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映画・帰ってきたヒトラー

2016年06月25日 | 映画(海外)

 

原題 Er ist wieder da
2015年 ドイツ

 

 

 

2014年10月
公園の茂みの中で目覚めた一人の男
何と!
彼は〈絶対悪〉アドルフ・ヒトラーその人
総統地下壕から現代へタイムスリップしてきたらしいのです
地下壕を捜して街中をウロウロ
女性に声をかけ唐辛子スプレーを浴びせられフラフラになりながら行き着いたキオスクの店主に助けられ、自分の置かれた状況を把握します
理論家であるヒトラーは現状にパニックを起こすこともなく、キオスクに置かれている新聞や雑誌から、戦争に負けたこと、領土が大幅に減らされたこと、東西ドイツに分割された後、統一されたこと、今のドイツを率いている首相や大臣たち、各政党のスローガンなどを知り、あろうことか、現代ドイツに自分がやってきたのは、現代の腐りきったドイツを過去の強いドイツに戻すための神意であると理解するのです

やがてヒトラーの物真似芸人としてブレイクした彼は、再び大衆の心をとらえ始めるのでした

 

笑えるけど笑いごとじゃない
いやいや、全くその通り
ここまで真剣に国のことを考えている政治家が他にいるのか?
ヒトラーの指摘はごもっとも、と思えてきてしまうのです
彼が『いい人』に見えてくるのです

自分を選んだのは国民だ
この台詞は事実なのです 

 

 

原作も読みました
原作もそら恐ろしい気持ちになりましたが原作とは違う結末により恐怖感が増し愕然としました
何と恐ろしいことでしょう…

 

原作ではキオスクの主人がヒトラーに
「ブルーノ・ガンツのヒトラーははまり役だったけれど、おたくは全体のたたずまいが…言っちゃなんだが、まったく、あれの本人みたいなんだよね」と言いドイツ式敬礼(年月を経てヒトラーの時代とは大きく変わってしまった)をする件があります
そうそう、『ヒトラー 最期の12日間』のガンツもよく似ていました

本作でヒトラーを演じるのは無名の舞台俳優オリヴァー・マスッチ
素顔はヒトラーとは似ても似つかぬ優しげな方
特殊メイクで頑張ったそうです

 

 

 


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