走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

やっぱり火はあったんだ

2016年01月19日 | 仕事
この彼、クリスマスの後に失業保険をもらえるようになり、そのお金でバス代を買いオンタリオに行くから、これが最後だねと私が休暇を取る前に言っていた。
良かった良かった、これで家族と再会できるのね。良いお年をーのはずだった。

休暇から戻ってくると彼の名前が予約の中に入っている。???

受付嬢曰く診察の後にバスに乗ってオンタリオへ行くんだって、と。

診察時にオンタリオのことを聞くと長い言い訳が出てくる。要約すると元奥には一緒に住む気は全くなくて、オンタリオへ行ってもホームレス生活が待っている。成人した子供達も同様の意見。シャルターに長くいたから、もういられない(一応使用できる期間に限度がある)。だから隣町のシェルターへ行くことを考えている、と。

はあ???なんだそりゃ?!初診からもうすぐ2ヶ月になる。初診の時に自分はここへ来るホームレスのやつとは違う、と言っていたのに行動パターンは全く同じだ。

お金はあるし、ホテル暮らしをしばらくしようかなあ、などとのんきに言う。

このまま住所なし、職なしの暮らしを続けるとレンタルが難しくなりますよ(過去の住所歴がクリアでないと貸す方が渋るようになる)。さかのぼって失業保険をもらって大金持ち気分かもしれないが、何もしなければそれも底をつく日が確実に来るのだ。今から次の策に出なきゃ、と話すが、俺はシェフなんだ。働こうと思えばいつでも働けるんだ。どこに住むかが決まらないから、決められないんだと(と啖呵切る割には職も見つからなかったこの2ヶ月はどう説明するのよ?)。

まーいい年したおじさんが、、、将来設計も立てれずフラフラと。自分を他のホームレスと一緒にしないでくれ!が口癖の彼だが、、、スミマセン。私の目からはあなた、とっても近いですよ。
やっぱり火のない所に煙は立たないんです!


この溶岩は私と同じ年!

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。