次の文章をまず読んでいただこう。
京大のちょび髭藤井ね。こいつは学者じゃない。結論先にありきで橋下府政前後のトレンド分析や大阪都構想と現状の府市との比較分析をせずにとにかく反橋下・反維新だけ。自分が一番賢いと勘違い。僕のことをヒトラー呼ばわりしておいてお前の顔の方が安もんのヒトラーだろ!お前の家には鏡がないのか!
そう、このツイートは、今回菅直人元首相から「ヒトラー呼ばわりされた」と言われる橋下徹氏のものだ。(2017年)
ちょび髭藤井は、京都大学教授藤井聡氏のこと。
とても大阪の知事の発言とは思えないが、このような「炎上スタイル」が維新の有権者に響くのだろうか?
一方、菅直人氏のツイートは次だ。
橋下氏をはじめ弁舌は極めて歯切れが良く、直接話を聞くと非常に魅力的。しかし「維新」という政党が新自由主義政党なのか、それとも福祉国家的政党なのか、基本的政治スタンスは曖昧。主張は別として弁舌の巧みさでは第一次大戦後の混乱するドイツで政権を取った当時のヒットラーを思い起こす。
このツイートに橋下徹本人は余り怒っていない。
菅直人が個人的感想をやや「ほめ殺し的」に使っているからだろうか。
しかしリング外の松井市長や吉村知事が激高してリングの上に上がってきた。
立憲民主党にまで謝罪を要求したというから、飼い主が誰かと口げんかしている最中に飼い犬がキャンキャン吠えている感じだ。
橋下徹を筆頭に維新の幹部は「怒りの力」を利用しているようだ。
人を動かすには、人々の心の中にある怒りを覚醒させればよい。
ヒトラーも最初出てきたときは、社会の矛盾に対する怒りに燃える若者だった。
ナチスの前身であるドイツ労働者党は形ばかりの政党で、十数人の男たちが夕方に集まってビールを飲みながら政府をこき下ろす集団だった。
カリスマ性があるなどと称される人物は、だいたい演説や発言は上手だ。
しかし一時の感情に流されることなく、後で発言内容をじっくり顧みる必要があるだろう。
剛毅朴訥仁に近し 巧言令色すくなし仁 論語