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気分は南米?~多文化&SDGs日記

四国を経て、浜松に三度漂着したかっぱの近況

私の仕事が公民の教科書に!?

2008-12-29 09:14:37 | 多文化共生
今朝の夢は、水俣フィールドツアーだった。寝ても覚めても水俣ですわ(笑)。レポートはもうしばらくお待ちを。

昨日は次姉宅で甥っ子と地衣類の話に花を咲かせていたら、ふと「教科書にN-Pocketが載ってたよ」と言う。
中3の公民の教科書(東京書籍)の「わたしたちのまちの多文化マップ(浜松市)」に浜松NPOネットワーク(N-Pocket)による「浜松ブラジル情報マップ」が載って「このNPOは医療支援団体にボランティアとして参加したり、日本で教育を受けていない外国の子どもたちの支援などをしています」とあるではないか!
厳密には、実際とはちょっと違うんだけど…。
この「多文化マップ」自体は静大付属中学校が2004~5年に取り組んでいたものと思われる。また「多文化社会の進展」ではミューラルの絵も背景に移っていた。

「ねーねー、これ叔母の仕事だよって言ってくれたー?」
「言わないよっ!」

他にも「ボリビアで活動する青年海外協力隊員(2002年)」なんて写真もあった。←知らない隊員だったけど。

一方、水俣病は写真二枚と四大公害の説明が数行のみ。少ない~~~。


ところで、教科書と言えば落書き。
「アメリカ大統領候補者によるTV討論」の写真のブッシュに
「今回も投票工作するゼ。ゴアの時もうまくいったし、ヒッヒッヒ…」
と書き込まれていて、大爆笑!!
甥っ子、いいセンスしているぜ

セロ・ウアチパ公演+ダンスほか

2008-11-09 10:37:40 | 多文化共生
今回は私用にて帰省。いつも用事を2つ3つ作ってはしごしながら、首都圏を駆け抜ける。
朝6時代に市電に乗ると「熊本市の日」で熊本市の提供で市電は無料!なんだそうだ。熊本も市電が走っているが、3月の水俣ツアーで寄り道して熊本城まで行ったっけ。
羽田に着いて、まっすぐ新横浜へ。結果は聞かないでーーー(大泣)
中澤が負傷退場してしまって心配。カタール戦は大丈夫なんだろうか…。


…とっととスタジアムを後にして、日本キリスト教団蒲田教会へ「日本の中のラティーノ演劇 セロ・ウアチパ × サンティアゴ・ガルシア」で、在住日系ペルー人の劇団「セロ・ウアチパ」の上演を見に。
セロ・ウアチパは、浜松の路上演劇祭やミューラルでお世話になった演劇デザインギルドのすずきこーたさんもメンバーであり、そこに群馬で外国人医療に関わっていたH先生が加わっている。

劇は外国人の労働問題がテーマで、出演者の実体験や他の出稼ぎ労働者の経験を元に作られ、不当な扱いを受けて一時帰国させられ、再来日して夜働いたけれど失業して…といったストーリー。途中から見たので問題の本質がちょいとわかりにくかったが、興味深かった。
内容はシリアスでも、演技はどこかコミカルでもある。H先生も「工場長」役で出てきて、2002年の路上演劇祭に浜松の砂山全芸人で「工場長」とブラジル人のやりとりを上演したことを思い出した。

せりふは日本語とスペイン語の会話を、通訳役の人が訳していたり、日本語で話しかけてスペイン語で答える、あるいはその反対、と2ヶ国語を交わしながら進んでいく。私は両方わかるけれど、片方しかわからない人はどう受け取るのだろうか?
観客も日本人と外国人が入り混じり、上演後の質問も2ヶ国語が飛び交っていて、誰が日本人でだれがそうでないのかわからない程だったのが面白かった。

ふと横を見たら鶴見IAPEのT本さんと、この夏話題の「SHAKE FORWARD」で大活躍のMさんがいるではないかー!T本さんも西語、ポル語が堪能で、神奈川の多文化共生ではキーパーソンかつ当事者である。Mさんは、2004年にN-Pocketの多文化わかもの全国交流会に大学生として参加したブラジル人の若きリーダーで、当事者のキャンプやSHAKE FORWARDの前夜祭で演劇ワークショップを取り入れている。
お互い「なんでここに??」とびっくりしたけれど、こーたさんは外国人が多い岐阜県の可児市でブラジル人、中国人と演劇WSで「East Gate」を上演したり、多文化つながりの接点はいっぱいあるわけで。

浜松にもジルソン・サントスというブラジルの演劇人がいて、上記の「わかもの交流会」で演劇WSをやった時は、かなり盛り上がった。
言葉で苦労してきた彼らにとって、非言語的コミュニケーションは異文化の壁を越えるにふさわしいものなのかもしれない。ひきこもりの日本人高校生が参加した時は、普段見せない自発的な表現を見せて、連れてきた先生が驚いていた。

セロ・ウアチパの池田セサルさんは「演劇は社会とのコミュニケーションのための最良の手段」と言っており、特に多文化共生と親和性が高い手法でないかと思う。
私は演劇については全くの素人だけど、水俣でも演劇デザインギルドのふっきーが胎児性患者と障害者の演劇WSを行っており、「演劇も持つ力」についてもっと勉強してみたいし、またどこかで実践してみたい。


1時間足らずで後ろ髪を引かれながら、アフロブラジリアン・ダンスのクラスへ。ブラジル人の太鼓も入って、川の神オシュン、風と雨の神イアンサンほか、神々オリシャの踊りを次々と踊る、踊る。
クラスには数ヶ月に1回しか出られないし、三十路の手習いでなかなか思うように体が動かないのだけれど、前は振りとリズムについていくのでいっぱいだったのが、やっと体が追いついてきて動きの質を考える余裕がでてきた感じ。松山でも細々続けてきた成果?
90分フルに集中して全身の筋肉が動き出す。汗はだくだく、足裏にはマメ3つ!


夜は次姉の家へ。甥っ子は都立高校のSSHコースでモーレツサラリーマンのようなスケジュールをこなしているが、頭のやわらかい時期にしっかり勉強することはとても大事。クマムシの動画を一緒に見たり、菌類話で生物ヲタク洗脳中(笑)。
姉と姪のバイオリンを聞いては、脳と運動系の話。お互い三十路の手習いだけど、地道に精進あるのみ!だね。

外国をルーツとする子どもの進路保障

2008-01-22 16:05:11 | 多文化共生
19日は千葉で、外国人のための進学ガイダンス主催者交流会に参加。千葉、埼玉、東京、神奈川、長野、浜松から約30人が集まり、今年度のガイダンスの内容、参加者数、開催体制、高校の受け入れ・合格状況、その後のフォローなどを報告し、各地の支援策や問題点、政策提言に向けての話が持たれた。

今、日本全体で外国人市民が占める割合は約1.6%に過ぎないが、出稼ぎ労働者や国際結婚など様々な理由で在住外国人は増加の一途にある。さらに一時的な滞在ではなく、定住傾向も強まっている。親に連れて来られた子どもたちは言葉や文化の壁にぶつかりながらも日本の学校で学んでいるが、バイリンガルどころか「ダブルリミテッド」で、小中学校では自動的に進学できても、高校進学は大きな壁になっている。

さらに、外国人は「義務教育」でないため、小中学校で躓いて退学→不就学になってしまう子どもが多いことも大きな問題となっている。
そのためにも、「高校進学できる」情報の提供や機会均等の実現、「日本でも自己実現ができる」というロールモデルをつくり、社会に見せていくことは、外国人市民との共生の上で重要なことであり、ホスト社会の役割だとも思っている。

私はこの交流会に参加して5年目になるが、主催体制は少しずつ単独の組織からネットワークへ、そして行政との協働へと進化している。ガイダンスだけでなく、相談窓口の設置や支援体制の充実なども、少しずつ進化してはいる。
その一方、なかなか進まないのが高校の受け入れ枠(特別枠)や配慮の部分。特別枠があってもレベルが高すぎたり、高校が遠すぎて定員の半数程度しか入れない都県も多いし、東京都では定時制高校そのものが半数に削減されてしまった。
これらの問題は、単独組織の努力ではとても解決できない。各地の施策を比較したり、課題をまとめて提言することで制度を変えていく必要がある、と改めて思った。

1年に1回の会合だけれど、メンバーと会って話すことを楽しみにしている。毎度同じみの顔が集まって嬉しいと同時に、新しいメンバーがなかなか増えないもどかしさも感じるのだが…。
この事業に関わるまでは「定時制高校」は無縁の世界だったけれど、定時制や底辺校といわれる高校で真剣に子どもたちに向かい合っている先生方の姿や外国人高校生の姿には本当に励まされる。地域の日本語や学習指導の人たちも一緒になって、いかに子どもたちの進路保障をしていくか、その苦労と成果を分かち合うことで、次への勇気とアイデアが沸いてくる。

愛媛に来て、遠ざかっていた多文化共生だけれど、かつての仕事を思い出し、遠くてもできることで協力できれば、と思った交流会でした。

外国人のための進学ガイダンス主催者交流会

2008-01-14 23:01:20 | 多文化共生
浜松のN-Pocket時代は、在住外国人との共生社会づくりのための「多文化共生事業」を担当していた。特に出稼ぎの親に連れて来られた子どもたちの教育について関わっていたが、その中でも高校生、大学生のロールモデルをつくる、義務教育以降の進路保障をするために「進学ガイダンス」に力を入れてきた。
全国各地でガイダンスをやっている主催者の情報交換の場が年に1回あるが、その主催者交流会のホームページを1年前に作ったまま放置していたので、連休は家に篭ってひたすらPCに向かってホームページの更新作業。

ホームページ作成のソフトは一切使わず、メモ帳(TeraPad)でXHTMLとCCSをちまちま書いて、FFFTPでアップ。テキストベースのシンプルなページだが、XHTMLとCCSを大分使いこなせるようになって、Web標準のタグ打ちにこだわって作ってみた。
専門のソフトを使えば管理ももっと簡単なんだろうけれど。ボタンやタイトルなどの画像をもっといじれるようになると、プロっぽい仕様にもなるのだろうなぁ。
この技術は本職でもNPOでも活用できるので、マニュアル本片手に目下修行中。