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CDのレビューとかなんとか

A Matter of Life and Death/Iron Maiden

2015-10-17 22:12:01 | レビュー

<List>
1. Different World
2. These Colours Don't Run
3. Brighter Than a Thousand Suns
4. The Pilgrim
5. The Longest Day
6. Out of the Shadows
7. The Reincarnation of Benjamin Breeg
8. For the Greater Good of God
9. Lord of Light
10. The Legacy
 
<Member>
・Bruce Dickinson(Vocal)
・Steve Harris(Bass)
・Dave Murray(Guitar)
・Janick Gers(Guitar)
・Adrian Smith(Guitar)
・Nicko McBrain(Drums)
 
2006年リリースの14th。もう早い物で9年前の作品なのですね?というよりどのベテランバンドにも言える事ですが、リリースの期間が長くなっているのが残念でもあります。以前は1年間に2枚のフルレンスアルバムをリリースするバンドもあったというのに。

というのも、音楽業界が大きく様変わりしたのも大きな要因でしょう。今時デジタルレコーディングだから軽い機材でちょちょいのちょいで良い音の作品が作れてしまうと思うのですが、現在いくつのメジャーレーベルが存在するでしょうか?軽い予算でアルバムを制作しても、一体いくらのお金をプロモートに使うべきか?それを回収できるか?ツアーが興業として成功するかは切り離して考えない訳にはいきません。なので営業から「ああだ、こうだ」言われやすい構造にあります。Def Leppardのようにそれを避けるためにあえてマイナーレーベルからリリースするバンドもあります。賢いですね。RushがRoadrunner Recordsへ移ったのもそんな理由かも。Iron Maidenクラスのバンドはいい作品を作らなければならないプレッシャーが大きいでしょう。
 
この"A Matter of Life and Death"は現体制になって3作目ですが、自分達のやりたいように作り、勝負に出た作品だと思います。長尺で、終始シリアスな空気が包み、難解な作品です。代表曲はありません。アルバム1枚が1曲のようなものです。全然コマーシャルではありません。私自身もアルバムの輪郭を掴むのにわりと時間を要しました。

そして思うのはこの作品は万人に解って貰えないし薦めるつもりもありません。

全然音楽性は似ていませんがGenesisの"Lamb Lies Down on Broadway"あたりがすんなり受け入れられる人には最高の作品でしょう。私の勝手な推測ですが、GenesisのファンであるSteveやBruceは自分達の"Lamb Lies Down on Broadway"を作りたかったのではないかと。ライブでもアルバムを通して全曲演奏されていましたからね。
 
このアルバムは傑作ですが、ダメな人には絶対ダメでしょう。まだ軽快な作品があるからそちらから聴くと良いですよ。



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