○○坂上ピアノ教室○○

結婚を機に故郷札幌を離れ、ロンドン生活15ヶ月、現在は東京ライフを満喫中♪

年末年始 鑑賞備忘録3

2011-01-11 15:47:59 | ロンドン生活~音楽~
2011年1月2日
『Tannhauser』 Royal Opera House
(※文字化けのため正しいドイツ語表記ができずごめんなさい)

先月、ある日の晩、夫ががっかり顔で帰宅。
「(チケットを買った)タンホイザー、新聞の批評で散々だった・・・・」

夫婦共々とても楽しみにしていたワーグナーのオペラ。

というのも、昨年の夏休み旅行でドイツのバイロイト祝祭劇場へ行ってきたばかり。


この劇場は、いわゆるワーグナーのワーグナーによるワーグナーのオペラのための劇場。
毎年夏に行われる「バイロイト音楽祭」のメイン会場で、
音楽祭以外の時期は公演が無い代わりに、劇場のツアー見学が行われています。


ホール内部


オーケストラ・ピット(中央の黒服の男性がガイドさん)

ツアーは1時間程で、もちろんドイツ語。
ツアーで説明する内容を英語に訳したファイルを渡され、それを読みながらの見学でした。

ホール客席→オーケストラ・ピット→舞台上へと移動し、
ホールが建設された経緯、ワーグナー自身のこだわりが反映された構造や反響などホールの特徴、
歴代の公演やそれらを指揮した偉大な指揮者達についてなどの説明がありました。

夫は過去に所属していた合唱団でワーグナーを歌ったことがあるので、
目の輝きとその意気揚々とした姿にこちらが驚くほど。

ちなみに、ここで行われる「バイロイト音楽祭」のチケットは、
あまりの人気のため、最低でも8年間申し込み続けないと買えないのだとか

バイロイトの街は、ストリート名もワーグナーの作品にちなんだものが多く、
ワーグナー博物館(お墓参りできます)、隣には義理の父にあたるリストの博物館があったりと、
どこまでもワーグナーに溢れた街でした。


さて、話はタンホイザーに戻りますが、私自身は今までこのオペラに接する機会が無かったので、
夫が合唱団の公演で歌った時のCDを聴いてから行きました。
(タンホイザーあらすじなどはこちらから→wiki

どうやら今回のタンホイザー、演出も物議をかもしているようですが、
私自身、このオペラに対するイメージや先入観があまりなかったためか、
合唱含め歌手陣全員が素晴らしい歌を聴かせてくれたためか、いい意味で裏切られた作品でした。

確かに、中世ドイツが舞台ですが、衣装や舞台セットは現代のもので、
しかも、荒廃した地域を表現したものは現代の紛争問題をからめているのかなと思わせるものも。
(詳しいことまではよくわかりませんが・・・)

ただ、その他に関してはよく考えられていて、
終演後、「歌も良かったし、演出も面白かったね。」と感想を言いながら、二人とも席を立ちました。

批評家がどう評価したとしても、お客さんの満足度は拍手に表れていて、
幕ごとに指揮者への賛辞の拍手(&歓声!)が大きくなっていきました。

オマケ

15時から始まったこのオペラ、まだ一幕残してこの時間・・・


休憩時間を過ごすバー豪華~