2013年 日本
声優を目指すアニオタ女子・麦子(堀北真希)23歳
母は幼い頃家を出ており、父が亡くなってからは兄・憲男(松田龍平)と二人暮らしをしている
そこへ突然、母・彩子(余貴美子)が現れ一緒に暮らしたいという
3人で暮らし始めてすぐ、憲男が彼女と同棲するといって家を出てしまい、残された麦子は戸惑いながらも母との生活を始めるのだった
彩子の行動すべてが気に入らない麦子だったが、無邪気に接してくる彩子を目の当たりにし、少しずつ母の存在を意識し始め、上手くいくかと思われた二人の生活
ところが、彩子が、麦子が密かに入学を考えている声優学校の案内書を勝手に見たことに腹を立て「私、あなたのこと、母親と思ってないから」と罵声を浴びせ突き倒してしまう
それから数日後、彩子は帰らぬ人となってしまった
母親を亡くしたという実感の無いまま、憲男に頼まれるがまま、納骨のため彩子の故郷へ向かった麦子は、そこで出会った人々と過ごした数日を通して自分の心の中にある母への思いに改めて気づかされるのだった
若い頃の彩子(堀北真希二役)と瓜二つの麦子を見て驚き盛り上がる町の人々
彩子は町で一番の伝説的なアイドルで誰からも愛されていました
歌手を目指すために上京したのですが、夢破れ、結婚、二人の子をもうけましたが夫の暴力と浮気で家を飛び出してしまったのでした
捨てられたのだと思い、母を憎んでいた麦子
彩子の友人・ミチル(麻生祐未)や彩子のストーカーだったタクシー運転手・井本(温水洋一)の言葉を聞き、母には母の深い事情があり、ずっとずっと麦子のことを気にかけていたのだということを理解した彼女は、恋しかった、素直になりたかった母親への感情を確認し、少女から一人前の大人に成長していくのでした
人が演じて出来上がった人生の機微を丁寧に描いた物語
こういう映画が好きです
どこか頼りなくていい加減だけど、本当は妹思いの兄を演じた松田龍平さん
独特の雰囲気が堀北真希さんとの絡みで絶妙な味を出していたと思います
あくまで堀北さんの引き立て役のようでしたが
余貴美子さんは安定感がありますね
堀北さんとソファに並んで座ってテレビを観ているシーンがありましたが、なんか二人の顔が似ているように感じられ距離が縮まらない親子そのものに見えたのが不思議でした
しかし、忘れてならないのは麻生祐未さんでしょう
麦子に、押し付けがましくなく大人であるとはどういうことかを教えてくれます
地味だけど芯のしっかりした女性をよく演じてらしたと思います
堀北真希さん
見る角度によって可愛かったり可愛くなかったり
ちょっと不思議な女優さんですね
目覚まし時計、カボチャを混ぜ込んだごはん、などの『小道具』がうまく使われているのも良かった
ラスト
田舎の一本道を、麦子が憲男に「今から帰る」と電話しながら歩くシーンに流れるのは
松田聖子「赤いスイトピー」
帰宅途中、ついつい口ずさんでいる自分でした (^_^;)
堀北さんが歌うシーンがありそうで無かったのは
松田聖子側からの要求?
堀北は演技力抜群の女優ではないけど、あのホンワカした雰囲気がそうした部分を相殺しているような気がします。余貴美子さん、ご指摘通り安定感ありますね。
堀北が境内のステージで「赤いスイートピー」音程外してでも歌う姿を観たかった~。
堀北さん、結構シリアスな役柄の多い女優さんですね。
なんだかんだ言って長続きしそうな予感がします。
「赤いスイートピー」
いよいよ♪ってとこで場面が切り替わってしまい力が抜けちゃいましたね。
(^_^)