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ネタバレ必至で読み解く主観的映画批評の日々!

井上雄彦最後のマンガ展

2010-02-07 21:39:30 | 日記
こんばんは。

昨日映画館まで足を運んだのですが、ものすごく人が多く、断念してきました。
今年に入って1本も見ていないので、このブログの存続危機か、とささやかれておりますが、何とか今月2本は見たいな、と思いつつ…。

今日は天保山へ行ってきました。
近畿圏に住んでいない人はわからないかもしれませんが、要するに「井上雄彦最後のマンガ展」が開催されているのです。
僕はほかのほとんどの人と同じように、ジャンプで「スラムダンク」を知り、そこから井上雄彦のファンなのです。
「バガボンド」ももちろんずっと連載を読んでいて、NHKの特番を観てから中途半端だったコミックも全巻そろえて、さらにそのうれしさを同じ部署の先輩に勧め、他人の時間まで奪ってきました。とほほ。

その井上雄彦が2008年に東京で行ったマンガ展を、大阪で開催すると聞いて、今日行ってきたわけです。

最近は美術館も行かなくなってしまったので、他の美術展などとの比較はできませんが、何しろ圧倒的でした。
筆が見せる表情の多彩さや、その息づかいが、原画を見ていると感じられました。
言葉を使って僕は自分を表現することに慣れているわけですが、その言葉の限界性をマンガは超えていく。
日本の伝統的な墨や筆、和紙という素材と、マンガという現代的な手法とのコラボレーションといった単純な作業ではない、まさに「テクスト」としかいいようのない世界がそこにはありました。
言葉にすればするほどその感覚からは逃げていく、そんな全体性を感じる空間でした。

マンガをつい最近集めて読み直していたこともあって、ラストに向かうに従って、泣きそうになりました。
たぶん周りに人がいなかったら、泣いていましたね。

興味深いのが、鑑賞中、訪れていた人がほとんど誰も話さなかったということです。
僕はすぐに口にしてしまう我慢できない人なので、何かあるたびに連れに話しかけていましたが、そんな雰囲気ではありませんでしたね。

近畿在住の方は、ぜひどうぞ。
このために全巻読んでも損はない、それくらいのマンガ展です。

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