忘れな草の花籠

確かハンドメイドブログだったはず・・・

双調 平家物語

2009-05-13 19:12:39 | BOOK
先日久しぶりに本屋さんに行きました。
何も買う気はなかったのですが
たまたま文庫の新刊コーナーを見たらこの本が。
うーん。運命・・・?

「宮尾本平家物語」を読んでるときに
この本も読みたいなぁと思っていたけれど
当時はまだハードカバー。
何冊もあるのでハードカバーで買うのはちょっとためらわれました。
そのうち文庫本がでれば・・・と思っていたら
さっそくでていたのですね。

さすが橋本治さん。
かゆいところに手が届く塩梅で
知りたいところをしっかり描いていてくれました。
「平家物語」とはなっていますが
いきなり「平家」のお話からははじまりません。
奢れるものも久しからず、
猛きものもつひには滅びぬ・・・、
盛衰のためしとして
異朝、すなわち唐土のお話から始まるのです。

しかもこの唐土の話がとてもリアルで
フィクションなのか、事実なのか
本当に判別するのが難しいです。
おそらくその当時の書物なり伝承なりを参考にされたのだと思いますが、
「権力」というものを中心にした、
人物の緻密な人間関係のからみの描写が
非常に鋭いです。
読んでいて背筋がぞっとしました。
この唐土のお話一篇だけでも一本の映画ができそうな感じです。

そして唐土のお話が終われば今度はいよいよ本朝。
かといってすぐに平家のお話ではなく、
栄華の原型をつくった藤原氏の話もしないといけません。
・・・となると当然その前の時代も・・・、
ということで飛鳥の巻の蘇我氏のお話で一巻は終わりに。
続きが非常に気になります。
これから毎月一冊ずつでそうなので
毎月のお楽しみ、ということで。

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