<List>
1. Red
2. Fallen Angel
3. One More Red Nightmare
4. Providence
5. Starless
<Member>
・Robert Fripp(Guitar, Mellotron)
・John Wetton(Bass, Vocal)
・Bill Bruford(Drums)
1974年リリースの7th。アルバムアートは多分各々が自分の姿をジャケットに収めたくないと考えるのではないかと思われるメンバー3人の顔写真です。それまでのKing Crimsonではあり得ない事です。これが何を暗示していたのでしょうか?しかしカッコイイですね。
まず、このアルバムはあまり音が良くないのではないでしょうか?へヴィーメタルを引き合いに出されるインストゥルメンタル"Red"は、同様な評価の"Larks' Tongues in Aspic, PartⅡ"よりかなり音がこもって抜けが悪いです。それがこの作品を良いものにしているのかもしれませんが。
当時この3人によるライブパフォーマンスは当然残っていないと思うのですが、"Discipline"~"Beat"~"Three of a Perfect Pair"時代のライブアルバム"Absent Lovers"で随分陽気な"Red"をようやく聴く事が出来ます。これは音が良いです。"Absent Lovers"は良いライブアルバムです。
"Fallen Angel"、"One More Red Nightmare"もとても良い曲なのですが、ゲストメンバーに依る部分が多いですね。特にIan McDonald。
これらのマテリアルがライブで演奏されなかったのはとても残念です。
"Starless"は収録以前からライブで演奏していてライブアルバム"The Great Deceiver"で歌詞が違いのバージョンを聴く事が出来ます。メロトロンで始まるイントロの途中からDavid Crossのバイオリンが割り込んでくるソロを代わりにRobert Frippの太くこもったギターが奏でています。こっちの方が心にグッときます。ここでのJohn Wettonの歌はKing Crimson在籍時の中で一番良いですね。青臭さが完全に消えて。
この曲はJohnの歌もとても素晴らしく、文句なしの名曲なのですが、後半のインストゥルメンタルに比重があるのだと思います。歌が終わり、ゆっくり、徐々に盛り上がり、攻撃開始。ものすごくテンションが高く、リズムも複雑です。ここではMel Collinsが大活躍。いずれにしてもアルバムを通じて管楽器に依る部分が多いですね。
"Starless and Bible Black"の言葉の元にバンドの葬式をしたようです。合掌。King Crimsonは本当にこのアルバムを以て終わりにした方が良かったのかもしれません。伝説になっていたでしょう。
しかし、当時のJohn Wettonはカッコイイですね。
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