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二十四節気に心温まる~『博士の長靴』

2022-07-09 | 2022夏まで ~本~
おはようございます。

瀧羽麻子『博士の長靴』(ポプラ社)を読みました。


「1958年 立春」
スミが家事手伝いで働き始めたお宅は、気象学者の息子さんがいた・・・
4世代、「2022年立春」までの物語が紡がれてる・・・

そんな連作短編集です。


立春、処暑、秋分、夏至、穀雨、そして再びの立春・・・
各タイトルに二十四節気のひとつがついています。

その時期にふさわしい、お天気にまつわる物語は
心優しく、時に、ほろ苦く・・・
気のせいか、時代が下がるほど、苦さが増すようでした。


スミが働くお宅では、「二十四節気のほぼすべてについて、
この日にはこれをするという決まりごと」が、ありました。
もともとは、先代夫人のお里のならわしだったとか。

立春には、ぼた餅を作って、お赤飯を炊いて、
家族で贈り物をし合う・・・
処暑にはウナギをいただき、花火をする・・・という具合。

決まり事が出てこない章もありますが
それは諸事情ありまして・・・
(ネタバレしちゃうので、ごめんなさい)



二十四節気・・・
日本人は、長いこと、季節とともに、生きてきたのだなぁと
それゆえに、独自の文化が生まれた・・・

異常気象が、もはや異常ではなくなりつつあるような昨今。
だからこそ、いっそう先人が伝えてきた感覚は大事にしたいと
思うのでありました。

ちなみに、今年、次にやってくる二十四節気は、
7月23日の大暑(タイショ)、一年で一番暑い時期の意味です。



著者の瀧羽麻子さん。
デビューの頃から、折に触れて読んできました。

こんなに心あたたまる小説をお書きになって・・・と、
なにやら親戚のオバちゃん気分ですw


サクサク読めるので、ついつい夢中になって・・・
一昨日、一気読み。
えらく目が疲れてしまいました。

わたしは病的近視で、目の病気のリスクファクターと、
ふだん、絶対にしないよう、気をつけているのですが・・・
ああ・・・大反省。

さすがに、目を休めます。

本日も、お付き合いいただき、どうもありがとうございました。

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