おだやかな日々

野郎2人(夫と息子)との生活・映画・演劇・本のことなどつらつらと。ジェンダーも少し。タイトルは私の憧れ。

ロボコン

2005-10-10 03:41:08 | 映画
 伊藤敦史・小栗旬・塚本高史 とくればはずせないのが映画「ロボコン」。
 いつも貸し出し中だったDVDを、やっと借りることが出来ました。

 最近の、カット割りの細かい動きの多い画とは違い
 落ち着いて静かなカメラワークで、なんか、とても日本映画だなと、懐かしく思いました。 
 
 トラックに乗って合宿に行く途中、長沢まさみが歌を歌うところ(なんであんな古い歌知っているんだ!)昔、斉藤由貴が相米慎二監督の映画で、バイクの後ろで「夏の扉」歌ってたシーンを思い出しました。

 特典映像のインタビューで、男性キャスト全員が"芝居をしない芝居"を要求された新鮮さを語っていましたが、
 その自然な心地よさ、というのはやっぱり1回見ただけではわからなくて
 何回か見ているうちに、少しずつ体の中に沁みていく感じ。
 驚いたのは、画面を見ずにいたら無音の時間が結構あること。セリフとセリフの間に音がない。テレビドラマでも映画でも、最近は常にB.G.Mが掛かっているから多少違和感じたけど、現実の生活には音楽なんかかからないものね。
 ゆったりと、時間が流れていきます。

 俳優陣は、やはり小栗旬につきるのかな。自分の心や人の心を理解していくうちに、どんどん表情が変わっていく。
 "あの眼だよ。俺はあの眼が嫌いなんだ"
 最初は、いつもあの眼だったよね。
 
 で、これから将来を決めていくこどもを持ってる視点で見ると
 たとえば、理系が好きで機械が好きで、機械科で学んでいたとしても
 ・色々な機械のしくみを調べるのが好き(部長)
 ・設計が好きだし得意(航二)
 ・ものを実際に作り出すのが、好きだし得意(竹内)
 と、人によって違うわけで、でやはりどうしても、新しいものを考え出すことが出来る人間が良い、と思いがちで。
 でも、実際はそうではなくて、何かひとつのことをするにはいろんな役割が必要で、そのそれぞれの立場には優劣がない。
 自分が、どんなことが得意で、どんなことが不得意で、どんなことが好きで、どんなことが嫌いか。
 息子には、出来ればそれを早く見つけてほしいな。そして、選んだことに卑屈になることなく、無意味な優越感を持つことなく、進んでほしいな。
 などと、思ってしまう、結構深い映画でもあるのでした。

 それにしても、小栗旬はやっぱり素敵なのです。