の似顔絵ウエルカムボードのサンプルを作ってある。
どのサンプルも、遊び感覚、ユーモア感覚を持ち合わせている
婚約カップルに喜んでいただいている作品ばかりである。
極寒の2月に海底ランデブー編の注文を受けて描いたことがある。
この絵柄の衣装はスキンダイバーの水着を着た二人が、
海底散歩しているシーンである。水着といっても体の露出度は少ない。

今回注文を受けたのは、最初に基本編でというお話だったのだが、
ちょっとお二人で相談した後、意を決したように、異口同音に
きっぱりと「水着を着せてください!」というご指定だった。
お客のご要望はできるかぎり対応するようにしてきた。
が、今回は大変大胆なご要望だったので、「えっ!どうして水着なの?」と
聞いてみたら、「私たちプールで知りあったんです!」
という答えが跳ね返ってきた。

今日、作品をお渡しする際に、再度対話をして納得した。
二人とも三条の出身で、彼女はスポーツクラブの水泳の
インストラクターをしていた。
昨年の夏に三条の大水害を受けて、プールの被害を受けてしまった。
やがて施設が復旧し営業再開。その間失職していた
彼女はインストラクターの仕事に復帰することができた。

昨年の秋口に、彼氏が体を鍛えようと、水泳の教室に入ってきた。
これが、インストラクターの彼女と生徒さんの彼氏の出会いだった。
こうして出会った彼と彼女との愛は急速に深まっていった。
知り合って1年という短い燃えるような恋愛を経て
10月30日に結婚することになった。

水泳で鍛えてきた彼女は、実にしき締まったいい体をしている。
それに比べると、身長・体重においても体格でやや劣る彼氏であるが、
仲良し夫婦になりそうな予感がする。

この似顔絵ウエルカムボードのほかに、お二人のご両親へ贈る
「似顔絵サンクス色紙」2枚の注文をお受けしていた。
出来上がった作品3点を受け取ってくれた時の、
なんともいえないお二人の笑顔がすてきだった。
作品3点とも満足していただいたようで、ほっとした。
水害という悲惨な自然災害に痛めつけられた三条市に
爽やかな新婚カップルが誕生する。おめでとう!
このお二人の未来に幸多かれ!



スタッフ・デビュー作品

2005年07月04日 | ウエルカムボード
Iさんより:____________________

MOON様、YUKI様

お世話様です。似顔絵ウェルカムボードを依頼しておりました。
本日、確認のお電話まで頂きまして恐縮です。m(_ _)m
仕事の都合で確認が遅くなってしまい、
ご連絡が遅くなりまして申し訳ありませんでした。
サンプルについてですが、非常によく特徴を捉えてあり、
良い出来あがりで満足しております。
ぜひこれで製作を御願い致します。楽しく、
ほんわかした雰囲気で、想像していたとおりの
出来栄えだと思います。彼女も携帯の待受画面に設定して、
なんかあると一人で眺めながら
ニタニタしてます。早く色んな人たちに見せたくてウズウズしてますが、
ぐっ!とこらえて当日まで
我慢しようと思います。
それでは製品完成までよろしく御願いいたします。


MOONより__________________________________________

お二人の作品とコメントを、
このブログで紹介させていただきたいと思っていますが
いかがでしょうか?
その場合本名は載せない方が、よろしいでしょうか。
お返事をお待ちしております。
ご許可していただきくようよろしくお願いします。


Iさんより__________________________________________

似顔絵エッセイ、私も楽しく拝見させてもらっています。
ぜひとも私たちの作品も紹介させてください。
私たちも結婚式の小物作りの為、ジョイフル2に行った時に、
初めて先生の作品や似顔絵工房について知りました。
インターネットで先生のホームページを拝見して
「これだっ!」って感じでお願いしました。
作品についても二人の思い出としてずっと大切にしたいと思います。
たくさんの人たちに先生方の作品で幸せな思い出をつくれるよう、
お役に立てて頂ければ嬉しいです。
名前についてもそのまま使って頂いて問題ありませんの
でよろしくお願い致します。


MOONより__________________________________________

ということでブログ掲載について快諾をいただいたので
最新の「似顔絵ウエルカムボード」の作品とお客様のコメントを
させていただいた。
YUKIさんは当似顔絵工房MOON似顔絵スタッフである。
ポップな感覚溢れる作品を得意とする
YUKIさんが指名を受けて制作を担当した。
ウエルカムボード・デビュー作品で修正なしで一発OKをいただいた。
嬉しい限りである。
(この画像はSUMPLE作品なのでSUMPLEの文字が入っている)




嬉しいハガキ

2005年06月22日 | ウエルカムボード
今年の5月にインターネットから申し込みを受けて、
似顔絵ウエルカムボードを制作し、
作品を額装して宅急便でをお送りさせていただいた。
お二人は結婚式を無事に終えられたのだろう。
新潟県南魚沼市に新婚家庭を構えた依頼主のTさんから
なんとも嬉しいハガキをいただいた。
ハガキの裏面には結婚披露宴の幸せそうな
スナップ写真が6点印刷されていた。
あて先が書かれている表面には蕗谷虹児(ふきや こうじ)
が描いた花嫁人形の切手が貼られ
次のメッセージが手書きされていた。
_____________________

ウエルカムボードは、我が家の宝物です。
MOONさんのホームページに
私たちのボードがサンプルとして載る日を
楽しみにしています。
ありがとうございました。
_____________________

短いメッセージにお二人の心が込められている。
我が家の宝物・・・とはなんとも恐縮至極。
新人似顔絵師にとっては最高の誉め言葉として受け止めたい。
ホームページに画像掲載を楽しみにしています、
という、メッセージにお応えして
ここにその作品を掲載させていただくことにする。
このウエルカムボードは「ハッピードレイブ編」で
私の絵柄サンプルの中では最も人気が高い作品である。

追伸
蕗谷虹児(ふきや こうじ)は新潟県新発田市出身の
大正時代に活躍した絵師で、花嫁人形の歌の歌詞は
彼の作詞である。



トラックバック

2005年06月03日 | ウエルカムボード
64歳の新人似顔絵師MOONこと私は、ブロガーのひよこでもある。
ブログはなんと言っても無料というのが嬉しい。
難しい専門知識は必要ない。
誤字脱字を後で訂正したり、文章の追加や変更するのもらくらくできるのが良い。
デザインに凝るには限界があるが、
gooではなんと200種類の多彩なデザインのテンプレートが用意されている。
ブログを開設したい人は、その中から好きなデザインを選べばいい。
誰にでも簡単にすぐにでも作れるように、gooのブログサイトは
非常に分かり易いサイトになっている。サポートも充実している。

私はgooのブログを新規に開設してまだ1ヶ月足らず、よちよち歩きながらも
私は似顔絵にまつわる、よもやま話を書いてきた。
最初の頃は、これは画像掲示板とあまりかわらないのではと思いながら書いていた。
文章と画像をアップロードすることで、自分のホームページに記事として掲載される。
その文章を読んだ人が、コメントを書き込めるところは、画像掲示板と共通だ。
ブログにあって画像掲示板にないもの、それがトラックバックという機能だ
ということがわかった。従来のホームページにもこの機能はない。
トラックバックはブログだけの、まさに画期的な仕組みだと言っていいだろう。

ブログをやっている人をブロガーと呼ぶ。このブロガー同士であれば
どなたのサイトにでも、自分の記事を貼り付けることができるというのが
トラックバックだという。面白そうだが、それまでやったことがなかった。
手順がよく分からなかったのだ。
エッセイを書き始めて15章目「廣道 純の結婚」を書いてアップロードした。
身体障害者ながら健常者をも元気を与えてくれる男の話だ。
この記事は、多くの皆さんに読んでもらいたいという願望が働いて
トラックバックを実験的に試してみることにした。
ブログサイトの検索から、関連がある記事を探し、これはと思ったサイトに
私が書いた記事を貼り付けを試みる。試行錯誤の結果見事に成功。
やり方を学習したので、15件くらいのサイトにトラックバックをやってみる。

翌日にその反応が確認できた。これは凄いと実感できた。
いままでコメントもトラックバックもゼロ状態だったのに
お知らせした私の記事の下にはコメント10、トラックバックが7の数字がある。
私が書いた記事を読んでもらって、率直な感想とトラックバックしたことに対する
感謝の言葉が書いてあった。これは正直嬉しかった。
また、記事を読んだ人がお返しに、私のサイトにトラックバックしてくれたのだ。

いくら面白い記事を書いたとしても、自分の方から情報を発信しない限り
誰も読んでくれない。自分の方から積極的に情報として発信できるのが
トラックバックなんだということを実感することができた。
これはなかなか面白い。
これからのコミュニケーションの新しい可能性を感ることができた。
(写真は廣道 純さんと奈々さんのケーキカットのスナップ)

廣道 純さんの結婚

2005年06月01日 | ウエルカムボード

廣道 純さん
は31歳の車いすロードレースのトップアスリートである。
パラリンピックのメダリストで、シドニーで銀メダル、
昨年のアテネでは銅メダルをとり、北京では金を目指している実力者なのだ。
私が廣道さんの存在を知ったのはつい最近のことである。
4月18日にフィアンセである奈々さんとハワイで結婚式をあげられた。そして
5月28日に結婚披露宴を福岡で盛大に行われた。
この披露宴をプロデユースすることになった相馬弘子さんから
お二人の似顔絵の依頼を受け、廣道さんの存在を知ったのは5月1日だった。
「大好きな廣道さんにプレゼントしたいんです」
という相馬さんの思いが私に伝わって、心をこめて制作にとりかかる。
廣道さんと奈々さんの似顔絵を色紙に描かせていただいた。
言わば色紙の似顔絵ウエルカムボードである。続いて
ご両家のご家族の似顔絵も一枚づつ描かせていただいた。
これは色紙の似顔絵サンクスボードということになる。

相馬さんはブライダル・プロデュースHIROを主宰している方で、
廣道さんの大のフアンでもある。
ご自身もマラソンが大好きで、ホノルルマラソン3回連続出場しているのだ。
相馬さんはウエルカムボードを額縁に入れて、新潟から福岡まで
手荷物としてもっていかれたそうだ。他の荷物もあっただろうにタフな行動に感心する。
披露宴は多くの友人知人に祝福されて盛大に行われ、最高の雰囲気だった。
披露宴の最後に私が描いた色紙をプレゼントし、非常に喜んでもらったという
報告を今日電話でいただいた。似顔絵師冥利に尽きる報告だった。
相馬さんからの嬉しい報告に、私も幸せ気分のおすそ分けをいただいた気分になった。

さて、廣道さんは結婚式の直前まで、マラソンの有森裕子さんがいる
ボルダーで7泊9日のキャンプに参加して26日に帰国、
結婚式の準備は27日の一日だけだった、というハードスケジュール。
これだけでも驚きである。ところがこれだけではないのだ。
結婚式が終わると通常は新婚旅行と相場が決まっている。
しかし、廣道さんは違っていた。
翌日の佐賀で行われたレースに出場し、なんとなんとこのレースで優勝しているのだ。
プロアスリート廣道純、貫禄の優勝!
5月29日(日)に行なわれた「佐賀セラミックロード車いすマラソン大会」
で10kmの部に出場した廣道純は、強風の中、大会記録にあと10秒と迫る
22分24秒の好記録で優勝と報じられていた!
披露宴の翌日に成し遂げた快挙である。

28日の披露宴が終わってから友人知人と連れ立って二次会、三次会と
出席し三次会が終わったのが午前2:30だったと聞いて驚いた。
相馬さんは三次会までつきおあっているので、これは間違いはない。
佐賀でのレースは午前11時スタートだったそうだ。
ずば抜けた体力と、人間関係を大切にする心のエネルギーをもった凄い男、
廣道さんの人柄を語るエピソードである。

ともかく身体障害者という暗いイメージが廣道さんには微塵もないのが不思議。
「廣道さんには、オーラがでているんですよ」と相馬さん。
廣道さんの幸せづくりのお手伝いをして帰宅した相馬さん、本当にお疲れ様でした。
相馬さんは「廣道さんを是非新潟に呼びたい!」これが夢ですと相馬さんは語る。
新潟に廣道さんを呼ぶことができれば、いろんな意味で
新潟は廣道さんに勇気をもらえるだろうなと私も思う。
廣道さんに新潟に走ってもらいたいが、コースとして使える道に問題があるという。
つまり、新潟市でマラソンコースとしての現在設定されているコースの道路では
車いすでレースをするには、道が狭いということらしい。
ならば、ビッグスワンで800メートルレースを実施することは可能であろう。
車いすレースは新潟はなじみがないことは確かである。だからこそ
相馬さんお夢を実現させてやりたいと思う。新潟のみなさん、知恵を貸してください。


心にシャンソンが流れる

2005年05月25日 | ウエルカムボード
まだ初々しさが残っている娘さんが、一人で似顔絵コーナーに訪れた。
結婚することになったので、今まで育ててくれた母親に贈りたいと言って椅子に座る。
色紙に父親と母親の似顔絵を描いて欲しいということだった。
最近増えてきている似顔絵サンクス色紙の依頼だった。こういう依頼はたいてい
婚約者同志二人でやってくるのだが、今回は娘さんが一人できたのだ。

彼女が持ってきた写真を見て、自分の眼を疑った。
その写真の人物が二人ともあまりにも若いのだ。
「この写真しかないのです」と彼女は言った。実は両親が結婚した日の
スナップ写真、という話を聞いて、なるほどと納得したものの、
「母親に贈りたい」という最初の言葉が気になった。
なにか事情がありそうなので、そっと彼女に聞いてみた。
「実は5年前、父親はガンで亡くなったんです・・・」
とか細い声で応えてくれた。
その話を聞いて、こちらもググッとくる。

改めて写真を見る。父親も母親も若々しく幸福感あふれた笑顔で写っていた。
依頼を受けて早速仕事に取り掛かる。ご両親の結婚式の時の衣装を着せて、
気合を入れて二人の似顔絵描いてさし上げた。色紙に筆を走らせている間中、
人生を歌うシャンソンが私の心に流れていた。そんな気がする。
人生模様を垣間見たようで、忘れられない仕事になった。
出来上がった色紙を渡すとき、
なんともいえない嬉しそうな笑顔を返してくれたあの娘さんに幸あれ。