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けっぱれラピット、どろ亀さんに負けるな。ウサギとカメとの競走です。随想、旅行記、日記など、雪の降る街からのお便りです。

十勝開拓時代の道具 「どんころ」

2013-10-30 17:15:48 | 歴史
10日(10月)、所属している会の巡検で帯広市中心に多くの事を見聞きして来ました。最初に訪れたのは「帯広百年記念館」です。
池田町に10年間住んでいたのですが、同、美術館には行った事はあるものの、歴史関係の展示室には入っていませんでした。
見事に展示がされていて、帯広開発の流れがよく分かるのでした。
 

今日はその中のひとつ「どんころ」というものを紹介します。皆さんは「どんころ」と言われても、どのような物か、何に使用した物かわかる人はおられないのではと思います。
カムイラピットも、頭の中に「どんころ」なる物の名と、何に使っていたものなのか、うる覚えながら頭の中で渦巻いていました。
 
  どんころ                        種蒔き道具 奥はどんころ 
一緒に行っている会員が「でこぼこ道の地ならしに馬に引かせた物だろう」と言います。「そうだったかな、まてよ別に使っていた開拓当時の道具だろう」と思いだせずにいました。「どんころ」の名だけは確実に覚えていたのですが。
案内の学芸員が、「このどんころは、収穫した豆殻の上を馬に引かせて回り、ドンコロの重みで豆を剥くための道具です」と説明があり、「そうそう豆の殻剥きの時に使うものだった」と思いだしたのです。
「どんころ」の展示がある博物館って、他になかなかみつかりません。

終戦当時、農家ではありませんでしたが、わが家でも大豆を植えていました。むしろを敷いてその上に豆殻をのせ、竹ざおではたき、豆を落としたものですが、子供のころなので竹ざおが思うように先の方で回らず、先のとめてあるところ(木製)を壊したことがよくありました。豆は、作付、除草、豆抜き、豆殻を積み重ねる、そして豆殻の豆落としとなかなか手間のかかるものでした。

「どんころ」を考えた農家は豆の作付面積も多く、どうすれば手っ取り早く収穫出来るか考えた末の考案だったのでしょう。「どんころ」はよく考案したものです。
「どんころ」の丸い部分は丸太を使い、使用に便利な長さに切り、道具に作り、馬に引かせた物です。自然素材の道具でした。