走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

家族の大切さ

2015年03月14日 | 仕事
ラルフは今朝早く歩いている時にバーンと頭を突起にぶつけ跳ね返されてひっくり返った。昼に診察に来た時、おでこに2センチぐらいの裂創。縫合する必要はなし。しかし左目が痛いという。目は全く打っていないのに。光が眩しく、左目だけだとぼやけているし視野障害もある。打った後のこともあまり覚えていない彼。

ふーむ。頭のCTをもしものためにとっておいたほうが良い。

日本と違って簡単にCTやMRIをしない国。予約を取るのは困難で、真の緊急しか相手にされない。勇気を出して放射線科のボスの医師に電話。あっさりOKが出た。今から連れてきてと。

ラルフはホームレス。誰が連れて行ってくれるのか???

交渉の末(そういうことも私の仕事になってしまった)シェルターのスタッフが連れて行ってくれた。

もし、ラルフに家族がいたら、きっと家族がすぐ連れて行ってくれただろうと思った。家族って大切だなーと今日はなぜかしんみりきた。


CTの結果は異常なし。ラルフは50代後半。長い間医者にもかからず、慢性期病があってもおかしくない。目に来るからねー。次は眼科紹介か、、、、。あ、その前に血液検査にも行ってもらわなくちゃ。



モニュメントバレー、ユタ州
後ろに見えるのはメサ。
横幅が高さより長いのがメサ。
高さが横幅より高いのがビュート。

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