ちいさいやつら

わが家のセキセイインコとアキクサインコのお話

発情抑制のために

2009-09-26 12:05:25 | 発情対策
はじめに・・・。

下の内容で、意外に思うことがあるかもしれませんが
これで皆さんの、鳥に対する接し方・向き合い方を
否定するものではありませんので、
そのあたりのところはご理解くださいね。
かかりつけの先生の話をできるだけそのまま載せています。
その先生は鳥専門の獣医師ですが、
先生によっては考え方が違う場合もあるかも知れませんので、
ここに書かれていることを実践される場合は、
必ずかかりつけの先生に相談してください。

それと!
これが中型~大型鳥さんにも当てはまるのかは未知数です。
我が家はセキセイインコを飼っています。




           



■自覚

「飼主が、この仔は鳥なんだと自覚すれば、
 発情抑制は簡単にできる」

そう、先生は言ってました。

もっと言えば、

「この仔は哺乳類ではなく、鳥類なんだと自覚しろ」と。

哺乳類と鳥類とでは、分類学上大きく離れた種類なんだそうで、
それだけ進化の過程も異なり、
鳥が病気を隠したがる行動も、人間とは大きく違う点のようです。

「人間は働きに出て、帰ってきて、家ではまったりする動物。
 鳥は、起きている時はずっと緊張をしている動物。
 まったりはしていない。
 人間とは真逆な生き方をする動物。
 それが同じ家に住もうとするから問題が起きる。

 もしあなたが家の中で
 ペットとまったりしたいと思うなら、
 まったりすることが大好きな哺乳類を飼えばいい、
 犬や猫を飼えばいい。

 人間とは真逆な鳥と、まったりすること自体が間違い。
 鳥に緊張を与えることが可哀相だと思うなら、
 あなたは鳥の飼主に向いていない。
 飼主が病気を作ることになる。
 鳥は、ペットとして愛玩するには恐らく一番難しい動物。

 ビビらせることが可哀相だとか、
 移動はストレスをかけるから可哀相だとか、
 そんなことを言うこと自体、鳥の方が可哀相」



         

大丈夫ですか?
皆さん、ついていけてます??

まだまだ続きますよ・・・

         



先生と私は、
綾子のケージを載せたテーブルを挟んで、
向かい合って座っています。

綾子は私に背を向けて、先生の方を見ています。

そこで、ある実験を始めました。



■本来の鳥の姿

30センチ四方の透明の虫かごを出してきて、
中にティッシュを敷いて、
綾子を入れて蓋を閉めたのです。

いきなり変なものに入れられた綾子は、
私の方を向いて、必死の形相で暴れています。

「あなたの方を向いて助けを求めてるでしょ? これが絆ね」


―――さらに実験を進める先生。

バイキンマンのぬいぐるみを手にして、
テーブルの下から、そっとそれを出して綾子に見せます。
もちろん綾子は怖がってバタバタと暴れまくりますが、
バイキンマンを隠すと暴れるのを止めます。

「よく見ておいて。
 こうやって暴れる姿が、鳥としての本来の姿なの。
 この本来の姿が生かされていれば、発情なんてしない。
 ほら、こうやってビビってる時のまん丸の目が
 生き生きと輝いていて可愛いでしょう?」

・・・可愛いか?????


今度は別の方向から、
バイキンマンの耳だけ見せると、やっぱり激しく暴れます。

「鳥は頭がいいから、さっき見たバイキンマンの形を
 もう覚えちゃったの。だから耳だけ見ても暴れるのよ」

バイキンマンを見せながら、遠くに離していくと、
暴れなくなる位置があって、それは

「この仔が、この距離なら逃げられると思ってる位置。
 ビビらせるためには、これより内側じゃなければ駄目」



         

酷い先生だと思ってませんか??

あともう少しです。

         



■緊張は鳥の栄養

「鳥は頭がよくて、意識だけ人間で、身体は鳥。
 緊張してないとすぐに発情してしまう。
 でも、緊張させればいいってわけ。

 色んなことをすぐに覚えちゃうので、
 散歩も、キャリーを変えるとか、コースを変える、
 ケージも買い換えるとか、
 舐めても大丈夫なペンキで色を塗り替えるとか(←あるのか?)
 置き場所を変えるのも平行移動じゃ駄目、
 タンスの上とかね、
 まだあなたのやってないこと、たくさんあるんじゃない?

 出来なければ大自然の力を借りるのもいい。(←外に出しておけってことか?)
 おもちゃもお気に入りを作ったら駄目、
 慣れたらそのおもちゃの役目は終わり。
 よくプレイランドみたいなものを作る人がいるけど、
 あれも駄目。
 部屋の中で止まるところが決まっていたら
 時々場所を変えた方がいい。
 落ち着かせたら駄目。

 ペットショップの鳥がどうして発情しないか分かる?
 入れ替わり立ち代わり知らない人間が来て
 落ち着かないからよ。

 とにかく鳥のために、あの手この手でビビらせてあげて。
 ビビってる姿が鳥本来の姿なんだから」




           



如何でしたでしょうか。
私は何度読んでも耳が痛いです。

でも私は綾子を病気にしてしまったから、
今までのやり方を変えなければなりません。
嫌われたら嫌だな、
絆が切れたら嫌だな、
今はそんな執着を捨てないと駄目なんですよね。

こちらがかけた愛情に必ず応えてくれる鳥たち。
環境を整え、愛し愛され、癒し癒されの関係が
質の良い鳥生に繋がると思っていましたが、
そのことと、
ただ可愛いからとベタベタするだけの関係とは
違うのでしょう・・・

発情がきちんと抑制されていれば、
背中をなでても、少しまったりしても、
簡単には発情しないようですが、
ベタベタするのが大好きな私は
鳥の飼主には向いてないようです(大泣)

なお、発情抑制(訂正)の記事も、合わせてお読みください。


42 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
それなら私だって・・・ (WWODSTOCK)
2009-09-26 13:22:04
ayameさんと同じく鳥の飼い主には相応しくないです。
「おいで、おいで」と半強制的に指に乗せて人間の言葉を教え込ませたり、
背中に頬ずりしたり、カキカキの押し売りをして「気持ちいいでしょ!」と決めつけたり
発情抑制と称して気が向いた時だけ意地悪したり、
吐き戻しするからといって餌の量を制限したり、挙げればキリがない。
鳥さん達からみれば自分勝手な最低な飼い主だと思います
愛玩動物としては鳥が一番向いていないというお話はとてもよく理解できます。
理解はできても自分の気持ちを含めて全てをコントロールすることが簡単ではないですね。
先生のお話を理想とは思わずに少しでも実践できるよう、今の自分の飼い方を考え直さなくちゃ
返信する
Unknown (きりつま)
2009-09-26 13:57:53
先生のおっしゃられる事、確かに理解できるのですがまだどこかに納得出来ない部分を持つ自分もいます。
でも鳥さんの長生きの為を思うと実践しないといけないのだと納得している自分もいます。
理解、納得するものではなく、これが飼育方法なのだと割り切らないといけないのかもしれませんね。
きっと鳥さんを飼う上で永遠のテーマになりそうですね。特に手乗りインコさんの場合は。

実家のチャッピーも窓辺の鳥さん対策でだいぶ落ち着いているそうですが、日中は3、4時間外に出していると「もういい加減可愛そうじゃないのか?」と1番の発情対象の父が中に入れようとしてしまうそうです。
やはり家族全員の協力が大切ですよね~。父も理解はしつつあるようですが。

今回の記事もきっと愛鳥家さんたちには受け入れ難いことばかりなので、ayameさんも記事にすることを迷ったのではないかと思います。
それでもこうやって私達に先生の考え方を伝えて下さったのでとても勉強になりました。
チャッピーは見た目も綾子ちゃんに似ていますが人に発情している辺りもそっくりで、時期的にタイムリーな話題で大変参考になりました。

先生の点目好きに私も「・・・可愛いか?????」と思ってしまいました。
更に舐めても大丈夫なペンキとかあるんですかねぇ?

あ、実家ではいつも縁側に置いていたケージを鉢植えを置いておいた棚の上に置き直したそうです。
縁側の上だと余裕で寛いでしまうそうで、棚の上だと風も割りと強く感じるそうで緊張しているそうです。でもこれも直ぐに慣れそうですよね。ベルト吊るし参考にさせて頂きます。

散歩に慣れる辺りはうちも耳が痛いところです。
ミチルはすっかりお出掛けに慣れてしまっているので、今度はミチルとひなたを同じキャリーに入れて出掛けるつもりです。明日挑戦してみようかしら?実は今日出勤日で会社からなので……(^^;;

今回の記事は鳥さんとの暮らしを見直す良いきっかけになりました。
昔飼っていたインコちゃん達はカゴの鳥だったから長生きしたのかもな~と思う今日この頃です。
返信する
長文、失礼します。 (青と白のママ)
2009-09-26 14:01:29
こんにちは。

最近のトピックはすごく衝撃的でした。
綾子ちゃんの小さな変化を見逃さなかったayameさんは、やっぱり凄いです。

いつも迷いながら、青と白の世話をしています。うちの子達は幸せかな?

我が家には子供達のお友達がよく遊びに来てくれます。それはそれは賑やかで、手乗りのインコ達も遊びの輪に入ることもしばしばです。
時々「ギャッ」と悲鳴?のような声がしたり、
わたし的にはハラハラする場面もあります。
キャリーに入れて、電車に乗って実家に行ったり。
ストレスフルは生活を強いているように思っていたのですが…。

はるか昔、私が子供の時に飼っていたインコ。
爪を赤く塗られたり、肩に乗ったまま自転車に乗せられたり、スカートのポケットに入れられて、歯医者に連れて行かれたり。。。
今思えば、嘘みたいな、虐待?とも思える扱いを受けたインコ、10年も長生きしてくれました。

ayameさんのお世話になっている医師のお話、
妙に説得力があります。
鳥の飼育に対する思いが、覆されました。
胸がいっぱいです。
返信する
はじめまして (キャンディ)
2009-09-26 17:44:49
ランキングの新着記事からきました!

目からウロコな内容でした!とても勉強になりました。ありがとうございます。

うちもメスのインコを飼っていて、可愛がりすぎてよく発情します°・(ノД`)・°・

気をつけます。


びっくりしたときのまん丸お目目は、たしかに『かわいいか?』と突っ込みを入れたくなりますね(≧ω≦)b

返信する
永遠の課題!? (さくの母)
2009-09-26 18:44:04
ayameさん、この話を診察室で先生と向かい合って直接聞いて、さぞ驚かれたことでしょう。確かに先生の仰ることは正しいんだと思いますが、なかなかそんなふうに割りきれないのが現実ですよね。野生の鳥はずっと緊張していないと獲物として狙われてしまいますが、家庭で人間に飼育されている以上、まったりするのも私はありではないかと思います。家庭には天敵がいないのですから。先生の仰ることを鳥を飼育する前に知っていたら別ですが、おそらくほとんどの人が寝耳に水状態なのではないでしょうか?命の長さも大切ですがやはり質も大事かと。でも人間は自分である程度それを選択できますが鳥さんは…。もちろん綾子ちゃんの場合は、呼吸も苦しい状況なのでその改善を第一に考えるべきですが、肩に止まってまったりしているうちの仔を見ながら考えました。本当に難しい問題ですね。鳥類と哺乳類は全く違うんですね。今回貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。適度な距離を保ちつつ自然界と家庭飼育の真ん中くらいの飼育環境がベストなんでしょうね。
一日も早く綾子ちゃんの体調がよくなりますように…。綾子ちゃん頑張れ!
返信する
開き直りも時には大事かと (インコお世話係)
2009-09-26 20:34:31
“相応しい”“相応しくない”と考えてしまうと、思考が暗くなっちゃいませんかね? 私達は人間でですから、いくらトリさん達に愛情を注ぐ、または彼らに愛されても彼らの本当のパートナーとはなり得ないのですし。人同士の関係に例えると、”友達としてはスキだけど、恋人にはなれない”相手なのでは。その気がないのに相手の望みを叶えるようなフリをしたら…かえって残酷なのではないでしょうか? まぁ、男性に言わせると「お友達でいましょう」も、酷な台詞らしいですけど。(笑)
ともあれ、『綾子(ちゃん)に酷いことをしている』とは思わずに『新たな関係を構築中なの!』と、開き直るのも手かと。当家でも発情制御のため、部屋でジェット風船を飛ばす&傘を振り回す等してますが「私は”いじわる婆さん”なの~」と、自己暗示をかけたら気が楽になりました。
インコ初心者が長々と生意気を言ってすみません。でも、思い詰めているとayame様の方が辛くなりすぎそうで…心配です。
返信する
Unknown (エミ~ゴ)
2009-09-26 22:18:36
通院後から一気に、そして一文一文噛みしめながら読ませていただきました。
綾子ちゃん大変だったのですね・・・。
「今からでも間に合う」ということで、対策があったのは良かったと思いました。実践されるのはおつらいと思うのですが。

ビビって目を丸くするのはいいことだったとは。そういえば、ピョロはよくビビっています。昼間はたいてい窓際に置かれてるのですが、布団たたきの音が近所から聞こえてくるといつも怯えます。目をまんまるにして、どこかへ隠れようと暴れます。今日もちょうどそうでしたが、私が「大丈夫だよ」と言ってもだめでした。かわいそうと思ったのですが、そういう思いをさせておくことが、「鳥」としての自覚を保つことにつながるとは・・・。なんだか意外。

換羽のお話も衝撃的でした。
「野生の鳥の発情は年に2回。換羽も年2回。
それを超えたら異常」
なのですね。
大きな羽根が抜けるような換羽、2回以上はしてます。対策を真剣に考えないと。

昔飼っていたピーちゃんは10年以上の長生きインコだったのですが、今思いだすとかわいそうなほど、普段は2階で一人ぼっちで、しかも粗食でした。(ついでにいえば冬はインコヒーターなんてなかったですし)
むしろそうやって、鳥と人間の距離があった方が、鳥さんの健康にとって良いのですね・・・。

参考になるお話をシェアしてくださって、ありがとうございました。

返信する
Unknown (GJR)
2009-09-26 22:20:32
先生の言うことも分かるような気もしますけど・・・そんなにいつも怖がる顔を見ているとたまらないですよね。
私は意思が弱くて、綾子ちゃんの為にならないかもしれないけど、いつもなんとなく気分を変えてあげられれば、ビビらせるまでしなくてもいいんじゃないかと思うんですよね。
ごたりが発情してるときは、ケージにごちゃごちゃと嫌いなおもちゃを入れたりするんですが、その程度でなんとか治まらないもんなんでしょうか。。
ayameさんも綾子ちゃんも辛い思いをするなんて・・と思う私も鳥の飼い主には向いていないっていうことなんでしょうね。
市松は今4時に寝てるんですが、綾子ちゃんもまだ明るいうちにオネンネっていうのはどうでしょうか??
返信する
ありがとうございます (ayame)
2009-09-26 23:21:42
 WOODSTOCKさん

こんばんは。
この難しいテーマにコメントをくださり、ありがとうございます

私も強制的に言葉を教えたり、チュッチュしたりするのに、
鳥たちが勝手に盛り上がってモコモコしてるときに、
もうやめようねと言って対象を取り上げたり、勝手なことしてます(涙)
同じです。。。

仰るとおり、理解は出来ても自分の気持ちを含めて
全てをコントロールするのは容易ではありませんよね。
ホント、理想だと片付けず、実践できるようにしたいです。
返信する
ありがとうございます (ayame)
2009-09-26 23:22:11
 きりつまさん

こんばんは。
この難しいテーマにコメントをくださり、ありがとうございます

受け入れ難いですよね。わかります。葛藤しますよね・・・
実践していくうちに受け入れられるようになるのかな?
という不安もありますし。

家族の協力は、、やはり必要ですよね・・・。
自然に産ませてやれと言っていたじーちゃんも
5年生きられないと言われた話をしたら、
やっと協力してくれるようになりました。
今ではオレより長生きしろよなんて言ってます。
本当に抑制するのならば、お父様も協力してくれると良いですね。
返信する

コメントを投稿