海南島旅行③

キモイニューハーフショー＆超ぼったくりレストラン、のおかげで印象最悪の興隆を離れ、博鰲（ボアオ）へ向かう。

昨夜のレストランはぼったくりな上、店員＆店長の態度も横柄、しかも店に案内した張本人であるガイドは口論になるとどこかへ姿をくらましてしまい、その無責任な態度に更に怒りが倍増
しかしそのおかげで（？）ツアー参加者同士に妙な連帯感のようなものが生まれ、バスの中でも色々話をするようになった。

私達のツアーの参加者（10人）は、皆杭州か杭州近郊の町の出身で、そのうち会社経営者も2人。
皆それなりに裕福な人だし、別にお金をケチってツアーにした訳ではない。
海南島は今観光客の多い時期で、特に三亜の４つ星以上のリゾートホテルは数ヶ月前から既に予約でいっぱいなのだそうだ。
仕方ないのでパックツアーにすると、安い値段設定のものしかなく、実質的に選べない状況らしい
安い値段設定なのでホテルもそれなりだし、特に食事がひどい。
この内容では外国人は言うにおよばず、豊かになり、目も舌も肥えている沿海部から来る客を満足させることは到底できないだろう、と思う。

昨夜、超ぼったくりレストランでの店員のあまりの態度に、思わず
「非常『中国特色』！」
（中国特色＝政府のスローガンによく出てくる言葉だが、非常に中国式＝アンビリーバボーという風刺にも使われる）
とイヤミを言った私に、
ツアー参加者達も「俺達杭州人もこんな店はガマンできないよ。」と苦笑。
新婚旅行で来ていたカップルは、
「三亜に戻ったらマクドナルドに行きたいよ。あそこは絶対ぼったくられないからさ。」と話していた。

やはり日本人だけでなく、杭州人にとっても満足のいく内容ではないらしい。
回るところを減らして時間の余裕を持たせ、自由行動の時間をもっと増やすよう、皆でガイドにかけあった結果、博鰲（ボアオ）を見た後どこにも寄らずに三亜へ戻り、午後はお待ちかねの海水浴、に決定した

博鰲は2002年から毎年アジア唯一の首相、閣僚クラスの会議「ボアオ・アジア・フォーラム」の開催地で、広大な敷地に国際会議場、記念館、5つ星をこえるVIPリゾートホテル、ゴルフ場などが点在していて、とにかくだだっ広い。
記念館にはフォーラムの際の記念写真がたくさん飾られていたが、第一回総会で講演したはずの日本の前首相の写真は、どこにもなかった…（爆）。

政府がメンツをかけて作らせた施設だけあって、会議場はとにかく巨大＆豪華だし、ホテルは超デラックスだし、周辺の道路や庭園の植え込みまで綺麗に整備されていて、まるで中国とは思えない風景である。

政府は施工費に20数億元（日本円で約300億円）もかけたらしいが、
これだけの施設が、年にたった一度のアジアフォーラムのためだけに作られ、しかし田舎なのでそれ以外の用途に使われる可能性はゼロに等しいということを考えると、
はっきり言って税金のムダ使い以外のナニモノでもない気がするのだが…
毎月天引きされている、私にとっては決して安くない所得税も、ここの植え込みの木一本の経費くらいにしか使われてないかも…

博鰲を後にして、三亜へ向かう。
三亜から片道3時間、この2日間で計6時間、シートの固いガタガタバス（というか定員12人のバン）に揺られたので、腰がかなり痛い
やっと三亜に着いたと思ったら、ガイドは予告もなしに私達をナゾの工場へ案内。
ここで約30分、サメの油から作る健康食品の講座を聞けというのである…

時間は昼の1時。
ビーチで泳ぐ絶好の時間に、何が悲しうて暗いサメ工場の教室のような部屋で、ナゾの講義を受けにゃならんのじゃ～～～～！！！

他の人には悪いなと思ったが、ここは、
こういう時こそ外国人にしかできない特権を行使しなければ！！

そう、あの…
「ワタシ、中国語、ワカリマセン。」攻撃（？）

ガイドにもツアー客にも私が中国語がわかることはとっくの昔にバレているのだが、

姑息な手段と言いたきゃ言え！何の説明もしないガイドの方がナンボか姑息じゃ！
（ココロの声）

…相方（日本人のふりをしようとしたがすぐバレた）＋ツアー客の皆様が講義を受けている間、ショップでスルメを試食しまくり、さらに工場の裏の駐車場でのんびり体操する日本人、約一名

解放されて、待望の亜龍湾のビーチに到着した時は、既に3時をまわっていたのだった…