ハヤブサの記憶力

６月２２日台風の翌日にサシバの営巣木が唐黷ﾄ巣立ち前の雛の姿が見えなくなってしまいました。雛の姿が見えなくなった翌々日に出かけると、遠くで♀の姿は見られましたが、♂の姿はありませんでした。以前にも書いた事があると思いますが、雛の死をあの小さな体で受止め記憶し続けるのは忍びない。直ぐに忘れられるように神様が創ったのでは？と家内の談。本当のところは分りませんが、そうあって欲しいと勝手な解釈です。

５月の連休に、目の前でハヤブサ♂がキジバトを食べているところを観察撮影、食べ終わり貯食場所へ置いた後♀が止まっている場所近くに止まりました。その後直ぐに♀は貯食場所へ行きキジバトを持って食事場所へ移動しました。当然♂の目にも入っているものと思って観察しておりました。この時13：44’00”（♀がキジバトを持って飛び立った時間）その後３時間近く何の動きも無く静かだったのですが、16：23’46”再び♂が貯食場所へ戻って来てキョロキョロと穴の中を覗き込んだり、辺りを見まわし、貯食したキジバトを探しているようでした。その後も何度か出入りがあり♂は私の顔を暫く見ておりました（笑）。

貯食場所とキジバトを置いた記憶は有るようですが、♀がキジバトを持ち去った事の記憶は抜け落ちているようです。この様な行動は以前にも何度か見られ不思議に思っておりました。繁殖期には多くの獲物を狩って何箇所にも貯食します。ある時は、捕って直ぐ近くに転がすといった感じで貯食してその場所を去ります。その後、先に貯食した場所へ行き獲物を咥えて違う場所へ移動し貯食、といった行動が見られます。何故そんな事をするのでしょうか？時間が経過すると忘れてしまうからなのか？とても気になる行動です。

時系列にハヤブサ♂♀の行動を並べて見ました。

貯食場所へキジバトを置く♂

貯食した後♀の止まり場所近くに止まった♂（下）

貯食場所に止まった♀

貯食場所からキジバトを持って飛ぶ♀

３時間近く経って貯食場所に戻った♂

キジバトが見つからず近くを探しに飛び立つ♂

何処にも見当たらず再び貯食場所を探しに戻った♂
最後に私を見て「知らない？」と言いたげな・・・（笑）。