2011年 日本
北海道・洞爺湖畔の月浦でCafeマーニを営む水縞くん(大泉洋)とりえさん(原田知世)夫妻
Cafeマーニを訪れるご近所の常連さんたちと夏・秋・冬にそれぞれやってくるお客さんたち
夏のお客さま、香織(森カンナ)とトキオ(平岡祐太)
秋のお客さま、未久(八木優希)と未久のパパ(光石研)
冬のお客さま、史生(中村嘉葎雄)と妻・アヤ(渡辺美佐子)
皆、悩みや困難を抱え心に傷を持っていますが、Cafeマーニで水縞夫妻の出す美味しいパンとコーヒー、季節毎の旬の素材を使った食事を頂き、「しあわせ」を見つけて自分の家に帰っていきます
度々出てくるのが、ひとつのパンを半分に割って相手に差し出すシーン
相手はそれを「ありがとう」と笑顔で受け取って二人で美味しそうに食べます
人は一人でなく
二人になって初めてわかることがある
二人になって初めて出来る事がある
大橋のぞみちゃんのナレーションがいい具合に入ります
大らかで穏やかな水縞夫妻が太陽のように周囲の人々を照らし、彼らを幸せにしていく、という単純な物語ではありません
りえさんは東京でたった一人の肉親である父親を亡くし天涯孤独の身、色んな疲れや厄介な事をたくさん抱え込んでいたところを札幌出身の水縞くんに「北海道へ行かないか?」と誘われ月浦にやってきました
自然の中で好きな仕事をし仲良く暮らす二人は幸せそうに見えるのだけれど、実はりえさんの心の傷はまだ癒されておらず心の奥の扉の鍵はかけられたままなのです
そして水縞くんは、それを知っていて『不安』を抱えながらも優しくりえさんを見守り(惚れた弱み?)、りえさんの心の扉の鍵が開く日を待っています
キーワードは月
自らが光を放つ太陽ではなく、満ち欠けを繰り返し、太陽に照らされ、その光で夜道を歩く人々を照らす月
人もそんな存在で互いに照らし照らされる関係なのです
苦しいこと、悲しいことがあっても、パンを分け合える大切な誰かと一緒なら私たちはそれらをなんとか乗り越えることが出来るのです
主題歌は矢野顕子さん作詞作曲「ひとつだけ」
2006年発売「はじめてのやのあきこ」に収録されている忌野清志郎がボーカルに参加しているバージョンです
三島監督はこの歌にインスパイアされて脚本を書いたそうです
歌詞を知っているのといないのではこの映画の重要な部分に気づく度合いが違うかもしれませんね
エンドロール途中で席を立った人が数人いたのは残念でした
終盤の水縞くんとりえさんの笑顔の意味が本当にわかるのに…
原田知世さん以外の誰にも「りえさん」を演じることは出来ないと思いました
大泉さんはいつものキャラとは大きく違い、台詞は少ないし、笑いもほんの少しだけ
でも、原田さんの作り出すCafeマーニの空気に見事溶け込んで、新・大泉さん発見って感じでした
美味しそうな食事と北海道の美しい自然も楽しめる映像です
また北海道に行きたくなりました
さっきこの映画を観て来ました。
まだ、感想はアップしていないのですが
>原田知世さん以外の誰にも「りえさん」を演じることは出来ないと思いました
僕も同様に感じました
実際に彼女にお会いしたときに、
本当に透明感のある女優さんだと思いましたよ
劇中の雪の中の彼女を観て、
若き頃の『私をスキーに連れてって』を思い出したりして
何よりパンも美味しそうで、
映画を観たのが昼前だったので、
あちこちでお腹の虫の合唱でしたよ(笑)
実際に原田さんにお会いになってるのですか!
羨ましいな~~~。
冬空を見上げる原田さんのアップ。
美しかったこと!
りえさんの心の扉が少しずつ少しずつ開かれていくさまがよぉく伝わってきました。
焼きたてのパン、本当に美味しそうでしたね。家の外の竈で頑張る水縞くん、冬はどうしてたのかしら?
私もお腹の虫が鳴った中のひとりでした。
(^◇^)
それはともかく、洞爺湖観光協会推薦作品(?)に、皆さんハマっていただけたようで、何よりです。
あの風景の中で、焼きたてのパン、確かに食べてみたいですねー。
ほくほくのじゃがいもにバターを付けて、もぎたて茹でたてのとうきび(北海道人は決してトウモロコシとは言いません)、おいしいですよ~。
トウキビ、こちらのお店に並ぶ頃にはかなり甘味が抜けしまうのですよ~。
新鮮で甘くて齧るとピュって水が飛び散るくらいのが食べたいです。
昨年の北海道旅行で、メークインの美味しさを知りました。
はぁ~、絶対行きたくなりました。ほっかいど~。