紫の物語的解釈

漫画・ゲーム・アニメ等、さまざまなメディアにひそむ「物語」を抽出して解釈を加えてみようというブログです。

【シャーマンキング】ハオの物語を追う[転生を繰り返す]

2010-05-06 00:05:44 | ○○の物語を追う
前回からのつづき


  大陰陽師・麻倉葉王



心ある師のもと、陰陽術を学んだハオはたちどころに頭角をあらわし、
ほどなく平安京の大陰陽師としての地位を確立した。

また、ハオは持ち前のさみしがりやの性分を発揮し、
幾人もの娘と通じて多くの子を得たようである。
が、その娘たちや子たちの誰にも心を開いた様子はない。
ハオにとって、人間は決して心開ける相手ではないのである。
ハオの思いとは裏腹に、麻倉家は大所帯となってゆく。

大陰陽師・麻倉葉王として富と権力を得たハオではあったが、
貧困にあえぐ京の民とその原因を作っている強欲な貴族たちとの
権力闘争を経て、何を思ったのだろうか。







ある日、ハオは屍重なる野で一匹の猫を拾う。
人間の醜さを嫌い、誰にも心を開くことのないハオにとって
その猫は唯一の心を開くことのできる友となった。
ハオは猫を「マタムネ」と名付けた。



やがて、ハオはマタムネに霊力のこもった媒介を与える。
マタムネはこの媒介により、死したあとも御霊となって
存在し続けることができるようになるのである。


  AD.1000年度シャーマンファイトに参戦



陰陽道の力の頂点を極めたハオは、やがてシャーマンファイトの存在を知る。
全世界のシャーマンが一堂に集い、行われるシャーマンファイト。
それに勝利した者は、星を統べる力を手にすることができるという。
ハオの、かねてよりの人間への憎しみはここに形を得る。

「シャーマンキングとなって、醜い人間を滅ぼす」

ハオは決意を胸に秘め、世界のどこかで行われるという、
シャーマンファイトの会場を目指し、大和の地を去る。



ハオの去った京には、ハオの極めた陰陽道のすべてが記された
「超・占事略決」が残されていた。
当主の去った麻倉家では、ハオの扱いに苦慮した。
すでにハオが、人間を滅ぼすつもりでいるということは知れ渡っていた。
麻倉家はハオを一族の総力を持って誅殺したことにし、
公式資料にもその旨を残した。
こうすることで、麻倉家はその地位を守ったのだった。



そして、ハオはAD.1000年度シャーマンファイトに参戦。
南米のシャーマン「パスカル・アバフ」を破るなど健闘したが、
大会中に敗死してしまう。

が、陰陽道を究めたハオにとっては、その死すら布石にすぎなかったのである。
陰陽道最高術「泰山府君の際(たいざんふくんのさい)」によって、
ハオは自身の生命を時を超えて転生させることができるようになっていた
のであった!


  転生~AD.1500年度シャーマンファイトに参戦

次のシャーマンファイトが開催されるまでの500年もの月日を、
ハオは地獄で待ちつづけた。

「人間を滅ぼし、シャーマンだけの世界を創る」

そのために。

やがて、次のシャーマンファイトの開催日が近づいてきた。





15世紀末。
ハオが転生したのは、シャーマンファイトの運営民族・パッチ族であった。
パッチ族に転生したのには、ある狙いがあった。



五大精霊のひとつ「スピリット・オブ・ファイア」。
絶大な霊力を誇る、この大精霊を盗み出すためであった。
この大精霊を操るには相応の巫力が必要のはずだが、
死を経験し、転生したハオの巫力は相当なものであった。

今大会でのハオの方針は、同志を募り、従わない者は容赦なく殺すという
苛烈極まりないものであったが、そんなハオを阻止した者がいた。



当時の麻倉家当主・麻倉葉賢(ようけん)であった。
麻倉家はハオが500年の時を経て、転生してくるのを察知していたのだった。
そして、葉賢の持ち霊は・・・



かつて、ハオに拾われ、御霊となったマタムネだった。
マタムネは暴走するハオを止めるため、500年の時を経てハオと対峙する!



死闘の末、葉賢とマタムネはパッチに転生したハオを殺すことに成功した。
ハオは不吉な言葉を残して息絶える。

「我こそは未来王。18万の月ののち再び甦るだろう」

それは、ハオが500年後に再び転生する予言であった。
それを象徴するかのように、葉賢はハオの呪いによりほどなく死に至る。



マタムネはハオを信じることができずに殺してしまったことを
悔やみつつ、次の500年を過ごすことになる。
そして、ハオも地獄にて次の500年を待つ・・・。


  AD.1985年に転生



1985年、日本の「出雲」
ハオが二度目の転生先に選んだのは、自身の血が流れる「麻倉家」であった。



ハオが宿ったのは、麻倉茎子(けいこ)の腹であった。
茎子の腹には一卵性双生児が宿っており、ハオはそのどちらかに
転生しつつあった。
当時の麻倉家当主・麻倉葉明(ようめい)は、やむなく産まれた双子を
二人とも殺す決断を下す。



出生した孫に対し、式神をけしかける葉明。しかし・・・



なんと、ハオは持ち霊ごと転生していたのだった。
スピリット・オブ・ファイアにより撃退される式神たち。



ハオは復活を宣言し、出雲の地を去った。
AD.2000年度シャーマンファイトに備えて・・・。



ハオ去りし後、残された双子のうち弟の方は、
ハオを倒す唯一の希望として、麻倉家次期当主として育てられることとなる。
彼の名は、麻倉葉(よう)。
これより15年後、AD.2000年度シャーマンファイトにおいて
ハオと葉は対峙することとなる・・・。


 次回へつづく

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2 コメント

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Unknown ()
2010-12-17 01:32:30
「マタムネって名前はハオが付けたんだっけ?」
とweb拍手のコメントくれた方へ

どうやらハオ様が付けたみたいですよ。
完全版のキャラ紹介にハオ様が名前を授けたと書いてありました。
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