走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

思い込み

2016年04月02日 | 仕事
彼女は虫に刺されたと大騒ぎ。

虫刺されで多いのは蚊とかの話ではない。貧困層の人に多いのが疥癬そしてトコジラミ。

貧困層と書きましたが近年は貧困層と限らないのが怖いところ。バックパッカーとか、ホステルとか、安いホテルとか。医療者が訪問看護でもらうとか。安いマットレスが売れてると思いきやトコジラミ付きだったとか。

話は戻って、彼女はトコジラミだと思い込みルームメイトの事で怒りまくっている。何故ならルームメイトが掃除をしないから。イヤー掃除だけのせいでは無いんですけど、、、。

彼女を落ち着かせ問診をして診察をする。

そして結果は発疹。トコジラミとは全く違うもの。疥癬の形跡もなかった。彼女の発疹は顔、首、背中、お腹足と広範囲。薄~いピンクで小さいものから既に癒合しているものも。

新しい薬も、食べ物も洗剤も家具もペンキも無いのに、、、、ストレスかなー?

と5日間のステロイドと抗ヒスタミン剤の内服と塗り薬を処方。良くなりますように!

こちらがトコジラミの写真


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2 コメント

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おはようございます (のびた)
2016-04-02 08:58:18
思っただけでも蕁麻疹になる(笑)こんな冗談もありますが
ストレスでもいろいろ症状が出るでしょう
訪問看護でも貰ってくる! 感染や予防も大切ですね
ダニのような写真 気持ち悪いです(笑)
戦後すぐには どこへ行ってもシラミとノミが居ました
いずれも身体に住みついて 進駐軍のDDT消毒を頭から浴びたりしたものです
洋服の裏にシラミがいっぱい卵を産みつけたりして居ました それに近い環境ですね
バックパッカーは安宿を探して宿泊しますから それで拡がることもあるでしょう
行政の対策もされているのでしょうか
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のびたさんへ (美加)
2016-04-03 06:34:28
おはようございます。トコジラミは繊維が好きなんですよ。靴紐とかに飛び移り、体温がある方へまっしぐら。訪問看護をしていた時はトコジラミが確認されている家へ行く時はタイバックスーツというものを着てプロトコルールに沿って出入りをしなければなりませんでした。怖いのは確認されていな家で処置をしていて発見した時。職場に戻る事を許されず家へ直行。プロトコールに沿い繊維の無いガラージとか玄関で全ての衣服、靴までも脱いでゴミ袋に入れて焼却もしくは口を固く閉じて兵糧攻め (血が無いと生きていけない)。そのあと熱湯消毒、、、、車も繊維があれば大変です。万が一自分の家へトコジラミが棲みついたら、家全てを業者に頼んで殺虫です。衣類やベッドソファーも全て捨てる事になります。家の広さにもよりますが、何十万から何百万円かかります。しかし職場から出るのは6万円ちょっと。恐ろしいぐらいの繁殖能力を持つ生き物です。貰わないのが一番です。
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