secret boots

ネタバレ必至で読み解く主観的映画批評の日々!

オスカー像の行方~2008年~

2009-02-24 17:27:13 | 日記
今年もやってきました、アメリカのアカデミー賞授賞式。
僕がアカデミー賞を意識して映画を観るようになったのは、「アメリカン・ビューティー」との出会いが大きかったと思う。
それまでは存在は知っていたものの、それを映画鑑賞の評価や観に行く基準にしたりはしなかった。
だが、「アメリカン・ビューティー」に出会ってからは、やはり他人の、しかも映画通たちが決める映画の評価は、ある程度信憑性があるのだと痛感したものだ。
(遅いと言わないで)

今年の話題はもっぱら「おくりびと」だ。
たしかにこの映画は非常に完成度が高い。
映画トークをするために行く、美容院でも話題になっていた。(←僕の中で最高権威の映画マニア集団)
今も「アカデミー賞受賞記念公開」とか銘打って、再び公開している。
行けば必ずミーハーだと言われるが、観に行く価値は十分にあるだろう。
けれど、若い観客は注意が必要かもしれない。
この映画の魅力は、自分の実体験と合わせたとき、何倍もの相乗効果で感動できる、そういう種類の映画だ。
人生経験があまりない、特に親しい人のお葬式に出席したことがない人間には、思ったほどの感動は得られないかもしれない。

僕が今回注目していたのは、作品賞ではない。
作品賞はとうぜん観に行くことになりそうだが、(だってダニー・ボイル監督なんだもん!)僕が注目していたのは、助演男優賞だ。
前評判から言っても、間違いないと言われていたが、やはり「ダークナイト」のヒース・レジャーだった。
ケータイから検索して知ったが、ちょっと鳥肌が立った。
それは受賞したことに対してではない。
彼が死んでしまったこと、そしてその最後に、「ダークナイト」のジョーカーという歴史的な悪役を演じて死んでしまったことに対してだ。
本当に偉大な役者を失ってしまったと思う。
でも、尾崎豊が言うように、「人は死んでから評価される」とするならば、彼は一番良いタイミングで死んだのかもしれない。
伝説を作る人間は、本当にまねできない作品を生み出すものだ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 普通の人々(V) | トップ | ナショナル・トレジャー »

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事