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中島要「藍の糸 着物始末暦(二)」

2024年02月08日 | な行の作家


時代小説文庫(ハルキ文庫)
2013年7月 第1刷発行
2014年2月 第6刷発行
267頁

着物始末暦シリーズ第2巻

呉服太物問屋の若旦那・綾太郎は、着物の染み抜きなど、何でもこなす着物始末屋・余一のもとへ打掛の始末を頼みます
毛嫌いする余一を困らせようと生地が弱り擦り切れた打掛を渡したのですが、その仕上がりは非の打ちどころのない出来栄えでした
余一に対して何としても一泡吹かせたいと願う綾太郎
そんなある日、彼は古着屋の六助を伴い、余一に思いを寄せるお糸の飯屋を訪れます
血の気の多い職人や人足らを前にてきぱきと働くお糸を見て綾太郎は彼女に惹かれ始めます

着物始末屋の余一が着物だけでなく人の悩みや事件をも始末してしまう短編4作からなる作品
「藍の糸」「魂結び」「表と裏」「恋接ぎ」

綾太郎、お糸、お糸の幼馴染・おみつの3人にイライラする場面が多いですが、気持ちがまっ直ぐ過ぎて暴走してしまうのですね
第1巻より余一の口数が増えて心の内が表に出てきたのが嬉しいところ
世間を騒がすような大事件ではないですが余一が難儀なあれこれを着物をヒントに見事に解決する手腕に脱帽です

巻末に収録されている「主な着物柄」も楽しみです


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