はと@杭州便り

中国杭州で仕事&子育てしているはとぽっぽのページです。

音叉

2006-12-08 01:57:54 | 二胡
二胡のレッスンでプチトリビア!?

皆さん「音叉」(おんさ)ってご存知ですか?
楽器をやったことがある方なら「あ~、あの柄のついたU字型の…。」とピンとくる、調音用の金属の棒。
調音用じゃないけど、中学の理科の授業で見たことのある人も多いと思う。

二胡も弦楽器なので弾く前に調弦をして音をあわせるのだが、
今までは楽器を買ったときに無料でついてきた、小さなハーモニカのような笛を使って調弦していた。

今日のレッスンのときに、先生の家で懐かしの音叉を発見!

昔マンドリンを弾いていたときに、よくお世話になった音叉である。
なんせマンドリンは弦が8本もある上、クラブではギター、ベースとオーケストラ編成を組んで演奏していたので、全員の音を合わせるために、最初の調弦者(ギター)が音叉を使って調弦し、その音を全員にまわしていた

そっか、二胡も音叉で調弦できるんだ~、と音叉を手に取ってみる。
先生によるとハーモニカみたいな笛は長く使ってる間に音が狂ってくるらしいのだが、音叉は何年使っても少しも狂わず、正確な調音ができるので、重宝しているそうだ。

「ちなみにその音叉は、日本で買ったの。日本の技術はやっぱりすごいね。」と言われてビックリ
楽器店に行けば確か500~1000円くらいで売っている、この音叉。
一見原始的な構造に見えるのだが、先生によると中国製のものは軽い上に、音が不正確なのだそうだ

先生は10年以上前に省の友好交流芸術団の一員として日本に行ったことがあるのだが、
そのときに買ったのが、日本の音叉。

レッスンから帰ってから調べてみると、楽器奏者だけでなく、歌手のゴスペラーズや平原綾香も音叉を愛用しているそうだ。
音叉を製作しているのは日本でたった一社、ニチオンという会社で、
今でも昔ながらの手作りで一本一本作られているというから、驚きである

音叉の解説ページによると:
音叉づくりの難しさは、ハンマーで叩いたりグラインダーで削ったりしながら、左右のバランスをとりつつめざす振動数の音をださせること。また、途中で何度も焼なましや焼いれという熱処理を加え金属組成を均一にしなければならない。こうした作業の各段階で音合わせという耳で確認する作業が欠かせない。実に根気がいる作業なのだ。

…なのだそうだ。
あんな小さくて安いモノが、こんな職人芸で作られているとは知らなかった

ちなみに音叉は音楽用だけでなく、医療用やマッサージ用、測定機器の校正用にも使われているそうで、その製造大国(?)はドイツ。
最近は電子チューナーがかなり出回るようになったけれど、やっぱりプロはみんな音叉を使っているそうである。

緻密さと職人芸、根気の要求される音叉作り。
中国製音叉で正確な調音ができるようになるには、やっぱりまだ時間がかかりそうだ…

以上、音叉のトリビアでした


最新の画像もっと見る

コメントを投稿