散歩の閑人:メタ坊っちゃまのYOASOBI?

若気の至りが過ぎてメタボでも、世遊びは辞められない。

横浜・5月29日(土)を散歩vol.1

2010年05月29日 | ☆横浜じゃん

おじさんの横浜散歩は、まずミナトヨコハマを一度は眺めなければ気が済まない。
そのため、みなとみらい線が出来て、元町・中華街駅でアクセスすることが増えた。
そう、それまでは、JR関内駅か石川町駅だった。
そしてまず、真っ直ぐ山下公園に向かう。
山下公園は、関東大震災でガレキの山と化した横浜の復興にあたり、海岸通りの岸壁地先をガレキで埋め立て、公園にしたところだ。
“日本初の臨海公園”といわれている。
海岸に隣接して公園を造れば臨海公園となるので、日本のどこにでも、風光明媚な場所なら、すでに展望場所が“臨海公園”としてあったと思われる。
補足するなら、埋立地は、埋め立ての目的が港湾施設の拡張や、商業・工業の誘致だったりするのに、山下公園は日本で初めて公園にするために埋め立てられた場所だということにある。
つまり、“埋め立てにより造られた日本初の人工臨海公園”が正しい表記なのだろう。

横浜開港祭の開催中だけに、人出が多い。
すると、ゴミの入った袋を手に持ち、続々とやって来ては、横浜の水「はまっこどうし」のペットボトルをもらっている集団がいた。
「何のイベントか?」というと、「中区クリーンナップウォークといって、桜木町を起点に何コースかに分かれ、路上のゴミを広い、ここがゴールになっている」とのこと。
ガレキで埋めた山下公園だけに、このゴミで新たに埋めようとするのかと思ったら、収集車がやってきて積んで行ってしまった。
集合写真撮影の際、「はい、チ~ズ」ではなく「アイ・ラブ・ヨコハマ~~ッ!」と、シャッターを押すたびに叫んでいる。
参加者のほとんどが若い人だけに頼もしい。
さて、ミナトを見ると、また別に騒がしい。
旗もハタハタと翻って、海上からは太鼓を叩く音がする。

ドラゴンボートレースの真っ最中だった。
氷川丸の胴体には、1、2、3のコースを示す看板が貼られている。
真っ直ぐ進むボートは、確実に1位だが、それにしてもウロウロするボートや沈没するボートもあって面白い。
260mを1艇20人ほどが太鼓に合わせて漕ぎ進む。
聞くところでは、参加費1チーム7万円。
それでも、毎年200チーム近くの方が参加していて、開催日数も増えているという。
何が彼らをそうさせるのか?漕いでみなければわからない。

ふと、下を見ると、ワカメが波に揺られていた。
そういえば、このワカメを採って食べてた人がいると聞いた。
横浜港がきれいになったのか、港を出入りする船舶や取扱量が減ったためか、理由はわからない・・・本当に食べても大丈夫なんだろうか?

公園にいると、絵にしたい風景がいくつもある。
親子連れのほほえましい情景も、そのひとつ。

ご存知、バラ園は、満開の時期を終えようとしている。
以前に比べると、ずいぶんと木が減ってしまい、園内はスカスカだ。
バラの手入れは手間暇がかかる。
人と金を事業仕分けすれば、バラ園だってペラペラ園になるだけのこと、今、日本全体が負のスパイラルに入っている以上、横浜だって例外ではないんだとつくづく思う。

とすると、修学旅行で横浜へやってきた子どもたちはどうするのか?
3~4人で店に入り、ランチを1つだけ頼むという話を知り、疑問に思った。
中華街に行って、しばらく様子を見ていると、彼ら、彼女らは、交番から善隣門の中華街大通りを行ったり、来たりしている。
なぜ、店に入って食事をとらないのか?
私が中学の修学旅行で京都へ行ったとき、新京極の通りの往復のみ行動可になっていて、往復する間に土産物を1つ2つ買うだけで集合時間になってしまったのを思い出した。
となれば、中学生なら、大通りのどこかで記念写真を撮り、お小遣いとして持たされる限られた現金の中から、安くて小さな土産物を買って、肉まんを頬張るしかない。
ランチシェアしようとしたのは、そんな中でも好奇心旺盛な子どもたちが、精一杯考えて、お店に入り、提案したに違いない。
それに、大通りに面している店のランチは、ほぼ800円台からの値付けだ。
ついつい、路地に入ったところの安い平日ランチメニューを、インターネットやメディアで見てしまうと、全体が安くて美味い中華料理が食べられると勘違いしてしまう。
それが真実だろう。
中学の修学旅行でやって来た彼らの横浜中華街での思い出は、中華料理ではなく、友だちと立ち食いした肉まんということに尽きる。




では、高校生はどうなんだろう?
東京ディズニーリゾートは人気があるが、横浜に行きたがる子は少ないという。
地方の人に聞くと「横浜は東京のようなところ」というイメージだそうで、「お台場ならミナトにレインボーブリッジにフジテレビがあり、なにより物騒な感じがしないのがいい」といっていた。

すると、先導するバスガイドさんに続いて、ぞろぞろと修学旅行の団体が行進してきた。
さすがに、甘栗売りも、金龍飯店のしつこい客引きも道を開けた。
彼らは、横浜でどんな思い出をつくるのだろうか。

人間観察を続けながら、ウロウロしていたら、2度も迷子になった観光客に声をかけられた。
観光バスから降りて中華街へ来たのはいいけれど、駐車場へ戻れなくなってしまったというのだ。
これは、中華街が碁盤の目状になっていながら、その外縁に来ると45度に道が交差しているために、錯覚してしまい方角を見失う。
入ったときの門の名や北門通といった通り名を覚えていないことも原因で、また持っている地図には、旅行社と提携した主な店舗とそこへ行くための目印は記してあるが、それ以外の道はデフォルメされ、要所の目印も書き込まれていないのだから、ますます迷わせてしまう。
そのうえ、みなさん、集合時間5分前までゆっくり食事をしていたとかで、その慌て方も尋常ではなかった。
ここはやはり、大人になってから、ガイドさんに導かれて来るべき町なのだ。


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