コインロッカーの女
第68回カンヌ国際映画祭国際批評家週間出品作品
キャスト
監督
監督・脚本ハン・ジュニ
産まれたばかりの赤ちゃんが地下鉄のコインロッカーに放置され、それを保護した警察によって10番のロッカーに入っていたことからイリョン(「10」)と名付けられる。
彼女は生まれた直後にコインロッカーに置き去りにされた女性だった。
イリョンは仁川のチャイナタウンでヤミ金業者を営む”母”(キム・ヘス)の元に引き取られる。
”母”はイリョンのような身寄りのない子どもを引き取って育て上げ、自らの右腕として放火や殺人など手段を問わず金を取り立てさせてチャイナタウンを支配していた。
組織の一員として働くようになったイリョンは、一切の感情を捨てて命令を忠実に実行するだけの日々を送っていた。
ある日、”母”の右腕となったイリョン(キム・ゴウン)は債務者の男の家へと取り立てに向かうが、男は外国へ飛んでおり、息子のソッキョン(パク・ボゴム)だけが家に残されていた。
純粋で気品のあるソッキョンに次第に惹かれていくイリョンだったが、男から金を回収できないと判断した”母”はイリョンにソッキョンを殺し、臓器を売るように命じる。
ハン・ジュニの監督デビュー作である本作は、仁川の暗黒街を舞台に二人の女性の愛憎関係を描いたパワフルな作品である。