星野カレンダー2013の3月のページから「被災地・再起する家族 - 朝日新聞『千人の声』石巻開成、阿部誠也・智子さん家族-」という文昭さんの絵と「3.11 母の祈り」という暁子さんの詩を紹介します。
3.11 母の祈り
見渡す限り
ガレキの山の中から
あなたの遺体は ようやく見つかって
急遽 こしらえた
安置所の中で
お母さんは 傷ついた あなたに
会うことが できました
悠ちゃん 寒かったでしょう
お母さんが 悪かった
あなたを 助けて あげられなかった
津波に流されて
お母さんは建物に ひっかかり
助かったけれど
気がついた時 手をつないでいた
あなたを 見失ったのです
12歳の あなたの
あまりに早い 人生の終わりを
お母さんは 受け入れることが できなくて
あなたの顔の 泥をぬぐいながら
毎日 ここに来て 泣いています
悠ちゃん
どうすれば もう一度
あなたに 会うことができますか
あなたが 逝ったところに
お母さんも 行きたくなります
悠ちゃん
過ぎ去る時間の中で
悠ちゃんの分も
お母さんが 生きる気になるまで
どうか 向こうには
行かないでください
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