男の紙飛行機は・・・

昼前
１０数年ぶりに
中学の時の同級生から電話があった

　　「暇しとうねんお茶でも飲みに行かへんか？」

いきなりなんやね～～んこいつ！！

そう思ったものの、久しぶりなんで逢うことにした

数分後、家の前に車で到着

　　「やぁやぁ、久しぶり」

なんていいながら車に乗り込む

私が車に乗るなり、クーラーの調節などを親切にしてくれる

車に興味のない私は何のことやらわからず
　　ふ～～ん、ってな調子

ところが、ふと見た、ハンドルのマーク

　　「わぁ～～～、ベンべーやん！」

　　（　ＢＭＷのマーク位は私だってわかるのだ　）

そのとたん、彼の顔が少年のように綻ぶ

　　　なるほど、これを見せたかったのか・・・・・（￣。￣ ）ボソ...

コーヒーを飲みながらお互いの共通の友達の消息に花が咲く

そう言えば、幼友達と３人、よく一緒に遊んだものだ

もう一人の彼も、確か、ハーレーを買った時に
うれしそうに見せに来たのを思い出す

学校を卒業して、就職してからも年に一度か二度、よく三人で遊んでいた

ある日ハーレーの彼が亡くなって
なんとなく、２人だけでは逢いにくい気がして疎遠になっていたのだが

余程この車を見せたかったのだろう

　　　　彼の心の紙飛行機


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