外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

まとめ書き猫日記 猫と暮らし始めたいきさつ(1)

2013-05-04 21:52:19 | ヨルダン(猫中心)



4月某日
外出先から戻ったら、ふさふさした長毛種の茶色の縞猫が、みゃあみゃあ言いながらすり寄ってきた。
野良猫離れした人なつっこさである。
この辺のノラちゃんたちは猜疑心が強くて、人が近づいたら逃げるのが普通なのだが・・・。
ドアを開けたら家に入ってきたので、冷蔵庫に入っていたツナ缶の残りをあげてみたら、一心不乱に食べていた。
食べ終わったら再び外に出してあげる。

4月某日
数日前にツナ缶をあげた猫がまた庭に来ている。
私を見るとすり寄って来たので家に入れてあげて、キャットフード(ドライタイプ)をあげる。
すると、「おや、今回はツナじゃないんですかな?」とでも言いたげに、ちらっと私の顔を見上げてから食べ始める。
ツナ缶は高級品だから(1缶120~130円くらいする)私だってたまにしか食べられないのよ、この前のは特別サービスだったのよ~と言い訳するが、もちろん猫は聞いちゃいない。
食べ終わったら外に出ていただく。


4月某日
昨日キャットフードをあげた猫が、夕方窓辺でみゃあんみゃあ~んと鳴いて、「入れてくれろ」としきりにアピールする。
可愛いので入れてあげて、キャットフードをあげる。
そのあと出て行ってもらうべくドアを開けたのだが、退場する気などさらさらないようで、ソファーに座り込んでしまわれた。
仕方がないのでしばらく一緒にテレビを見たが、やはりこのまま居着かれても困ると思い、再びドアを開けて無理やり追い出した。
猫は不承不承出て行ったものの、またすぐ居間の窓辺によじ登ってきて、「開けておくれよ~」と鳴き始める。

・・・どうしよう?
私は思案した。

これも何かの縁かもしれないし、思い切って飼ってみようかしら?
でも今まで猫を飼ったことがないから、飼い方がわからないぞ。
それに一人暮らしだから、旅行に出かけたときに代わりに面倒を見てくれる人もいない。
猫を飼ってもちゃんと責任を取る自信がないからには、やはり飼うべきではないのだろう・・・。

以上のような結論に達し、私は心頭滅却して、猫の執拗な鳴き声が聞こえないフリをした。
まあ、そのうちに諦めるだろうさ、とタカをくくっていたのだ。

しばらく居間を離れて、台所で片付けものなどをしてから戻ると、さっきの猫がソファーに座っていた。
一瞬幻覚かと思ったが、どこからどう見ても生身の猫である。
窓に目をやると、猫1匹分のスキマが開いている。
するとこの猫は自力で窓を開けて入ってきた、ということになる。
この窓は衛星放送受信ケーブルが通っているため完全には閉まらないのだが、猫はそのスキマを利用してサッシに手をかけ、引っ張って開けたらしい。
見事なものだ。

しかし感心している場合ではない。
私は窓をブロックする方策として、ホウキの柄の部分を使用してつっかえ棒をすることを思いついた。
猫をまた追い出して、窓につっかえ棒をして様子をみる。

猫はつっかえ棒で固定された窓としばらく格闘したあと、ぐぐぐぐぐと力づくで開けて入ってきた。
ホウキの柄では窓とサイズが合わなかったらしい。
猫の勝ち~

私は観念して、とりあえず一晩泊めてあげることにした。
明日また別の方法を考えよう・・・







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする