朝の通勤時間、短い間だけどラジオが点いている。
聴く番組はいつも同じで、ローカルの情報番組の1コーナーと、
全国ネットの某タレントさんの薀蓄話帯番組。
週単位でネタが変わるのですが、
先週まで、「アドラーの心理学」がテーマになっていました。
(自分は、この「アドラー」って人、知りませんでしたが、
ググると色々出てきますね・・・)
で、話の内容はあまり覚えていないのですが、
ひとつ「ほぅ」と思ったのが、
「トラウマなど存在しない」という学説。
大雑把に纏めると、
「問題行動を過去の何かのせいにしたって始まらないから、
これからどうするかを考える方が解決(治療)になるでしょ」
というプラス思考的な・・・えーっと・・・間違えてたら申し訳ないです(汗)
うむ。
確かにそれはそうだけど、
それが出来ないから色々と、アレなわけで・・・
そもそも心理学は医学(科学)か、そうじゃないのか、
という微妙なものなので、「これで正解」というものも無いですが。。。
そんなこんなで、話は昨日に戻り。
ニュースで見た東日本大震災の、
遺族代表の19歳の女性の言葉が、
自分にとって、衝撃的でした。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150311-00000032-asahi-soci
こういう式典なんかで語られる経験談、
比較的、「(敢えて)きれいな話」が多いイメージがあったのですが、
15歳で、津波に流されて、自分も死ぬかも知れないと思う状況で、
自分の母親が、
大怪我をしているのを目の当たりにして、
「行かないで」と言われながら、
でも、逃げるしかなかった、という経験。
・・・これは辛い。
想像するだけで吐きそうになるくらい辛い・・・。
恐らく、同じような体験をした方は何万人も居るだろう。
小奇麗な追悼式の中で、その瞬間、4年前の強烈な現実に引き戻される。
家族に、「行かないで」って言われたら、
どうする?
自分ならその後、どうやって元の生活に戻れる?
「トラウマなど無い」という言葉を思い出す。
4年を経て、この体験を言葉にしている女性に、
掛ける言葉が分からない。
「乗り越えたんだね、偉いね。これからは前向きに生きて行こうね」
とでも言うべきなのか・・・
当事者の方には分かるのかもしれない。
どうしたらいいのか。
そこで悶々と考えてしまう自分は、
結局、未だに他人事なのではないか、と、
やっぱり悶々としてしまうのでした。