ゴキ研

ゴキゲン中飛車研究ノート

定跡の基本から最前線まで詳しく紹介。

ゴキゲン中飛車▲2四歩対策【△3三角▲2一飛成】

2009年10月04日 10時24分05秒 | ▲2四歩早突き型
先日の王位戦深浦康市王位が史上2度目の3連敗4連勝で防衛しましたね。
王位戦3期ともフルセットで勝っているので、勝負強さが際立っています。
木村一基八段はチャンスがあっただけに残念でした。
しかし、今期はタイトル戦未勝利だったのが、棋聖戦羽生善治4冠、
王位戦でも深浦康市王位をカド番に追い込んだので、来期こそは初載冠を期待しています。^-^


それでは、前回の第2図を再掲します。



前回は第1図から①△2二銀を解説しましたので、今回は②△3三角(途中図)を見ていきましょう。
△3三角には激しく(1)▲2一飛成と、(2)▲2八飛があります。
まずは激しく(1)▲2一飛成から。



第2図からの指し手①
△8八角成▲7七角△8九馬▲1一角成△6二玉(第3図)



◇好手△6二玉

先手が▲2一飛成と踏み込めば△8八角成は必然。
対して▲7七角を△同馬と取るのは悪手で、▲同桂△8八角▲3三角(A図)や、
▲同桂△3二銀▲2八龍(▲1一龍は△3三角)△2七歩▲5八龍(B図)で決め手に欠けます。
最後の△6二玉が好手で定跡化された一手です。
例えば△6七馬としたときに▲6八香をあらかじめ受けている効果や、
機を見て△7二玉と一路玉を囲う手がとても大きい一手で後手玉が寄りにくくなります。
また、△5一飛や△5一金右という受けが可能になるのも大きいポイントです。



第3図以下の指し手
▲6六馬△5五桂▲5八金右△2二飛▲同龍△同銀▲2五飛△3一銀▲5六歩
△6七桂不成▲同金△7八銀(第4図)



◇定跡書では△5五銀

第3図からは▲3三香の攻めが気になりますが、△9九馬で受かります。
以下、▲3一香成△1一馬▲同龍△7七角(C図)の王手龍取り。
しかし、平凡な手では△5五桂と天王山に打ち込まれて馬が働かなくなります。
従って、▲6六馬と引き付けて活用します。
ここで定跡書では△5五銀(D図)を推奨されていますが、どうも後手を良くするのが難しいと私は考えています。
例えば、▲7五馬△3二銀▲2五龍(E図)と引かれると思わしい手が無く、
▲2四歩とゆっくり攻められて厳しいと思います。
そこで、△5五桂として寄せを見せつつ、馬筋を止めて△2二飛と交換を挑みます。
あとは交換した飛車を打ち込むスペースを右辺に作れば後手が良くなるでしょう。




次回は②△3三角に(2)▲2八飛と引いてきたときの指し方を解説します。

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