ギルのヘヴィ-メタル、プログレ系音楽室

ヘヴィ-メタル、プログレ系、ハ-ドロック等、幅広く音楽CDの感想を書きます。

今改めてOPERATION: MINDCRIMEを聞いてみた

2006年03月29日 | Weblog
Queensryche / OPERATION: MINDCRIME  1988年 3rdアルバム。

オペレーション:マインドクライム

評価7.5/10

オフシャルHP

70年代後半にピンクフロイドのザ・ウォ-ルが世界中で大ヒットし、プログレ全盛第2期が到来すると思ったが、以降大御所プログレバンドの空中分解が続出し、プログレ名盤は出現しなかった。ピンクフロイドも活動休止し、時代は変わっていった。その後の流行系音楽に嫌気がさし、洋楽を聞く気分になれずに自然と離れた。私にとっては最悪の80年代中盤~90年代全般。この期間は私の好きな良い音楽は殆どないと確信していた。

2000年に過去のレコ-ドをCDに買い換えようとして出会ったのがドリ-ムシアタ-。なんとプログレがメタルと融合して生きていた!これには驚いて歓喜した。しかもすばらしいではないか!ドリ-ムシアタ-のCD解説書には必ずと言っていいほどQueensrycheの名前が出てくる。それも名盤コンセプトアルバムと言われるOPERATION: MINDCRIME。

過去に名盤と呼ばれるコンセプトアルバムは聞き倒したのでそれほど驚きはしないが、ここまで名前が出てくるのなら相当な良質コンセプトアルバムなのだろう。だが時代が時代だっただけに期待しないで冷静にOPERATION: MINDCRIMEを聞いてみた。1988年リリ-スなので私が洋楽を聞いていない時期のアルバムだ。

CDをスタ-トすると、安っぽい音質でキンキンと耳障りなサウンドは、いかにもメタルですといいたげな音作り。まずはこの音で嫌気が差す。70年代~80年代中盤の産業ロック名盤のほうがあきらかに音質がいいぞ。でもよくよく聞いてみると良質な曲もある。

#2の小気味良いイントロから続く#3は残念ながら中途半端で、#4はありがちなミドルテンポメタル。しかし#5は躍動感溢れるすばらしい曲。この曲なら今でも良いと思う。#6はそれなりに品質をあまり落とさない出来の楽曲。#8は10分超えでメリハリがあり、ドラマティックで悪くない。クワイヤも良い感じで取り入れられている。#9がハ-ドでメロディアス&キャッチ-。これはラジオ向けに良い曲だな。それ以降は引っかかる曲なし。ラストの#15で歌い上げるのだが、まあまあ。

全体を通して聞くと硬派系メロディアスハ-ドロックを少しひねってメタリック化しただけと言う印象しかないのは私だけなのか?とてもプログレメタルの元祖とは言い難く、本当にこれが歴史に残る名盤なのか疑問。後追いして聴いた2000年にがっかりしたのだが、現在聴き込んでもあまりピンとこない。

彼らの黄金期歴代アルバムも全て聴いたが、8点以上の評価をすることはない。なぜならばアルバムの完成度(良い曲といまいちな曲の差がありすぎ)があまり良くないからだ。