走るナースプラクティショナー ~診断も治療もできる資格を持ち診療所の他に診療移動車に乗って街を走り診療しています~

カナダ、BC州でメンタルヘルス、薬物依存、ホームレス、貧困層の方々を診療しています。登場人物は全て仮名です。

乳がん検診

2015年07月10日 | 仕事
ここまで予防検診のことを書いたら、乳がん検診のことも書かなくちゃ!

はあああ、現在のホットトッピクです。一般人口とハイリスク人口は違うスクリーニングプログラムがあります。最近議論が交わされているのは一般人口の40-49歳のグループ。有効性と有害性の比較です。ご存知の通りマンモグラフィーは放射線。検査をするために乳房を放射しなければなりません。この年代の発癌率と発見率と放射量が議論の対象になっているのです。

なので現在のBC州のこの年齢のグループ基準は
プライマリーケアプロバイダーと検査の有効性とリミットについてインフォームドコンセントを受けた上で2年ごとを勧められています。50歳以上はその有効性が有害性よりかなり大きいということで毎年の検診を勧めています。

詳しくはこちら。地域によりガイドラインは違うので自分の地域のガイドラインを参考にしてください。

触診による検査はどうでしょう。

数年前までは自己触診を推奨し、医療者による触診も勧めていました。
しかし研究の結果、触診による検査結果の信憑性が低く、したグループもしなかったグループも死亡数は変わらなかった、そして患者の不安をあおるという結論が出て、患者自身もしくは医療者による予防学的乳房の触診を中止することになりました。

もちろんこれは無症状の人を対象にしているので、もしへんなしこりを見つけたり、乳首から出血や浸出液がある場合はすぐに医療者に診てもらいましょう。それには触診も含まれてるし画像診断も必要ですから。

乳がんも早期発見が大切です。検診で助かる命を逃さないようにしましょう。




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