みかえる族の漫遊記 ~小林直生ブログ~

イエス洗礼の地と死海を訪ねて

 以前は地雷が何万個も埋められていた嘗ての敵国イスラエルとの国境の前線に、イエスが洗礼者ヨハネによって受洗した地、ベタニアがある。今は数年かけて地雷がすべて回収され、再びこの聖なる地を訪問できるようになった。今も軍事地区に変わりはないが、多くの人がここを訪れる。幸運なことに、私たちはガイドの計らいで、ガイドと三人だけでここを訪れることが出来た。

       

       車で一路ベタニアに向かう。

       

       

       

 ここが、イエスが洗礼を受けたと推定される場所。今、発掘中の「洗礼者ヨハネ教会」の遺跡も見える。イエス当時のヨルダン川は、幅が200メートルもあったと考えられている。池のようなところで、後の原始キリスト教徒が洗礼を受けた。

        

     ビザンチン時代の「ヨハネ教会」と「受洗所」の復元図。

       

 少し行くと、今の川幅の狭くなったヨルダン川に着く。ヨルダン川が国境で、向こう側がイスラエルだ。以前は、イスラエル側がイエス洗礼の地と考えられていたが、数年前にヨルダン側に多くの遺跡が見つかり、イスラエル側ではないことが明かとなった。
しかし、イスラエル側には、今も「イエス洗礼記念館」らしき建物が、イスラエル国旗と共に虚しく残っている。これで、年間数百万人の観光客が、イスラエルにではなく、ヨルダンに来るようになった。

       



 死海はもう目の前、ヘルモン山の雪解け水がヨルダン川の水源だ。

        

 ヨルダン川の水に足を入れると、「ペトロ魚」の稚魚がたくさん寄ってきた。見えますか?

       

       

 世界で一番深いところ。死海です。海抜マイナス400メートル以上。ここでは日の光の紫外線が、400メートル以上の空気のフィルターで無くなり、日焼け止めクリーム無しで、一日中、日光浴が出来ます。そして、絶対に沈まない水面に浮かんで仰向けになると、本当に不思議な気分です。

       

 白砂かと思うと、全部塩の結晶でした。水の中には一切生物はいません。水は体に滲みます。傷なんかあると、飛び上がるほど痛いですよ。目に入ったら大変です。15分以上死海の水に浸かると良くありません。

       



       

 死海に咲く花。今は、どこからか真水を引いてきて、こんなに美しい花々が死海にも咲いています。死海は、古代から船造りには欠かせないコールタールの産地でもありました。来年また来ることができることを願いつつ。途中から「ですます体」になりましたね。どうしてかなあ。
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