ギルのヘヴィ-メタル、プログレ系音楽室

ヘヴィ-メタル、プログレ系、ハ-ドロック等、幅広く音楽CDの感想を書きます。

Tool / 10,000 Days

2006年05月10日 | Weblog
Tool / 10,000 Days

10,000デイズ

オフィシャルHP

評価7/10

ア-トロックやサイケデリックロックバンドと呼ばれるUSA出身の4人組4th。昔で言うプログレッシブロックは名前を変えて現存している。彼らは現代のキングクリムゾンやピンクフロイドを目指しているのか?

混沌とし、ミドルテンポでヘヴィな繰り返しリズム主体の彼らの音楽性は個人的にあまり好みではない。しかしプログレ系統でもある彼らの音楽性には多少なりとも興味はある。彼らの過去作は今まできちんと聞いてはいないが、ラジオ等で聞いて数曲だけ気になる曲もあった。2001年発売の前作LATERALUSは世界的に大ヒットし、新作に期待しているファンも多い事だろう。

話題の新作を聴いてみる。1曲目のVicariousは少し長めの7分台の曲で、ダイナミックで中毒性が高く、曲終盤で盛り上がるインパクトの強いサウンドは貫禄十分で魅力的だ。さすがリ-ダ-トラックになるだけあって聴き応えはある。アルバムの掴みは上々で、彼らの音楽世界へと引き込まれる。2曲目は1曲目同様そのまま力強く盛り上るように思わせつつ、盛り上がりに欠けるのが惜しい。3、4曲目はタイトルトラック2部構成。後期ピンクフロイドを思わせるような鬱系の曲が眠気を誘う。好きな人にはたまらない楽曲なのだろうが、個人的には退屈で曲が長過ぎる。後半で少し盛り上がるが、時すでに遅し。しかし5曲目のThe Potは再度ダイナミックでリスナ-に強く訴えかけるようなシングルカット向きの良作。アルバムのハイライトではないだろうか?喜んで聴いていたら6、7曲目が自己満足系のダレた曲で、再度眠気が。8曲目は11分の大作で、これもミドルテンポ中毒系サウンド。どうでもいい9曲目をはさんで、10曲目は後半ダイナミックになるプチドラマティック系サウンド。ラストはただのノイズ。

全体を何回も繰り返し聞いたが、良いのかいまいちなのかはっきりしない印象。もっと聴き込むと印象も違ってくるのかもしれない。もちろん聴かせどころは数曲あり、評価にとても悩むアルバム。難解に感じたりもするが、実はそれほど難解ではないのかもしれない。聞き込む毎に新たな発見もありそうだ。