心Cafe 〜Kuga Chanの目指す道〜

過去から学んだ色んなこと。こんなやり方も、こんな考え方もあるのかと思って頂ければ幸に思います。

普通、に見える悩み

2019-09-11 15:32:40 | メンタルヘルス
普通、ごく一般的、そう見える事って実はとても素晴らしい事なんですよね。
異文化が混ざり合って、色んな人種や宗教を認め合って、女性差別をしないとか、障碍者を1つの個性として見て行こうとか・・・。

元々、それが普通なのでしょうが、悲しいかな。
どの国でも、何等かの差別はあり、公では無くそう!認めよう!なんて言うものの、やはり差別は残ってしまう・・・。

それもまた、人間の心理として当たり前の思考なのかも知れませんが、頭脳と言う大きな武器を持っている割には、根本的なトコロが進化しないのはどうなのでしょうね。

賛否両論はございましょうが、1人の親の悩みであったと、捉えてもらえると大変有難い記事です。

2007年8月も終盤、2学期が始まる少し前のお話です。

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皆様(当時見てくださっていた方々)もご存じの通り、kugachanchiの子供たちは、全員なんらかの発達障害を持っております。

その中でも、支援学級に在籍させているのは長男君だけですが、(中学生になってから)在籍しているだけで、全ての授業を通常学級で過ごしております、

パニックや問題のあった時だけお世話になると言う方法で、支援学級では、支援学級のお友達と見て貰えていますが、他の生徒の目には長男君は「普通」に見えるそうです。

普通に見える・・・。
「良い事じゃないか」と思われるかも知れません。

あ、逆なんですよね。
軽度で、殆ど問題も無く、生き辛さも感じない子なら、その方が良いかも知れません。
でも、kugachanの考えでは、全てをさらけ出して、それでも理解を得ながら長男君の歩みを止めないで、ゆっくりでも成長を続けてもらおうと思っています。

これは、同じクラス(通常学級のお友達)が言っていたことです。
「長男君は普通に見えるからアカンねん。普通に見えるから誰も判らんからスグにキレたり、怒ったり、喧嘩になるねん。」
そうなんです。
普通に見えるがための要らぬ喧嘩。
見た目、ごく普通。
言葉、やや普通に聞こえてくる。
言葉の意味理解が出来ない事も、ホントは会話が成立していないにも関わらず、成立しているかのような言動を放つので、トラブルもまた増える事になる・・・。

言葉の意味理解、かみ砕いての理解が出来るのなら、こんなにも時間を掛けてテスト勉強しなけっればならない事も無い
毎日適度な勉強で済むはず。
が、毎日遅くまで、しかも「そんな事じゃ高校になんて行けない!」と親子で思いながら、ベソを掻きながら、やって行かないとダメって事も無いはず。

どこでも良いから、高校ってトコロで3年間過ごして、そこで将来を考えるよ・・・って、考えも無い。
「ココに行く!」と決めたら「ココ」しかダメだと言うこだわりも、長男君の持つ障害ならではのもので・・・。

そもそも、言葉の理解が難しい子は、全ての教科書が難しい。
「次の計算をしなさい」と言うような問題なら判っても「次の2つの図形を証明しなさい」「〇〇と言う言葉を使って簡単に説明しなさい」なんて、言葉や記号を上手く使いこなせてこそ出来る問題だったりもする。

文字だけの、しかも初めて出会う物語を頭の中で描く事は困難なものだから、そいつぁムリな要求でっせ、と言いたい(^^;)
が、これが他の子供たちが少なからず、ある程度やってのける世界なのです。

そして、それが所謂「普通」の子と言われる人たちだったりする。
中には、苦手分野としている人も居るでしょうが、それを笑いに出来る、天然ちゃんと言うキャラに変身する事が出来たりなんかもする・・・。

天然ちゃんにも成れない、くそ真面目なので、言い方も覚えた通り使ってしまう。
また、アニメを覚える事が幼い頃から得意なので、覚えているシーンとそっくりなシーンに出会えれば、その時のセリフを使って乗り越えられる。

言っている事が判らないので、殆ど聞き役になってしまい、うんうんと頷いていると、応えを求められ、出来得る限り応えても、チグハグなところから、喧嘩になったり、キレられたり、キレたりとなってしまう。

長男君の個性は大多数の人たちとは違う、支援学級に在籍している理由、等が、見て判るのなら、あからさまにイジメられるか、支援してくれるかのどっちかなんですけどね。

難しい問題です(´Д`)ハァ…

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以前、ここでも書いたのですが、例えば、自閉症の症状なんて、ほぼ100%の人たちが持っています。
大きく言われる事は「こだわり」「パニック」「コミュニケーションの難しさ」と細かく言えば、もっと沢山ありますけど、昔から言われていて、今も変わらない3大要素がコレ。

「こだわり」って、誰にでもありますよね?
お洒落にしても、趣味にしても、食べ物の好みも。
だけど、この程度なら我慢できる・・・が出来ないレベルだったりします。
長い時間を掛けて克服出来る物もありますけどね。

「パニック」皆さんも経験ありませんか?
起きたら遅刻!
どうしても職場に行かないといけないのに、電車止まってる~!
地震、火事、他、急な災害や事故。
遅刻等は、誰にでも1度くらいは経験があるんじゃないかなぁと思います。
それが、自傷行為にまで及んでしまう程のパニック・・・とかにね、幼い頃だったら、泣きじゃくってどうにも手が付けられなかったりとかね、そういうレベルだったり・・・。

「コミュニケーションの難しさ」これも、あると思うんですよね。
人間は思考の深い所で、安心や安全を常に求めているので、やはり人によって苦手とか、好き嫌いなんかが出て来ます。
長男君の場合、最初の数か月はほぼ心臓爆発しそうなくらいの緊張感を持って接して、徐々に慣れて来た中で、自分といつも一緒に居てくれるような人に心を開きます。
開くとは言っても、自分の思う事を上手く言葉と言う物に変換出来ないので、一緒に居て、凄く笑える人の隣に居ようとしてました。

誰にでもあるような事ですが、そのレベルの差が大きく、細々とでもと思っていても、そんな中でさえ生き辛い人たちに、発達障害が多い事があります。
先天性も、事故等で脳に障害を来してしまう事もあります。

それでも、自らの力で生きて行きたい。
自分で働いたお金で頑張って生きて行きたいと思う子は多いんです。

個性の強弱も、大多数の方々に見られますよね。
ロボットでは無いのですから。
それでも、どうにか折り合いを付ける事が出来る人が大多数で、それが難しいのが長男君の居る世界なのかなぁと、kugachanの目には写っております。

願うのは、公共料金などの支払いが出来、食べ物が食べれて、必要最低限の衣類やリネン類、雑貨が変えて、時々は友達と映画に行ったりと言う楽しい事がある。
ただ、町の片隅でニコニコと元気に働き生きて行ければ・・・。

親としては、そのくらいの事を望んでいるのですが、それは贅沢な事なのでしょうか・・・。