おだやかな日々

野郎2人(夫と息子)との生活・映画・演劇・本のことなどつらつらと。ジェンダーも少し。タイトルは私の憧れ。

1リットルの涙 第10回

2005-12-13 23:39:54 | ドラマ
 映画版では一つのハイライトだった、文化祭での充実感。それもなく、あっさりと卒業して、あれっと思ったけど。

 このテレビ版は、そんな一時の高揚感など必要にしていなかったようです。
 病気のことなど、ドラマの素材でしかない。このドラマが描こうとしていることは、”人が生きるということ"のようです。

 生き続けていくことの絶望を、どうしようもない不安感を、一つひとつ描いていく。家族に麻生くんにどんなに暖かくされても、どうしようもない。やりきれなさが本当によく伝わる。ちょっと、救いようのないくらい。
 そうすることによって、麻生くんに対しての最後の手紙も、とても説得力を持つ。
 両親の哀しさ、医者の無力感、でも彼らも生き続けていかなければならない。結局は自分自身の生き方に返ってくるということを、このドラマはとても良く描いている。
 
 とってつけたような、結婚式。思いっきり安っぽく、感動的にしようとしたら、あそこで、結婚式のまねごと!みたいにする作り方をする人もいるかもしれない。
 これは、それさえもしない。セカチューはファンタジーだものね。

 まあ、何という骨太なドラマに、仕上がったのだろう。
 
 卒業おめでとうパーティーは、普通の18の春を描くのが目的にしても、みんなが彼女たちがあんまり無神経すぎて、ありえないでしょう。
 とか
 おかあさん、仕事やめなっかったんだ! 
 とか、いろいろ頭には浮かびましたが。

 このドラマを通して伝えたいことが、本当にはっきりしていて
そこがぶれていないから、気にならないのです。
 
 ほんとに いいドラマです。 


1 コメント

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凡主婦の日常 (otoichirou)
2005-12-22 11:37:40
はじめまして!

素敵なブログですね♪私は1歳児の母で、酒の肴が多いですが、料理や、子育て、とぼけた夫との会話など、好きに書かせていただいております。これからも是非よろしくお願いいたします。

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