マグリットの空と雲

旅,空,猫,馬,Champagne&美酒,美食,art,色,海&船…時にsurrealな、好きなもの写真雑記帳。

心の琴線。。

2005-11-21 | Art/芸術・絵画
“イメージの魔術師”ルネ・マグリット
といえば、20世紀、シュルレアリスムを代表する画家である。
そうそう、このブログのタイトルにあるように、わたしはマグリットの空が大好きなのだ。
そういえば、マグリットのことについては「ホントはあの絵が観たくて」で書いただけだった。

あの透明感のあるキレイな青空、モクモクとした象徴的な白い雲。
観ているとわくわく、その世界に吸い込まれていく気がする。
今日は、そんな大好きなマグリットについて書こうと思う。

図らずして、奇しくも今日はマグリットの生誕日なのだ。
そう、これがホントにホントなのだ。

ルネ・マグリット/Rene Magritteは1898年11月21日、ベルギー西部の町で生まれた。
そして、首都ブリュッセルの美術学校に入った後、パリに出る。
そこで、ダダイズム・シュールレアリズムの画家たちの影響を受けてきたが、その活動の中心、生涯のほとんどをブリュッセルで過ごした。

こどもの頃に組み立てた1000ピースのパズル“白紙委任状”が、わたしとマグリットの出会いだったと思う。林の中に馬に乗った従者が見え隠れする絵。
そのだまし絵の構図に魅了されてしまったのだった。

そして、そこに小さく書いてあった《1898-1967 ベルギー》というのを見て、いつかベルギーに行きたい!と思ったのを、今でもよく覚えている。

数年前、ついに念願叶って、ベルギーでマグリットの作品たちに会うことができた!
ブリュッセルにあるベルギー王立美術館にはワンフロア、マグリットのコーナーが設けられていた。
マグリットは美術の教科書にもよく登場するせいか、日本でも過去何度も特別展が開かれている。
わたしも東京で観たことがあった。
けれど、暗めの照明の下静かなブリュッセルの美術館の1角でひとり、ゆっくりと対面したマグリットの世界は、過去のどの作品とも違って見えた。
間近で見ても、筆跡のほとんどない透明感のある丁寧な描写。
額の中の世界の方がよりリアルで、見入るうちにスッと引き込まれていく気がする。
今にもゆっくり動いていきそうな雲。
耳をすませば、なにか聞こえてきそうな・・空間。
目に美しい絵なのに、ドキリとさせられるどこか毒のある独自の世界。
レアリテ・イレアリテ―現実と非現実―

画像は“心の琴線”と名づけられた作品。
マグリットの作品の魅力は、タイトルのセンスにもあらわれる。
詩的でシュールな言葉遊び。

どこまでも澄んだ空―精いっぱいの嘘。
イメージの魔術師のマジックにかかった。
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参考サイト
マグリット財団/Magritte Foundation


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