以前このブログで、「ラテの金縛り」というタイトルの下に、日本における「ラテ」関連商品の繁栄ぶりと、それに対する私の心の葛藤を書いた。イタリア語で牛乳を意味する語である“latte”は、“ラッテ”と発音するのが正しく、イタリア長期滞在経験者として、私はラとテの間に「ッ」が入っていない商品を買うことができないのだ、と。
それを読んだ友達がメールで教えてくれたところによると、森永乳業によるJRの車内広告には、「ラテは牛乳でラテになる」というキャッチコピーがあったんだそうな。「ラテ」がイタリア語の「ラッテ=牛乳」の日本語訛りだと考えると、この文は「牛乳は牛乳で牛乳になる」という意味になるのだが・・・くらくらくら。その友達は、「ラテ族の味の決めては牛乳なのだという、森永乳業の矜持は感じるけれど、しばらく頭の中がTVクイズ番組のようになっちゃった」と書いていた。
試みにネットで検索したら、ウィキペディアには「カフェラッテ」という項目がちゃんと存在した。それによると、森永乳業は1991年に「カフェラッテ」を登録商標にしたそうである。つまり最初はきちんと「ッ」が存在していたのに、おそらくスタバなんかの進出のせいで、アメリカ式の「ラテ」地獄に引きずり込まれてしまったようだ。スターバックスコーヒーがイスラエルの手先であり、シオニズムの先鋒だと知ってからは、なるべく関わらないようにしていたが、避ける理由がまたひとつ増えてしまった・・・。
そんな私のストレスを一気にカタルシスへと導く事件(大げさやって)が先日起こった。
ふふっ、スーパーのラテ関連商品コーナーを通りかかったとき見つけたのだ、
「NESCAFE カフェラッテ」を!
抹茶ラテだのキャラメルラテだのラテマキアートだのといった、うろんな商品群の間で、かぐや姫のように眩しく輝くこの宝物を(だから大げさやっちゅうねん)、私はまるで竹取の翁のように大事に手に取り、家へ連れて帰りましたとさ。まだ飲んでないけどね。別に飲みたくないもん。
とにかく、ネスレ日本社の勇気に他社が続いて、ラッテ・ルネッサンス(ラッテの復興)が実現するのを切に願っています。ロッテ社あたりはどうだろう?「ロッテ・ラッテ・買って!」てな感じで・・・新製品開発会議でこんなこと言ったら、チョコパイ投げつけられそう。
ところで、牛乳→ミルク→オ・レ(またはオーレ)→ラテ(またはラッテ)という流れは、一体どこまで行くのだろう。次に来るのは、スペイン語の「レチェ」?アラビア語で牛乳は「ハリーブ」なのだが、これはどうだろうか。「抹茶ハリーブ」「キャラメル・ハリーブ」「ショコラ・ハリーブ」・・・・・・ううん、どうも駄目っぽいな。