MEMORANDUM 今日の視点(伊皿子坂社会経済研究所)

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♯3 スモーカーズ・ブルー

2013年05月28日 | 社会・経済

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 嫌煙権が強く叫ばれる中、喫煙者はどんどん社会の隅っこの方に追いやられ、肩身の狭い思いで日々を過ごしていることでしょう。
 しかし、彼らにも彼らなりの言い分はある。その一つが、「自分たちはたくさんの税金を払っている」というものです。

 実際、マイルドセブンはひと箱410円で、そのうち税金は264.4円。1本20円として約13円は税金を吸っている勘定です。
 さらなる値上げで、1箱1000円も現実的に検討されているようですが、「日経トレンディNET」には愛煙家をビビらせているこうした動きに追い打ちをかけるようなデータが掲載されています。

 2010年の大増税の際、財務省は煙草の売上減少からくる税収減を心配して、厚生労働省が主張する増税に難色を示していました。で、2年の歳月が流れた今日、値上げによって煙草の売り上げは16%減りましたが、心配された税収に関しては、税率が上がったことによりなんと差し引き9%の増収になっているというのです。

 要するに、それまでの値上げによって、今、煙草を買っているのは(煙草なしには生きられない)筋金入りの愛煙家ばかりとなっており、多少の値上げにはもはや反応しないようなのです。

 愛煙家の皆さんは、ここに値上げに反対してくれる唯一の、そして強力な味方であった「財務省」を失うこととなりました。

 さらに、煙草の値上げは、収入の少ない若者のたばこ離れを促す(要は最初から手を出さないということ)効果が高いこともはっきりしてきました。実際、アメリカのデータでは価格が10%上がったことにより、10代の喫煙人口が12%も減少したそうです。

 こうしたデータを見る限り、たばこ関係税目の増税に向け、財務省にとっても、厚生労働省にとっても、ここにきて都合の良い条件が整ってきたと言えそうです。




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