Miho's Sweet & Bitter Days in London

甘く、時にビターな日々の雑記帳

『変身』(東野圭吾)も読んだ

2006-03-29 | 映画・音楽・本

桜~。 ちょっとずるいけど、これ、去年の写真です。今年はまだ撮れてない…。

忘れてましたが、東野圭吾の『変身』も読みました。会社の先輩が「これコワイよ」と貸してくれたのですが… おっしゃる通り!こわかった。「心って何だろう。記憶って何だろう。人格って何だろう。」そんな疑問を抱いてしまう恐さです。

主人公の青年は、ある事件に巻き込まれて頭部を負傷。脳の一部を移植する手術を受けて生き延びます。が、時間の経過と共に徐々にその脳の提供者(ドナー)の人格に支配されていく。じわりじわりと元の自分が失われていく恐怖。恋人を愛せなくなっていく不可思議さ。ドナーの家族と再会した時に感じた一体感。「自分自身」が体験したはずのない過去のトラウマ。憎しみ。凶暴性。それらに支配されていくわけです。「自分」とは一体、何物なのか。

脳も臓器の一部なのに、ただの臓器ではない。人格をつかさどる、精神をつかさどる「自分そのもの」。人生の足跡を刻んだ臓器。それを移植することをどう考えるべきか。「自分」を失ってまで生きることを選択できるのかなぁ。 …崖っぷちの主人公を最後の最後で「救った」のは、ドナーの人格に抹消されかけていた愛の記憶でした。偉大なり、人の愛情。本能なのでしょうか。

今日NHKを見てたら歌手の槙原敬之さんがこんなことを言ってました。『愛されることは難しいけど、愛することはできる』と。…御意。この主人公の恋人も愛することを選びました。それが主人公を引き戻した。やはり本能なのかなぁ。

ん~。痛い。『容疑者Xの献身』も この『変身』も、愛が痛いです。ハッピーエンドがお好きな方にはおススメ出来ませんが、それでもおススメしときます。

近況まとめ気味

2006-03-28 | 日々雑感
ちょっとばかり更新を怠っているうちに、もう3月も終わりに近づいてきました。東京の桜は7分咲き?明日からまた冷え込むそうなので週末が見ごろなのかもしれません。桜色の霞の中でうとうとしたいなぁ…。春眠暁を覚えず、です。

更新怠っている間にも色々ありました。

んと、最近はこんなものの設置に頭を悩ませてます。なんか画像が悪いけど。
  ↓    ↓

部屋の中をメジャーを持って徘徊し、小さな本棚を撤去してようやく設置スペースを確保。今週末はいよいよ設置作業に入ります。これで家でダーツが投げられる~♪ でも部屋はかなり異様な雰囲気になるかなぁ。ちょっと躊躇してます(笑)。

先日は鎌倉に行きました。まだ桜は三分咲きでしたが、春の息吹を感じました。

浄明寺の桜。この写真ではあんまり見えないかも。



鎌倉の『左可井』で穴子丼と素麺セットを食べました。大好きなのです。自宅を改装した小さなお店ですが、とても落ち着くしほっと出来ます。右の竹筒に入ってるのはお素麺なのですが、すごく美味しいんです。初めてこれを食べた時「素麺ってこんなに美味しいものなんだ!」とその歯ごたえやダシの美味しさに感激しました。この味を再現したくて、夏には私が心をこめて「素麺茹で係」を担当してますが(家族の誰にも茹でさせない)、やっぱり、なかなかこうはいきません。


ちなみに竹筒を外すとこんな感じ。中に椎茸や錦糸玉子、エビ、などなど。

他には。会社の部署内で大席替えがありました。ちょうど「凹」←こんな形で三方をトレーダーさんに囲まれてます。最初はその活気に飲まれてすごく違和感があったけど、ようやく慣れてきました。私もドサクサに紛れて「カワセ売りまーす!」とか叫んでみたくなっちゃいます。叫ばないけど。毎日、黙々と契約書とにらめっこ。でも好きです、この仕事。ここでしか吸えない空気、ここでしか見れない景色。4月からも大事にしたいなぁ(^^)






春、そして祝・日本優勝~!!

2006-03-21 | 日々雑感
日増しに春めいてきて、我が家の玄関の桃も咲き始めました。春はいいね。
この2ヶ月ほど、自分が「気が張ってるし力も入ってるし語気も荒い」気がしてたのですが、そろそろ春らしく私らしく、ぼへ~~っと力を抜けそうになってきました。春はいいね。しばらく軟体動物みたいになろうと思います。

んで、ぼへ~っと衣替え&大掃除をする予定だった休日ですが、テレビにかじりついて野球を見てしまいました。しびれました。あぁ、感動。

とにかく王監督率いる日本チーム、おめでとう~!! 試合中はハラハラしすぎて鼻血が出るかと思いました。最後のバッターが空振りした時は涙が出ました。あ~、素晴らしきかな野球。素晴らしきかな選手一同。MVPに松坂というのもすごい!エラーもあったけど好守に徹し「奇跡の右手」でホームインした川崎。キャッチャー好きの私の心を捉えた里崎。代打の場面で打ってくれた福留。etc.etc. みんなすごいなぁ。あぁ、充実感でいっぱい。阪神が日本シリーズで勝てなかったのもしょうがないと思いました。だって王監督すばらしいし。

それにしてもイチロー。カッコヨスギ。あんな32歳に、私もなりたい。

そしてこれからあらゆる国際試合でメキシコを応援せねば

美味しいものメモ

2006-03-21 | お料理
先週末はお料理教室でした。

   
今回は
・春巻き(写真ではちょっとコンガリ…揚げ係の人の好みだったらしい)
・ビーフン(とっても簡単、ヘルシー♪)
・レンコンと赤ピーマンの甘酢漬け(ピクルス感覚、美味しい)

ビーフンは早速 家でも作ってみました。いい感じ。家で作る時はもっとお肉をごろごろ入れてもいいかも。次回は具沢山にしてみようと思います。それからビーフンはやはり「新竹」のがおススメです。新竹はお米の名産地ということで、やっぱり美味しいのでしょうね。前に隣に住んでた台湾出身のおばさまも「ビーフンは新竹!」とおっしゃってたし、これはきっと間違いなし。

さて。日・月と美味しいお店に2軒連れてってもらいました。

1つめは渋谷の「産直屋 たか」。
…魚が、とてもとても、美味しい。ウニや生のイカナゴ、金目鯛のお刺身、酒盗のお茶漬け、美味しかった~。ゆっくり喋ってゆっくり食べる。ほっくり。ご馳走様でした!

2つめは六本木のもつ鍋のお店「ろくまる(正式表記は「ROKU-MARU」)」。
おつまみ類もメインのもつ鍋もとてもいいお味でした。もつ鍋はベースが白湯スープ、そこに「醤油・味噌・チゲ」から1つ好みの味を選べます。ぷるぷるのもつに野菜がたっぷり。2人前でもしっかり量があるので、みんなで分け合ってもお腹いっぱいになってしまいました。人数ぶんきっちり頼んじゃうと食べ切れないかも。最後はスープを足してもらい、ご飯と卵でお雑炊に。美味しかった~!超人気店の「蟻月」に辿り着けるまで、果敢にもつ鍋に挑戦したく思います。

余談ですが、「ろくまる」で「恋人に対するオカン度チェック」なる話題で盛り上がりました。私は最も低い「30%」。いいのか悪いのか…(笑)。「恋人度」は高いんだけど「母性度」が低いんだろうなぁ!そろそろ年齢的に「母性度」上げてってもいい頃なのかな?

『容疑者Xの献身』も読んだ

2006-03-16 | 映画・音楽・本
今朝、通勤電車の中で読み終えました。昨夜 帰りが遅かったので「座ったら寝ちゃうかも」と思ってたのですが、なんのなんの!眠気も吹っ飛ぶ『容疑者Xの献身』。『ダ・ヴィンチコード』みたいに「ハラハラドキドキジェットコースター」な展開はありませんが、地味に地味に引き込んでくれます。日本人的な情感が漂います。味がありました。面白い。隣に住む女性が犯した殺人事件の隠蔽(死体遺棄やアリバイ工作)に手を貸す男の話です。その女性に恋をしている。だから手を貸すわけです。かばいたいから。彼は天才的な数学的思考力を駆使して完璧なアリバイを作り上げる。しかし…。しかし!なのでございます。

電車に乗ってからずーっと読み進め、大手町のホームに着いたと同時にラストの一文を読み終えました。そして、朝から涙ぐんじゃうじゃないのよぅ、とエスカレーターで涙と闘う私。最近、どうも本を読んで泣いてしまうことが多いです。この作品も悲しいんだもん。

謎解きは、う~ん、やっぱり意表をつかれました。帰りにざっと読み返してみたら、やっぱり周到に伏線が張られてるんだなぁと感心。主人公の献身。苦悩。主人公の友人である湯川の苦悩。あぁぁ。苦しい。報われない愛情はどこに持っていけばいいのかな。主人公はこういう形で『献身』を選んだわけですが、私だったら…まぁ3ヶ月我慢したら浄化というか消化というか、昇華(?)されるタイプの人間なので無理無理、こんな『献身』出来ません。皆さんはいかに?

でも、どんな緻密な論理でも計算しきれないことがあるんだなぁと思いました。人の感情ですね。心は計算できないんだ、きっと。あともう1つ。最後の方に「人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある」という一文がありました。・・・。まさしく、その通り。東野圭吾さん、さすが、すごい。この作品での直木賞受賞おめでとう!! 装丁もいけてます。赤いバラが効いてます。

…でも、最近数学ブームなのかな。「博士の愛した数式」も数学がらみだったけど、この作品にも数学が。むむむ。

「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」 etc.

2006-03-13 | 映画・音楽・本
読み終えました。リリー・フランキー(この後に「堺」とか付けてはいけませんよ、うちの職場のマーケターさん!)の、『東京タワー』。

ジワジワやられてしまいました。リリーさんのお母さんと、リリーさんの関係。時々出てくる凄みのあるお父さんとの関係。家族ってこうして傷つけあい、癒しあい、許しあい、慈しみあうものかなぁ。夫婦にしか分からないこと。親子にしか分からないこと。家族だから分かち合えること。分かち合えないこと。時に心をぎゅっとつかまれ、時にそっと包み込まれる本でした。自分の家族に思いを馳せ、母親の素晴らしさを痛感できる一冊。

リリーさんの文章も素晴らしいと思います。胸を締め付けます。短い短い一文が温かくて、くすくす笑ってしまうほど可笑しくて、痛くて、哀しい。お母さんの最期を記すのは自分の心をえぐるような悲しみを伴ったのではないのかなぁ。それとも書くことで救われたのかなぁ。私には著者の胸のうちは分からないけど、みんなが涙する理由は分かる気がしました。私もジワジワ泣いてしまいました。

そして私も母を(モチロン父も)もっと大切にしなきゃ。そう思いました。

ん~と。

この他に最近読み返したのは宮部みゆきの『クロスファイア』。念力放火能力を持つ女性の話。これも最後は泣ける…のは私だけでしょうか。超能力を信じる私には気楽に読めて面白い作品の1つですが、それだけでなく、犯罪社会の背景に触れているのが宮部作品の特色。自分が少年犯罪に興味を持っているせいか、宮部さんのここらへんの掘り下げがとても好きです。これに良く似た作品でスティーブン・キングの『ファイア・スターター』って本があります。これは高校生の頃読んだのですが、とっても読み応えがあって面白かったのでお薦めです。同じような念力放火能力を持つ10歳の少女を描いた作品です。『クロスファイア』を読んだら、こちらも読み直したくなりました。

さ~て、次のターゲットは東野圭吾の『容疑者Xの献身』。会社の先輩が「すっごい面白かったぁ!酔っ払った帰りの電車の中でも読んじゃった。いやぁ、面白かった!」とコメントされていたので、すごく楽しみ☆

タイへの手紙

2006-03-11 | 日々雑感
今日は小さな手紙を書きました。相手はタイの農村に住む11歳の男の子。私と彼は「Foster Parent」と「Foster Child」という関係になります。何事もなければ彼が18歳になるまで、もしくは彼が経済的に自立するまで、とてもささやかな金額だけど、私は彼を経済的にサポートさせてもらうことになります。 

…18歳までサポートできるといいなぁ、と思っている。なぜならそれは多分、彼が中学・高校に進学するということを意味するから。彼の住む地域では中学校に進学する子どもはとても少ないんだそうです。みんな家族を支えるために働かざるをえなくなるから。彼の夢は「企業に勤める人」になること。だから、進学できるといいなぁと思うのです。

でも仮に彼の夢が学問と関係なくなっても「やっぱり進学できるといいなぁ」と思う。成績なんて良くなくていいからね、知識に触れる機会を持って欲しいのです。「な~んでこんなこと勉強しなきゃいけないの?」と私も思ったことがありました。でも知識って思わぬところで役に立ち、自分の世界を広げてくれる。10年以上たった後で「あ~、そういえばそんなこと習ったよね!!」と目が開けることってあるから。この「あ~、そういえば!」があるかないかで人生の楽しみって変わってくると思うから。 

結局、勉強って人生の扉を多く作ることなんでしょうね。その扉を開けるか開けないか、開くか開かないかは自分次第。でも扉は多い方がいい。

私の手紙は2ヶ月~3ヶ月たってから彼の手元に届く。返事なんてなくていいから、ちょっとでも笑顔になってくれたらいいなぁ。

以上、手紙の話は終わり。

…さてさて。今日はぽかぽか春の陽気。午後から出かけ、帰りがけにソフトダーツの練習をしてきました。カウントアップで初めて500点を越えました。わ~い。亀の歩みのような私のダーツ、それでも楽しいです。2時間で7本もチップが折れたけど(何故だ??)、楽しいです。明日は久々にハードを投げてきます。

船旅

2006-03-08 | 日々雑感
先週末は2泊3日で船に乗ってきました。客船です。にっぽん丸。客船というと、最近みんな「飛鳥Ⅱ?」と言いますが、我が家は日本丸ファンなのです。お食事もとっても美味しいです。軽食と夜食を入れて一日5食くらいしてしまうので大変なことになりますが。もっとも今回は夜のディスコタイムでしっかりカロリー消費!ほとんど運動会のようなディスコでした(笑)。

船旅の醍醐味は、とにかく海。食事してても、お茶してても、部屋からふと外を見ても、水平線。海に抱かれる独特の感覚にとりこになってしまいます。

今回は天気にも恵まれ、とても穏やかな旅でした。
   
   
   船尾から。

海、大好きです。

水の青。波の揺らぎ。船を追いかけてくる海鳥。水平線に沈む夕陽。闇に浮かび上がる北斗七星。瞬きするシリウス。揺られながら着く眠り。…朝日は一回も見られませんでした。早起きできなかったから(バーで夜更かししすぎたのと、低血圧なのとで。ちなみに同乗した友人は二日間ともバッチリ日の出を見たそうです。感服。)。

デッキでゆらゆらと揺られながら自分の人生を考えました。でも海を見てたら何も考えられなくなりました。うとうとして、目が覚めて、また考えて。その繰り返し。でも1つ思ったのは、しっかりと自分を取り戻そう、ということ。自由なんだから、自由に考えて素直になろうと思いました。


   
   帰りの一枚。向こうに見えるのは横浜みなとみらいです。生まれ変わったら航海士になりたいなぁ。

今日、先輩からもらった言葉。「ゆっくり」。深呼吸した気分になりました。

さ、今月も早くも1週間が経過。地道に元気に頑張ります

焼肉の帰り道

2006-03-03 | 日々雑感

水曜は会社の人達と焼肉を食べに行きました。後から名づけて「『肉部(ニクブ)』結成の会」。今後は毎月29日に焼肉を食べましょう、というとても平和な会です。もしかしたら隔月かもしれませんが。成り行きで私が今回の幹事(へにょへにょ幹事)をしてみました。

さて、今回は恵比寿の「焼肉チャンピオン」というお店。小さなお店なのですが、焼肉屋さんには珍しいほど照明が明るくて、コギレイ。店員さんもマメだし(網をこまめに替えてくれる) 我々が「有難うございます」と言うと「こちらこそ」という律儀さだし サービス◎。お肉も美味しかったです!どの部分、とか覚えてないんだけど。幹事、肉の部位に疎いです。すみません。でもお値段はどうだったんだろう。こんなもの?それだけ飲んで食べたってことかもしれませんが、割と高めだった気がします。比較の基準があまりないので、これからデータを取ろうかな。

とても美味しくて楽しくてさっくりとした良い会でした(^^)。

そんな焼肉の帰り道。「職場の熱い同僚」(時折ブログに登場)に、電車の中でこんなことを言われました。

「Mihoチャンな、(←ホントは苗字で呼ばれてる)今あんまり自分の幸せ追い求めてないでしょう~。」

ん?そうかな?どうかな?

「なんかね、『献身』って感じがする。な~んとなくね。」

ん~。献身はしてないけど…。

「幸せにならなあかんよ」

ん!肝に銘じておく!ありがと!

その後、彼の言葉を反芻しながら「やるなぁ。やられたなぁ。一本とられた!」と思いました。気付いてなかったけど、確かに私は今「自分の幸せ」を決められないでいる。決めようとしていないだけかな。気付いてないふりをしてるのかもしれない。春まではこんな感じでいようと思ってるんだけど。

最終的には、幸せにならなあかんなぁ(笑)。

明日から船旅。波に揺られながら自分の幸せを考えてみようっと。