正広&くみこ「世界一周新婚旅行の記録」~Blog編~

Masa & Kumi World Trek Honeymoon 2002/10/01~2005/04/29とその後

「わが家の年賀状大賞」最有力候補

2006-01-02 22:35:51 | 東京アフリカン生活Africanlife
父の墓参りから帰り、テレビを見てくつろいでいると、1本のFAXが入ってきた。なんと白紙のFAXだ。2枚、3枚と続いて出てくる。

「何だ。誰かが裏にして送ってしまったんだろう。」そう思った。

でも、FAXは止まらない。そして4枚目の端っこに大きく「MASAHIRO JAPAN」と書いてある。

「おやっ。英語だ。どこからか?」

続いて、どんどん本文の一部と思われるFAXが届いていく。止まる気配はない。

「一体誰なの?」

くみこが次から次へ湧き出てくるFAX用紙を必死にパズルのように組み合わせて解読作業に入る。

「これはアフリカからだな。」

僕らはすぐに勘で分かった。
信じられないようなことが起こるのが、アフリカだからだ。
でも、どうしてこうなってしまったのか?
この謎は誰にもわからない。

FAXは20枚で止まった。
カメルーン人のチェウェレから届いたものだった。

新年の挨拶だった。いわゆる年賀状だ。世界でも一番大きい年賀状の部類に入るだろう。このスケールはすごい。

結局そのFAXを100%つなぎ合わせることが出来なかった。足りない部分と、ダブっている部分がなぜかあった。でも、だいたいは分かった。

彼は僕たちが健康でハッピーな年になるよう祈ってくれていた。
彼は頭痛はあるけど健康であり、11番目の子供のために、両親はとても年がいっているということだった。

そして最後にお願いもしっかりあった。

「私の勉学を補助するための、あなたの卓越した行為をお願いしたい」

さすがである。
「最後にダメもとのトライ」
かなり多くのアフリカ人が使う手である。

そこで多くの人は引くだろう。
僕たちも旅の間はかなり苦労した。

でも、決して引いてはいけない。文化の違いなのだ。
「持っている人は分ける。困っている人をみんなで助ける」のがアフリカの文化なのだろう。

もちろん断っても良い。ナイス・トライなだけだから。。。。

「ところでチェウェレって誰?」

それが二人ともわからない。。。。

「一体どこであったのか?」

こんな強烈なことをする人を忘れることはないだろう。
誰か分からないのがとても残念だ。
メールアドレスがあったので早速メールを送って、誰か聞いてみようと思う。

それにしてもチェウェレという男はただものではない。

光熱費、通信費などが馬鹿みたいに高いカメルーンで、このFAXを送るのはさぞかしお金がかかったことだろう。日本の価値で言えば何千円、何万円くらいになってしまうのではないかと思う。11人家族でお金がない中、家族をサポートするためにも少しでもお金がもらえたらうれしいのだろう。そこにあるドラマを僕たちはしらない。でも、ものすごい強い思いを持ってわが家に送ってきたと想像すると感動すら覚えるのだ。

でも、彼に年賀状や手紙を送ろうと思う。
そして彼と彼の家族の健康と幸せを心から祈りたいと思うのだ。

今のところ彼からの年賀状が「わが家の年賀状大賞」のダントツ1位。
この作品を超える思いのこもった年賀状が果たしてくるのか?

写真:僕たちの年賀ハガキとサイズを比較して欲しい。スケールが全然ちがいます。


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2 コメント

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気合の入った手紙 (ゆうすけ)
2006-01-10 16:57:59
明けましておめでとうございます。

すばらしい年賀状ありがとうございました。

5年留守をしたせいか、正月に届いたのは文野さんのやつともう一枚だけでした。

そのもう一枚は学生時代の先輩からで、5年間きっちり出してくれていて、本当にありがたかったですよ。

そう言う繋がりは大切にしていきたいですね。



さてさて、本題。

海外からのファックスなんてかなり気合の入ったことをしてきた人ですね。

確か、外国に送るなんて1枚1ドルくらいはするのではなかったんじゃあ?

南アフリカからカメルーンには15R(=280円)もしましたよ。

それもそんなに仲良くなった人じゃないのに。



僕のところにもそういったのがありました。

実家に戻ってすぐ、親が心配そうな顔をしながら「こういった手紙が着てたのだけどどうすれば・・・」なんて差し出された手紙には、家族の紹介から近況報告、はては将来の目標まで事細かに書かれていて、最後に「金!」で締めくくられてました。

できれば僕を妹に紹介したいとも書かれてました。



どんな人からだっただろう?としきりに頭を悩ませて思い出したのは、3年前の年末パキスタンのバスで隣に座った現地人でした。

行き先も異なり、2時間ぐらい軽い世間話をした後、アドレスが欲しいと言ってきたので教えてあげ別れたくらいの仲でした。

彼はそんなに英語が達者ではなかったのに届いた手紙は形式ばった正確な英語。

どうも誰かに通訳してもらったみたいです。



一期一会ではないですが、向こうにとっては千載一遇の好機だったんでしょうね。

それにしても、その気合の入りようには驚かされました。

さて、どうしたものだか・・・。
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進捗報告 (ぶんくみ)
2006-01-11 13:21:37
ゆーすけさん、コメントどうもありがとう!

本年も宜しくお願いしますね。



そうそう、この巨大メッセージへの対応ですが、CHEWEREさん宛てにemailを取り急ぎ送ってみたのですが、まだ返事なし。フランス語圏の様なので(yahoo.fr)、西アフリカだと思うんだよね。きっと、ゆーすけさんと似た状況で出会った人なんだろうなぁ、、、ミニバスで隣に座った男の子とか。



あと、どうして1枚に十分収まるメッセージが20枚に分割されて送信されてきたのか?という疑問ですが、これは、ファックス屋さんの故意(20倍の料金獲得!)か、可愛い利用ミス(ファックス屋さんの赤字)かどっちかだろうね。



FAXには住所は書かれてなくて、メールアドレスだけなので、何度かメール送ってみるつもり。



また、進展があったら報告しますわ。
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